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EC・通販事業を伸ばすコツの1つ ──「リピート率」と「リピーター率」の違いが判りますか?

イングリウッドでは様々な領域のプロフェッショナルが在籍しています。EC・通販・マーケティング・広告代理業など、それぞれのプロの目線から見た「重要ポイント」「伸ばすためのコツ」など紹介していきます。

今回は「リピート率」「リピーター率」についてです。EC・通販事業にとって非常に大切な指標です。

リピート02

※本記事の監修
株式会社イングリウッド データテクノロジー事業本部シニアマネージャー
渋沢亮太

生活雑貨業界大手メーカーでEコマース部署の立ち上げから、サイト制作、仕入、物流、分析、ファイナンス、楽天市場・Amazon・Yahooのモール展開など、Eコマースに関わるあらゆる業務を実務レベルで習得。イングリウッドでは商品開発・サイト制作・広告宣伝・物流・CSなど、ワンストップで1クライアントの業務を請け負い、1年で年商30億規模に成長させただけではなく、さらに拡大させ続けている。

「リピート率」とは

リピート率とは、今までに商品を購入した全顧客のうち、どのくらいの人が再購入してくれたのかを示した割合です。

定期通販事業を行なっている会社では一般的に、初回購入をした顧客のうち、どれだけの人が次回も続けて購入してくれたのかを指します。 

リピート率を求める計算方法は以下の通りです。

【リピート率=一定期間のリピート客数÷累計新規顧客数×100】

例えば、販売開始から10,000人のお客さんが商品を購入したとします。そして今月どのくらいのお客さんがリピート購入をしてくれたのかを知りたい場合、以下のような計算になります。(該当月のリピート客が3000人だったとします)

【3,000÷10,000×100=30%】 30%がリピート率です。

また、一口にリピート率といっても、初めてのリピート購入なのか、2回目のリピート購入なのか、段階によって割合が示す意味合いは異なります。そして、どの段階のリピート率を上げたいのかによって、行なうべき施策も違ってくるでしょう。

どのタイミングのどんな顧客にアプローチするのかを考える上では、RFM分析を行なうことが有効だといわれています。

※RFM分析:LTV(Life Time Value)を向上させるために必要な要素を網羅している分析手法です。一定の期間における、recency(最新購入日)、frequency(購入頻度)、monetary(購入金額)の3つの指標を用いて顧客を分類し、分析します。

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「リピーター率」とは

リピーター率とは、特定期間に商品を購入した全顧客のうち、リピーターがどのくらいいるのかを示す割合です。 

リピーター率を求める計算方法は以下の通りです。

【リピーター率=特定期間のリピート客数÷特定期間の総顧客数×100】

例えば1年間のリピーター率が知りたい場合には、【リピーター率=1年間のリピート客数÷1年間の総顧客数×100】という式になります。

1年間のリピートが客数40,000人、1年間の総客数が100,000人だった場合

【40,000÷100,000×100=40%】

という計算式になり、1年間に商品を購入した顧客のうち、リピーターが40%いたことが分かります。

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「リピート率」と「リピーター率」の違い

リピート率とリピーター率は、言葉は似ていますがまったく異なるものです。

__________________________
・リピート率は、新規顧客が次回も購入してくれる割合
・リピーター率は、新規顧客に対するリピーターの割合
__________________________

それぞれの意味を改めて見比べてみると分かりやすいはずです。

リピート率は、いくら上げてもいいもの。多くの人に、商品を継続的に購入してもらえるようになれば、それだけ売り上げを増やすことができます。

違ってリピーター率は、(一定期間の)売り上げ全体に対して、必ずしも上げるべき数値ではありません。

例えば、1ヶ月のリピーター率が100%で新規顧客の獲得が0だった場合、リピーターに(既存顧客に)売り上げが依存しすぎている状態です。逆もまた然りで、どちらかに売り上げが依存してしまう形は、ビジネスが立ち行かなくなるリスクが高くなります。

よって、新規顧客とリピーター(既存顧客)、どちらも増やしていけることが大切です。

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リピート率を上げる方法

リピート率を上げるためは、当然の手段とですが、お客様との接点を増やし、企業やブランド・商品に対する満足度を高める施策の実施が重要です。

具体的には
・会員特典で特別感を演出
・初回購入時に次回以降で使えるクーポンを配布
・SNSを使って、ブランドやお店、商品のファンを増やす
(自社アプリを活用した施策も◎)
などの方法があります。

とにかく最も重要なのは、お客様に次回も購入したいと思ってもらうこと。

そのため、仕組みづくりや、店舗や商品に合ったキャンペーン施策などを行い、数字面でのPDCAを徹底的に回していく必要があります。

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「リピート率」「リピーター率」の違いについて、ご理解いただけたでしょうか?

今後も「LTV」や「CPA」など、EC・通販・マーケティング・広告代理業には欠かせない用語の説明・紹介をしてまいります!


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