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家賃を払ってない味

Twitterでこんなフレーズを見た。

”不動産屋さんに教えてもらった店でおいしいクレープを食べたんだけど、なんだかこれは家賃を払ってない味だな…と思って。すぐ謄本を見たらやはり自己保有店舗でした。東京で取れる賃料という果実、土地の恵みを分かち合ってくれるお店は素晴らしい。”

家賃を払ってない味。こんなパワーワードはない。まず1番に「家賃払えないほどヤバイ店かよ」と思わせておいてツイートを最後まで読むと「マジか。。うちなら〇〇万円を原価にかけられるのかよ。。」と絶望してしまうようなフレーズである。

よくよく考えてみると東京で価格・ボリュームのどちらかもしくは両方がおかしいお店ってそんな気がしてくる。家の近所にある非チェーン店の餃子屋をよく利用するのだが、値段は安い割に、大きいし皮も分厚い。更に中身はぎっしり。そしてきちんと臭い。(この場合新鮮な具を使っているという意味で褒めている。)

ここのお店に当てはめてみると、

・店舗が新しくない:今の条例だとダメなんじゃないの?ってとこがある。

・スタッフが家族っぽい:10坪ぐらいのお店で5,6人いたりする。何となく家族っぽい。

考えたけど2つしか出なかったわ。飲食店やってる身からするとあそここそ家賃払ってなくて欲しいし、冒頭の東京の賃料という果実、土地の恵みを分かち合ってくれるという普通では家賃として消えていくものをしっかりと食品に託してくれている気分になれる。

うちの1店舗の商圏にも持ちビルでやってるお店あるけど確かにモチベーションそんな高くないし、美味しくても何となくやってる感は出てるなあ。あっちはもう10年ぐらいになるけどマイビジネスのレビューでは5年目のうちが追い抜いた。それでも数十万円は浮くわけだから凄いよなあ。逆によくモチベーション保てるわとも思ってしまう。

さて今日はあの家賃を払っていない餃子屋に行こう。

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