東大とは高校第二部である
私は1990年から1998年まで、東京大学とその大学院に在籍していた。
現代の東京大学は、漫画「東大リベンジャーズ」に書いてあるのだが、それを読んだ上での補足として、以下が挙げられる。
同学年、同学科の人数がやたらと多い大規模校である。国立大学では最も定員が多い。1年生だけで3000人もいるのだ。
駒場も本郷も面積が非常に広くて、ちょっとした街である。都内の私大に入ると、狭苦しくて、とても大学とは思えない。
教養科目が多い上に、進学振り分けで競争を強いられるため、すでに大学に入ったはずなのに、高校授業の延長をやっている気分になる。
このことは、東大生の気分に影響を与えている。
大学生なのに、高校時代が続いている気分だ。
「東大リベンジャーズ」で、クラスの女子との恋愛をうまくやろうと苦労するあたりは、とても大学生とは思えない幼さである。高校生と大差ない。
学生数が多く、広大なキャンパスが生活空間だからこそ、(高校生的な意味での)恋愛が成立する。
もしも、少人数で狭い空間にいたら、プライバシが保てなくて、恋愛にならないのだ。
世界が東大だけだったら、これでいいのだが、そうではない。
他大学や海外の大学では、専攻分野を定めていて、さっさと先に進んでいる。
ダラダラと高校生なんかやっている場合ではないのだ。
大学生なのに、全科目を満遍なくやろうとして、結局、専攻分野が大したことなくて終わってしまうのも、東大生によくある話だ。
東大入試、進学振り分け、大学院入試。
そのすべてが、合計点の競争だ。
しかし、学問の世界は違う。
合計点ではなくて、特定科目の最高得点が重要なのだ。
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