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生み、育ててくれた、あなたたちへ。

人見知りで、新しい環境に極度に弱く、やりたいことはたくさんあるのに中途半端で満足してしまうこんな僕ですが28歳にもなり思うところがあるのです。

幼い頃、あなたたちの大変さなど露知らずただただ不満を覚えていました。家に仕事のストレスを持ち込むこと、あなたたちは仕事で忙しく姉たちに比べて自分だけ日々の些細な思い出が少ないことにやるせなさのようなものを覚えていました。

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法人を作り、人を雇い、責任に押しつぶされ、事業を失敗させた今ようやくわかりました。いかに自分が守られ、甘やかされていたか、生きることがどれだけ大変なのかを28歳にしてやっと知りました。

自立できているとは言いがたく、まだまだ昔のようにうやむやにして甘えているところがあるのですが、それに頼りない僕ではあるのですが、少しでも早くあなたたちと同じ目線で、同じように話せるように、そしてこんな出来損ないを育ててくれた感謝を形にしたいと放蕩息子なりに思っています。

映画『耳をすませば』で「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ」と雫の父が言っていますが、やっぱりしんどかったです。死にたくなるぐらいにはしんどく、辛かったです。それでも僕がやりたいということ自体を否定せず、やらせてくれたからこそ今の僕があります。死にたくなったりしたこともありますが今僕は幸せです。

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変な話ですが、放蕩息子は放蕩息子としての矜持があるのです。やらせてもらったことを1つの形にしたいのです。「くだらない矜恃なんて捨ててしまえ」と周囲からそんな声が聞こえます。そんな矜恃を捨てて、生きやすい道に戻ればいいとあなたたちは言ってくれるでしょう。放蕩息子が唯一「譲ってたまるか!」と思ったものが今の仕事なのです。だからこの仕事を形にさせてください。ここでやめてしまっては僕は僕を認めることができません。

いつも中途半端だということは僕が一番知っています。そこからひとつ大人になったということをあなたたちに、そして自分自身に見せたいのです。だからもう少しだけお待ちください。

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まだ面と向かってこんなことを伝えられないのが情けないばかりですが、いつか伝えられたらと思っています。





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