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『希望の灯り』淡々と描かれる職場恋愛物語

 旧東ドイツでは長距離トラックの配送センターだったものが、東西ドイツ統一後、巨大スーパーマーケットに買収された。そこで働いていたトラック運転手は、配送センターのフォークリフトに乗り物を変え、スーパーのバックヤードの飲料部の責任者へ。主人公はその責任者の配下で在庫係として働くことになる。

 登場する人たちはごくごく普通のスーパーの労働者だが、主人公の職場恋愛を中心に描かれた統一ドイツ後の庶民の物語だ。旧東ドイツ時代にトラック運転手だった上司は自死。悲しみに暮れる中、主人公は飲料部の責任者へ。

 倉庫を仕事場とした映画は、米国の「ノマドランド」、日本には「苦役列車」などがあるが、この映画は、労働者の貧しさ故の異次元の環境を描いたものではない。ごくごく普通の労働者が淡々と働く姿が描かれている。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。