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「選挙に行きましょう!」よりも「選挙に出ましょう!」キャンペーンの勧め

こないだ東京都知事選がありましたね。
結果は小池さんの圧勝だったわけですけれども。

SNSでいろんな著名人の方々が「選挙に行きましょう!」と声を上げていたのですが、
今回の都知事選は年代別人口構成で考えると、どれだけの若者が行っていても結果は変わらなかったと思ったんですよね。

都知事選の結果を候補者別、年代別に区切ってグラフにすると下記になります。
(出典: 朝日新聞 2020東京都知事選開票速報NHK出口調査年代別都知事選推定投票率グラフ(前回)人口ピラミッド都道府県別の18歳人口推移予測をベースに推計計算)

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366万票で圧勝した小池さんの票を年代別のうちわけで見ると、小池さんの票は50代以上で62%を占めていることが分かります。日本の投票は、投票率以上に人口構成が大きく関わってきているように思います。
例えば、今回投票に行かなかった10-30代の232万人全員が2位だった宇都宮さんに投票したとしても、小池さんには勝てません。

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残りの40代全員の力まで借りればギリギリ小池さんを超えることができますが、若者の投票率が上がったところで小池さん当選の結果は変わらないことが分かります。
ましてや、残りの有権者が全員宇都宮さんに投票するなんてことは起きません。仮に、今回の支持率を維持したまますべての世代の投票率が100%だったとしたら、むしろ下のように宇都宮さんとの差は5百万票に広がったでしょう。

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メディアではよく「若者のための政治」とか「若者票が増えると若者を無視できなくなる」などと言われていますが、日本の人口ピラミッドを考えたときに、実際にその“若者のための政治”なるものをしてもらうには、
若者に絶大な人気を誇る候補者がまず必要
で、その上で、
若者の投票率を上げるだけでなく、高齢者の投票率を下げる工夫がなされ、40代以下の票をほとんど集める
ことでやっと当選、若者のための政治なるものは実現できるでしょう(むり)。人口構成上30代までの支持だけではまったく足りません。

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それでもかなりの接戦(!)ですが、こうして若者と高齢者の完全なる対立構造が完成します(生きにくい社会)。

まあ上記は実際には不可能だと思いますが、つまりは対抗馬になるような良い候補がとにかく少ないということです。若者の投票率の低さよりも、こっちのほうが問題だと思います。
今回のような圧倒的な差が出るような状況では、不祥事や辞職、定年でもない限り、同じような政策を持つ人が選ばれ続け、政治家がよりよい政策のために互いに競い合い政治によってタイムリーに生活や社会が豊かになる、なんてことを期待するのは難しいでしょう。

若者の投票率の低さが指摘されていますが、対抗馬がいない状況で投票率を上げても結果は同じ。
なのでこれからは「選挙に行って日本を変えましょう!」よりも「選挙に出て日本を変えましょう!」キャンペーンと、「政治家ってこんなに楽しくて魅力的な仕事なんだよ!」キャンペーンをしていくのはいかがでしょうか。そして出馬しようか悩んでいるそこのあなたはすぐに出馬してみましょう。

政治家という職業が魅力的なものとなり、優秀な人材がどんどん出馬していくような社会になるまでは、選挙は民主主義国家の国民としての権利・教養として参加するが、政治による生活や社会の改善は大きく期待はせず、自分の力で生活や社会を変えながら生きていくことが人生を幸せに生きる方法でしょう。自分の人生を自分で切り開くことに集中していきましょう。
期待するとイライラしちゃうしね♡

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