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もう一度、端材を主役に! / 愛知県豊田市を冒険して(みや)#Season4

こんにちは!みやです!第4回の冒険先は愛知県豊田市。今回のテーマは「クルマのまちで考えるSDGsとは?」です。

U-18は「やってみたいかも?」を見つけるために全5地域を冒険し、未来をつくるアイデアを考えることに挑みます。

このnoteでは、冒険で出会ったひと・もの・ことや、ワークショップでU-18が考えたアイデアを、わたしの気づきとともにご紹介します。


1.どんな地域に行ったのか?

今回訪れたのは愛知県豊田市

車や工業都市としてのイメージが強い豊田市ですが、実は面積の約7割が森林。

過疎化や人口流出が課題になる地域で、新しい働き方の実現や、自動車用シートカバー製造時に出る端材のアップサイクルに取り組んでいるひとに出会いました。

2.どんな人に出会ったのか?

今回地域を案内してくれるローカル・ナビゲーターは、まちづくりに取り組んでいる名古屋工業大学の加納実久さん。地域で出会ったプレイヤーは、トヨタケ工業株式会社 / OPEN INABU実行委員会の横田幸史郎さん。トヨタケ工業は、自動車の内装用シートカバーを製造したり、自社ブランドの企画製造を行う会社です。

(左が加納さん、右が横田さん)

横田さんは祖父が60年前に創業したトヨタケ工業を継ぎ、現在は家族が暮らす名古屋と会社がある豊田市で2拠点生活をしています。

もともと農林業が盛んな豊田市の中山間地には、女性が屋内で働ける軽作業の仕事がありませんでした。トヨタケ工業は自動車のシート製造の会社として、女性が屋内でもできる安定した仕事を提供する、地域の仕事インフラを担っているそうです。

トヨタケ工業を継いだ横田さんは、顧客のグローバル化や、地域の過疎化、人材の流出など様々な課題に直面します。現在は隣接する県や市から従業員を受け入れており、新しい働き方の実現や、自動車のシートを製造する過程で生まれる端材のアップサイクルにも取り組んでいます

(トヨタケ工業の研修でミシンの縫製を学ぶ従業員の様子)

縫製の現場を写真で見せてもらいました。縫製はミシンを使って手作業で行われます。強度が求められる自動車のシート作りには、ミシンでの縫製が一番適しているんだそうです。

トヨタケ工業から10分ほどの山の中から、現場を紹介してもらいました。インタビュー当日この山では、トヨタケ工業が取り組む「INABU BASE PROJECT」主催のマウンテンバイクのツアーイベントが開催されていました。

「INABU BASE PROJECT」山間部の魅力を伝え、自然を活かした働き方を打ち出した、トヨタケ工業の取り組みです。

土日に社員が企画するマウンテンバイクツアーを開催し、そこで働いた人は、平日3日トヨタケ工業に出社するというような新しい働き方をつくりました。

イベント業務は企画運営する社員に裁量権があり、シート製造とは違ったおもしろさがあります。この2つの仕事の両立は、社員が楽しく、そしてやりがいを感じながら働ける、新しい働き方になっているんです。

(ツアーイベント参加者のマウンテンバイクがチラリ。)

続いて、トヨタケ工業が取り組むシート端材のアップサイクルについてのお話しを伺いました。

自動車用シートの製造過程では、縫製ミスや、傷によって端材となってしまうものが、月に何トンもあるといいます。

シートの素材は水や熱、すれに強いため、ごみにしてしまうのはもったいないです。さらに、製造過程でできたユニークな傷があることが魅力的でもある端材は、一つ一つに味わいがあり一点ものです。

そういった端材が持つストーリーを伝えていくことで、これまで破棄されてきた端材に新たな価値をつけて新しい製品に生まれ変わらせるアップサイクル。現在は、ペンケースやカバンの試作を行っているそうです。

これからも山間地域の魅力働き方やアップサイクルに取り組みながら、従業員のやりたい!を応援していきたいと横田さんは語ってくれました。

(当日の朝、会社のゴミ箱にあったというシートの端材。)

3.U-18が考えた未来をつくるアイデア!

加納さんと横田さんから伺った地域のことや行っている活動のことを踏まえて、U-18は未来をつくるアイデアを考えるワークショップを行いました。

インタビューを通して、U-18はなににワクワクし、やってみたいかも?と感じたのでしょうか。

今回はメンターだけのグループも作り、2グループに分かれて未来をつくるアイデアを発想しました。アイデア名は「ハザイラボ」「車がもっと好きになる!世界でひとつだけのギフトセット」です。

「端材が捨てられなくなる未来」「端材が持つひとつひとつのストーリーが伝わる未来」というそれぞれのつくりたい未来からアイデアを考えました。

U-18のチームは、端材で作られたものを扱うショップをつくる「ハザイラボ」というアイデアを考えました。端材でできる商品をオーダーメイドしたり、端材で作った遊びのスペースがあったり、端材を使って何かを作る経験ができたりと、その内容はワクワクするものばかり。こんな場所、実際にあったらいいな!と感じました。

(愛知県豊田市の冒険にいいね!)

4.わたしが冒険で感じたこと

今回は自動車用シートカバーの端材をテーマに愛知県豊田市を冒険しました。そこには、新しい働き方や端材のアップサイクルで、日本の自動車産業の未来をつくるひとがいました。

今回初めて自動車のシートの話を聞いて、縫製は人がミシンを使って手作業で行っていることや、製造過程で多くの端材がごみになってしまうことを知りました。わたしは今回の冒険を通して、端材を自分の手で触ってみたくなりました。

自動車のシートはいつも何気なく目にしているはずなのですが、意外とどんな色や素材、模様や縫い目があったかなどを思い出せません。

ひとつひとつ手作業で作られるその技術や、生地に触れてみたい!端材を主役にしたらどんな活用できそうか考えてみたい!と思える冒険でした。


みや

<この記事を書いた人>
みや。兵庫県神戸市出身。岡山大学経済学部経済学科所属。i.clubインターン2期生。大学ではマーケティングを専攻。インターンでは地域やイノベーションについて学び、ワクワクを深めている。Season2&3&4大学生メンター。Season3&4では運営チームとしても活動。

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