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懐かしい未来の風景のつくりかた / こしき島を冒険して(あゆ) #Season3

こんにちは!運営チームのあゆです!

innovationGO Season3 FINDコース、第6回目の冒険は…鹿児島県こしき島を舞台にテーマは「離島暮らし」です!Season3、最後のフィールドワークです。

冒険で出会ったひと・もの・ことや、ワークショップでU-18が考えたアイデアを、わたしの気づきと共に紹介していきます!

このnoteが、「やってみたいかも?」のアイデアをみつけるきっかけになれば、嬉しいです!


1. 魅力・活力に満ちあふれる島へ!

今回訪れたのは、鹿児島県こしき島。鹿児島県薩摩川市内に属する、上甑島、中甑島、下甑島を連ねる離島です。

自然景観やキビナゴ漁が魅力の島だそう!インタビュー中も、海や木々の生い茂る道など自然を楽しむことができました。

こしき島では、自然と共に生活を送ることができ、住民同士の交流も盛んに行われてきました。しかし、この島でも高齢化と人口減少が進んでいます。

そんなこしき島で、人口1,000人の村から挑戦をし続けている方に出会いました。

今回、地域を案内してくださるナビゲーターは、薩摩川内市と循環型の未来都市をつくる活動をしている尾形朋美さん(株式会社RE:PUBLIC)、こしき島で活躍するローカル・プレイヤーとして山下賢太さん(東シナ海の小さな島ブランド株式会社)です。

左からナビゲーターの尾形さん 、ローカル・プレイヤーの山下さん

山下さんはこしき島出身で、島外での生活を経験したのち、14年ほど前に帰島したそうです。島の風景を次世代に継承する・新しく創りあげることを目標に、米作りや野菜作り、豆腐屋さんの再生や古民家の活用、高齢者からの事業承継など多岐にわたる活動をされています。


2. 大切にしたい島の風景とは?

「こしき島の風景を大切にしたい」

と話す山下さん。ここでいう風景は、綺麗な景色というわけではなく、自然と人が集まり、自然と共に生業が成り立つ風景。そして、そこには新しさもあるという風景だそうです。

こしき島には、アコウ木の下で夕涼みする、集落の人との繋がり、意味がなくても集まる空間があります。こしき島では、懐かしい日常の一場面とのことです。

こうした場面が、新しい形でつくられる。結果、どこか懐かしく感じるような、親しみのある新しい風景になる。

懐かしい未来の風景。

そんな風景を、山下さんは目指しているそうです。

そして、その一つの象徴にもなる建物が完成しました!築150年の古民家を改装した「OSONO BAKERY(オソノベーカリー)」です。島で大人気のお店だそうです!!

OSONO BAKERYのパン。おいしそう!

建物内には広間があり、思い思いにくつろげるようにテーブルや椅子が用意されています。実はこれらの家具は、捨てられる予定だったものを有効活用しているとのこと。こうして島の家具が再び使われるのは、いいですね。

このパン屋さんをはじめ、さまざまな事業を山下さんの会社は行なっています。働く社員さんは、移住者の方が半数、女性も多く活躍しているそうです。

「人生のタイミング採用」をしていて、社員の人生に合わせて働くことができるような採用を実施。人生を見つめ直して、こしき島で再スタートをする社員さんもいるんだとか。

十人十色の働き方を受け入れ、出社をせずにリモートで業務を行うことも可能であり、さらには社員さんに対して会議やノルマを課していないとのこと!すごい!!!

山下さんは会社づくりではなく、村づくりの一環として経営を捉えているそうです。このような企業体制を「最先端の組織」と注目し、視察に来る企業もあるそう。

その人の人生を考えて採用。会議やノルマもない。仕事というよりも暮らしを共にしているという感覚なのかな、とわたしは思いました。

小さな島ブランド株式会社の日常について話すお二人


3. こしき島のこれからのこと

こしき島に帰島して14年。挑戦し続けている山下さん。これからの活動についても、教えていただきました。

山下さんは、今後も島の懐かしい未来の風景づくりに取り組んでいくそうです。中でも、教育や医療・福祉の分野に関わることを視野に入れているとのこと。

こしき島には、これまでに一度も高等学校が設立されたことがないそうです。そのため、15歳で親元を離れる状況になります。これを「島立ち」と言うのだそう。

山下さんも例外ではなく、島外の高校に進学したそうです。親元を離れる寂しさと、自立しなければいけない責任感を当時感じていた、と教えていただきました。

島立ちがいわば風習のようになっているこしき島ですが、もしこの島に高等学校ができたらどうなるのでしょうか?

