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10年間勤めた会社を辞めました。

「仕事を辞めたい」

そう夫に伝えたのは、去年の秋頃のことでした。

その頃の私は入籍を数カ月後に控えて彼との関係は良好だったのにも関わらず、毎日が苦しくて泣いてばかりいました。
本来ならば幸せ絶頂のはずなのに、何故か感情は浮き沈みの激しいジェットコースター。
これが世に言うマリッジブルーなのか…?と思いながら、環境の変化にめっぽう弱い私はすでにヘロヘロでございました。



28歳から今の会社にいて10年。

34歳くらいから自分の働き方にだんだんと疑問を持ち始め、これから先も溺れないように全力で舟を漕ぎ続けるような働き方をしていくことに息苦しさを感じ始めました。
普通はそういうもんだとは思っていても、40歳間近になっていった時、この生き方でいいんだっけと考えることが多くなったのです。

「とにかく毎日疲れている」
体も、そして心も、その自覚がありました。

でも10年のキャリアを捨てる勇気もありません。
キャリアと言っても私のはそんな大したものでもありませんが、一生懸命育んできたものを無くすことにとても抵抗があったのです。
だけどそれ以上に違和感はぶくぶくと膨れ上がり、自分が大切にしたいものの優先順位は明らかに変わっていくような気がしました。


私が勤めていた会社はブラックでもなんでもないので、本当に私の優先順位が変わってしまったのだと思います。
当時芝居の道を志していた私(と言ったら聞こえはいいけどただのプータロー)を拾って育ててくれたのはもう本当に感謝しかありません。
たくさんの価値観を与えてもらい今の私がいます。
何度も引き止めてくれたこと、心配と激励と、「井上のやりたいことをやったほうがいい」と言って、最後は「戻ってきたかったらいつでも戻っておいで」と笑顔で送り出してくれました。
そして仲良しのᎢさんには「付加価値をつけていけよ」と背中を押してくれたことも私の中で前を向くことができたのでした。


私がこうしてnoteを書きながら気持ちを整理してる時、横で豚っ鼻をならしながらぐーすか寝ている夫を見て、この選択をさせてくれたことに改めて感謝しました。
こんな余り者の嫁をもらった挙句、仕事を辞めたいと言い出すなんて本当にとんでもないよなぁと。

アホ面で寝ていますが、きっと彼もたくさん悩んだだろうと思います。

ごめんねと、ありがとうと、幸せでいようねというよりも、絶対に私が幸せにしてやるからなという気持ち。
自分ができることを精一杯やろうと決意しました。



私はどの状態が一番幸福度が高くなり、どの状態にストレスを感じやすくなってしまうのか。

一つずつ丁寧に紐解いていくと、自分の本質が見えてきたような気がします。
たくさん考えて出した結論を大事にしながら、その時その時で軌道修正もしつつ、人生を歩んでいきたい。
そして悩んで悩んで出した選択を、「間違い」にしないために、大切に歩いていきたいと思うのでした。


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