男女の友情は本当に成立するのか。『いちばんすきな花』5話感想

成立すると思う。ただし、お互いが友人としての魅力は感じつつも、異性として見てなくて、性的に魅力を感じていない場合のみ。友情と恋は性質が違う、と考えればそうなるが、本当にそうなのか。

僕自身、友達として仲の良い異性は何人かいる。ただ、2人で頻繁に会う人はそれほどいない。頻繁に会うような人とは、異性として好意があることが多かった。むしろだいたいの場合、どちらかが好意がある場合が多い気がする。

好意があっても男女の友情は成立する

ドラマ『いちばんすきな花』のテーマのひとつは「男女の友情は成立するのか」だが、5話になるとただの友情のままではいられない描写が見られるようになってきた。

劇中、4人のうち多部未華子に対して神尾楓珠が、松下洸平に対して今田美桜が、それぞれ好意があるかのような素振りを見せていた。

4話で神尾楓珠が多部未華子に公園で、「今度はちゃんとどっか食べに行こう」というと、多部未華子が「そうだね、4人で行こう」と言う。そレに対して、神尾楓珠が少し表情を曇らせる。

5話で今田美桜が松下洸平を誘い、2人でコンビニにアイスを買いに行く。「コンビニでアイスを買いに行くという好意が好きです」という今田美桜に対し、「じゃあまたこよう、4人で」という松下洸平。それに対して表情を曇らせる今田美桜。

このそれぞれの好意が、この先どう進展していくのかは気になるところではある。

「男女の友情は成立するのか」というそもそもの話に立ち戻ると、「友情」の定義を考え直した方がいいかもしれない。つまり、好意があるからといって友人関係ではいられない、というわけではないと僕は思っている。

1話で多部未華子が、結婚が決まった親友の仲野太賀から、異性だからという理由で友人関係を解消されるというシーンがあった。あの2人のあいだには恋愛感情も性的な関係もなかったように描かれて入るが、仮にそれがあったとしても関係性はさほど変わらないのではないだろうか。

恋愛関係と友人関係のあいだに大きな違いはないのではないか。もちろん不倫や浮気といった直接的な行動はダメだ。だけど、恋人がいて、異性の友人に好意を抱いていたとして、胸のうちに留めている分には何も問題はない。

好意があったとしても男女の友情は成立する、と思う。

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