もともと世の中は公平ではない

 炎上、というネーミングのおかげで間違ったものが正義の業火に焼かれるようなイメージが起こる。
 インターネットの書き込みは自分の生活に不満がある人間の暇つぶしである場合が多いが、意外と本人は自分が悪に対して心の底から腹を立てている正義感の強い人間であると信じている場合も多いようだ。
 
 自分もこのままこの下にいかに世の中がおかしいか、みたいなことを書き連ねていけば立場が違うだけでやっていることは同じだろう。

 人間のフィクションを作る能力とインターネットの仮想空間がリンクしてしまったこの現代に自分たちはまだ慣れていない。今後も世の中を良くしていきたいと考える正義のヒーローと暇人によって世界の補修作業は続いていくと思われるが、自分はどの立場でいようかこれから表現していくものとして考えさせられる。


 世の中はもともと不公平だ。それを笑ったり泣いたり怒ったりするために芸術や娯楽があると思う。宗教が地球で一つにならない限り、法も倫理も結局トレンドでしかない。言葉狩りに合わないように机上の広辞苑を大切にして日々過ごそうと思う。

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