技能を振り返る 〜デザインの秘伝01〜
会社勤めのデザイナーなら、この半期を通して何ができるようになったのか? 振り返りの面談が入りますよね。(四半期ごとの場合もある)
ポートフォリオを見返しても、なかなか成長を実感できずにいたりしませんか?
あと、ポートフォリオが思ったよりもコンパクトにまとまりすぎて…「果たして自分は何をしてきたのか」と、不意に焦りを感じたり、つい他人と比較してしまったりしていませんでしょうか。
もちろん、ポートフォリオが充実していることに越したことはありません。
しかし、目に見えるアウトプットは限られた時間でどんな品質を出せたのか?しか教えてくれません。
本来であればアウトプットされたものだけではなく、どのようなプロセスを経たかを振り返れた方が良いはずですよね。
更に付け加えると、プロセスの中でどのような判断ができるようになったかが重要だったりします。
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以前、技術と技能についてまとめたことがありますが、
技術 → 客観的で記述可能。手段、方法として流通できるもの。
技能 → 技術を仕事などで利用するための能力。人の中に根付くため流通が困難。
と分けて考えた場合。ポートフォリオで見えてくるものは、技術ばかりと言うことになります。これでは振り返りとしてまだ半分です。
ネットで検索すれば、様々な技術やツールに触れることができる時代になりました。世の中に転がっている技術をそのまま使っても、それっぽくアウトプットができてしまう。
それだけでも評価できるのだけど。
大事なことは、それをどのように応用や転用を行いドリブルできたのか?を振り返らないと技能の幅が見えてきません。
では、どの様にしたら技能を振り返ることができるのか?
不思議なもので「出来るようになった」と自覚できる技能は、まだまだ道半ばの習得度だったりします。本当に「出来る」と言う状態は習慣化されていて、息を吸うように出来ているのです。
と言うことで、半年前や一年前と比べて習慣になっている部分に注目することが重要です。
目には見えにくいことですが、気がつくと年輪のように一回り大きくなった自分を実感することができます。
振り返りがちょっと楽しくなると思います。