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Netflix映画おすすめ【ただ映画を見る】名画座インコさん vol.7
「映像関係者に10万円付与」
「課金したもののログインしていない人に解約を促すメール」
と、信頼感が高まるニュースが続くばかりのNetflix。
そのラインナップもうれしい作品が並ぶ。今週は4本。
「ウインド・リバー」
Netflixで「ウインド・リバー」を。
— インコさん(リタ・ジェイ) (@rita_jay) May 16, 2020
インディアン居留地で少女の遺体を発見した生物局職員が「狩人」としてFBI捜査に協力する…
居留地の歴史、閉塞の土地。行方不明者も過去の犠牲者も「前向きに出ていこうとする者」に不幸が降りかかるという痛ましさ。主人公の強さに物語として救われる。面白過ぎた pic.twitter.com/B0e5C7h9JT
「ウィロビー家の子どもたち」
Netflixで「ウィロビー家の子どもたち」を。
— インコさん(リタ・ジェイ) (@rita_jay) May 17, 2020
子をまったく愛さない両親を追い出すべく、子どもたちが架空の旅行をでっち上げたのはいいが…。
いわゆる毒親描写に、どこか赤塚不二夫的な「話の通じない狂人」感が満載。CGアニメに毛糸の質感を加える絵が実によかった。ナレーションキャラにも安心感。 pic.twitter.com/fcNKsO67WQ
「50年後のボクたちは」
Netflixで「50年後のボクたちは」を。
— インコさん(リタ・ジェイ) (@rita_jay) May 20, 2020
クラスで浮いた主人公。母は依存症施設、父は愛人と旅行で夏休みにぼっちに。そこへ変わり者の転校生が盗難車を携えて訪問…
出来事が全て珠玉の鉄板ロードムービー。そして輝くリアルな十代しぐさ。風力発電機の下で冷凍ピザ蹴り飛ばすとか全身がシビれた。傑作 pic.twitter.com/TVr56yJzuF
「最後の追跡」
Netflixで「最後の追跡」を。
— インコさん(リタ・ジェイ) (@rita_jay) May 22, 2020
金が必要で銀行強盗に手を染める弟も、ムショ帰りで無軌道な兄も、相棒を差別ジョークでイジり抜くレンジャーも、切り返しの上手い相棒も。テキサスの銃社会と打ち捨てれられそうになっている己の人生がにじむ。すべてのキャラに気持ちを寄せられる生き方の柱。必見の作品 pic.twitter.com/7YECKzYmN2
今週は大当たりだった。観る映画観る映画全部面白かった。
「最後の追跡」は「ボーダーライン」の脚本家、テイラーシェリダンによるもの。初監督作品が「ウインド・リバー」となる。
もうこの人の書く物語は全部面白い。重い設定に負荷をどんどんかけてゆくリアリティ描写と「物語としての救い」のバランスがたまらない。
「ウインド・リバー」における、ジェレミー・レナーが演じる主人公の強さとか、「いてよかった…」とつくづく思う。
ただ、彼自体はとても大きなものを失った人間で、それについての救いは作中に用意されていない。
観客は身勝手だが、確実に映画によって救われている。それでいいと思う。
「50年後のボクたちは」は定期的に見返したくなるであろう作品。
道中で一人の少女と会うのだが、その出会いと別れ方がグっとくる。
嵐のように出会って、どこかもう会えないことを知りながら別れる。
ツイートにも書いたが、冷凍ピザを蹴り飛ばしたり、冷蔵庫のスライスチーズをむさぼり食ったりと、まさにティーンズという雑な所作がいい映画だった。
主人公の得難き友人、チックは本作がデビュー作という。
「今作がデビューで鮮烈な演技」というのはよく聞く話だが、本当、持っているものがあるなと。
自分も見いだされるのは遅くないと思っている。この仕事をしていると、それは死ぬまでそうだろう。
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