この島でどんな高等教育をつくったら面白いのか、山下さんは考え続けているそうです。

また、高齢者がお世話になる・頼るなど、ネガティブなイメージがある福祉施設。そんな施設に楽しく通ったり、最後まで自立して島暮らしができる医療・福祉の取り組みを、行っていきたいと語ってくださいました。

山下さんをはじめ、島のみなさんが、どんな懐かしい未来の風景をつくっていかれるのか。楽しみです!


4. U-18が考えたアイデアは?

こしき島のインタビューを通して、U-18はなににワクワクし、やってみたいかも?と感じたのでしょうか。ワークショップで出たアイデアをグラレコでご紹介します!

U-18のアイデアを記録したグラフィック・レコーディング

アイデアの中でわたしが印象に残ったのが、「othersをneighborに!」です。

U-18は、こしき島の住人の心理的距離感の近さや、交流の多さに憧れを抱きました。このアイデアでは、好きなことに没頭できる島のアトリエをつくり、そこでつくる作品を通して、島の住人との距離が縮まることを目的としています。

わたしも、近所付き合いなども盛んな離島で育ちました。住人の心理的距離感の近さや、交流の多さは当たり前なものと感じていました。でも、それが当たり前ではなく、憧れまで抱いてくれるU-18がいることをアイデアを通じて気づかされました。

他のアイデアも、異世代間の交流離島暮らしを盛り上げるものが多く、わたしもワクワクしました!


5. こしき島の冒険で感じたこと

今回は離島暮らしをテーマに、鹿児島県こしき島への冒険に出ました。

山下さんの離島での取り組みは、同じ離島出身である私には衝撃的でした。

私の生まれ育った離島は、近年島外の新規企業が多く参入してきました。新しい技術やノウハウが手に入るようになる反面、不安なこともありました。

それは、島らしさが失われるのではないかということ。

一方のこしき島の様子は、どうだったでしょうか。そこには懐かしい未来の風景を目指して、地元民と島外出身者が協働で取り組む姿がありました。

山下さん達は、地元の後継者不足のお店の継承や、加工品の製作で、地域の方々と密接に協力をされていました。同時に、島外からの若手を歓迎し、共に働き、暮らす姿がありました。

わたしは、こうした島らしさを残しつつ、島を盛り上げている様子に憧れを抱きました。

それだけでは、ありません。インタビューを通して、山下さんがこしき島を愛していることが、とっても伝わりました!島の人々との人間関係や、こしき島の魅力を語っているときの笑顔が印象的でした。

わたしも、こしき島のように島内外の人々の手によって、より良い島を目指していけるようにすることが夢です。そして、その鍵は山下さんから教わった、懐かしい未来の風景を目指すことにあると感じました。

こしき島の懐かしい未来の風景をつくる取り組みは、これからますます注目を浴びると思います。

飲食、宿泊、教育、医療・福祉などなど。この離島でやれることは、きっとたくさんあるはず。

あなたなら、こしき島でどのような懐かしい未来の風景をつくる?


あゆ


☆U-18の知らないこしき島の世界☆
この記事の冒険の動画を、こちらから観ることができます!きっと、あなたの「やってみたいかも?」がみつかるはず!

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<この記事を書いた人>
あゆ。長崎県壱岐市出身。大分大学経済学部所属。i.clubインターン2期生。高校2年時から地域創生・探究活動に興味を持つ。インターンでは、イノベーションや探究活動について学習中。Season1参加者。Season2高校生メンター。Season3からは大学生メンター&運営チームとして活動。


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