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内なる「先住民的なもの」の再発見

昨日の夜、大学のときの恩師が主催するオンライントークがあり、開始5分前に申し込んで参加しました。
こんな感じのオンラインイベントでした。⤵⤵⤵


ナマケモノ教授こと辻信一さんが、この夏、カナダ西海岸を旅して感じたことを中心に、ローカリゼーション&リジェネラティブ(大地再生)について自由にお話いただく場を設けました! まなそび=学びながら遊び、遊びのなかで学ぶ。
辻さんが先住民族による文化再生運動に学んできたエコロジー思想、そして、私たちは何者なのか?という問い、数年ぶりに再会した世界的な生物学者デヴィッド・スズキ博士との対話で感じたことなど、写真を交えてお話いただける貴重な機会です。ぜひお集まりください。

先生のお顔を久しぶりに拝見できてよかったです。変わらずエネルギッシュでした。

話の中で環境問題についての本をいくつか紹介してもらいました。

その中で紹介された本のひとつに、「きみは地球だ」という本がありました。

これは、先生が大学の1年生の授業で使っていた教材でした。
私もその授業を受けていたので7年ぶりくらいに思い出してなんだか感慨深くなりました。

私たちは生きるのに"空気"を吸うし、"水"を飲む。
"土"から生まれる野菜やそれを食べて育つ家畜を私達は食べて生きる。
環境問題を語るときに忘れがちなのは、人間も自然の一部、すなわち「きみは地球だ」ということなんだと思います。

人間が生きていくのに必要な空気、水、火、土、さらに生物同士のつながり、愛、世界の神秘について、科学者の目で解説し、平易な言葉で語りかける。地球の未来は、自分が何者であるかを私たちが知っているかどうかにかかっている。環境問題を考える原点に立ちもどり、発見の旅に出る本。

環境の話だけでなく、本題の文化の話もたくさん聞くことができました。

カナダの先住民たちによる、ポトラッチという途絶えてしまった文化の再生運動のはなし。

ポトラッチとは、北アメリカ(カナダ)の太平洋沿岸地域の先住民族にみられる贈答の儀式です。地位や財力を誇示することが目的のひとつで、"気前の良さ"により、贈答と返礼の応酬を繰り返す文化です。ポイントは自分の持っている全財産を惜しみなく他者へ譲り渡す、贈ること、なんですって。

その話の延長で、日本の国にも「先住民的な文化」は今でも色濃く残っていると先生は話しました。

その筆頭が、日本語という言語。

「先住民族的な文化」などと聞くと、私は外国、日本の外側をイメージしがちでした。

ただ、よく考えると日本も科学革命からの4〜500年のスパンでみるとつい最近近代化したんだよなあ〜と思ってみたり。

とにかく、内側にベクトルを向けることで日本の文化の奥深さにもっと目を向けることができるんじゃないかな、

私事ですが、春から仕事で文化財の仕事も任されるようになりました。

私の地域には、指定文化財の茅葺き古民家があり、主屋の隣にある味噌蔵はただいま茅葺き工事中です。
工事というか研修の場として提供しているので、費用はかからないのですが。

その中世の中流農家の民家を復元した施設に、地域の小学生を見学に招きました。

こどもたちは、主屋のいろりや燻されたにおいに興味津々、萱の葺き替えの様子には目を輝かせて職人さんに質問攻めしていました。

関係ないと言えばないけど、そういう本来の暮らしに興味を持つということは、「内なる先住民的なもの」の再発見に繋がると感じました。

ときどき、仕事のことをわすれて、環境のことや文化のことに思いを馳せるのもありだと思いました。

もうひとつ、先生の言葉で刺さったものを紹介します。

「最近話題の総裁選、少し遡れば都知事選など、政治の選挙の時に、候補者だれひとりとして環境問題のことに言及しない。これだけ夏の暑さが問題になっているのに。」

話が転々としてすみません。
最近感じたことを書きました。
読んでいただきありがとうございました。

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