2025年東京サンシャインボーイズ 「30年の充電」から一時目覚める

2024年7月11日付「ステージナタリー」配信記事によると、1994年に「30年の充電」に入った三谷幸喜氏率いる人気劇団「東京サンシャインボーイズ」が、30+1年後の2025年、限定集結するとのこと(もちろん、2009年に限定特別集結した際に「新しい仲間」と紹介された吉田羊さんも出演)。

私は、2022年12月に上演された『ショウ・マスト・ゴー・オン』(三谷幸喜作・演出)の感想文にこう書いた。


本文で、「東京サンシャインボーイズ」に間に合わなかった、と書いたが、実は一度だけ劇団公演を観たことがある。
"事実上の解散"から15年後の2009年、新宿シアタートップスが閉館する際に「さよならシアタートップス」と銘打ったイベントで上演されたのが東京サンシャインボーイズ再集結『returns』である(「さよならシアタートップス」では昼・夜様々なイベントが行われていたが、『returns』はその期間である12日間、イベントが終わった後の21:30から1時間上演された(最終日のみ18:30開演))。
芝居が終わったあと、気になることがあった。
客演の吉田羊さんが「新しい仲間」と紹介されたこと。
終演のアナウンスが「これより15年間の休憩です」だったこと。

1994年、東京サンシャインボーイズは解散した。
しかし私がしつこく"事実上の解散"と書いているのは、解散にあたり、三谷氏が『30年の充電』と発言したからだ。
WOWOWで放映された『returns』の記録映像で三谷氏は、『30年の充電というのは半分言葉遊びみたいなもので、30年後に本当に集まる気はさらさらなかった』と発言した後、こう続けた。
『15年経って1回集まったことによって、たぶん次の15年後は本当にやるような気がしますね』

「次の15年後」まであと2年と迫った2022年。
劇団の人気作であり名作とも云われた芝居が、劇団名義でないにしろ再演された。
時を同じくして、WOWOWで先のインタビューが収録されている『returns』が再放送された。
もしかすると、もしかするのではないか?


三谷氏が、ご自身の発言を忘れず、実現してくれたことが何より嬉しい。


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