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自分のように映像やモーショングラフィックが好きな”誰か”のためにー田中美穂(映像エディター/モーショングラフィックデザイナー)

こんにちは。今回のnoteは、IN FOCUSでいっしょに働くメンバーへのインタビューシリーズの第3回として、映像エディター/モーショングラフィックデザイナーの田中美穂に話を聞きました。

田中は映像エディターとしてKPP 10th Anniversary Special WebsiteKOIZUMI BEAUTY、モーショングラフィックデザイナーとしてカオナビのコーポレートサイト制作といった案件に幅広く携わっています。インタビューでは、ものづくりに対するこだわりや、現在仕事にしている分野に興味を持つきっかけとなったエピソードを話してもらいました。

映像、ウェブ、グラフィック。それぞれの領域で自分のスキルを活かし貢献したい

ーIN FOCUSではどんな仕事を担当していますか?

映像エディターとしては、撮影された映像素材をつなぎ合わせるオフライン編集と、その後にエフェクトを乗せたり最終的な仕上げを行うオンライン編集の両方を担当しています。
モーショングラフィックデザイナーとしては、映像編集の過程で文字を乗せて動かしたりするほか、ウェブチームと連携してサイト上で使用するモーショングラフィックを制作しています。
作業は主にオフライン編集ではPremiere、オンライン編集とモーショングラフィックではAfter Effectsを使用しています。

ーそれぞれ異なる専門性を持った仕事だと思うのですが、幅広い領域に携わりたいという思いは昔から持たれていたんですか?

そうですね。もう単純に、どれもやってみたかったんです(笑)。IN FOCUSに興味を持ったきっかけも、映像、ウェブ、グラフィックとそれぞれにプロフェッショナルなチームがいることから、その中を横断し、それぞれの領域で自分のスキルを活かして貢献してみたいと思ったのが理由でした。
これまでに、アパレル企業で映像エディターとしてキャリアをスタートさせ、その後に上京していくつかの制作会社でそれぞれオフラインエディター、モーショングラフィックデザイナーとして働いてきましたが、現在のように幅広い領域に携われることができているのはIN FOCUSがはじめてです。

ー2020年3月にIN FOCUSにジョインしてから現在まで、特に印象に残っている案件を教えてもらえますか?

カオナビのコーポレートサイト制作にモーショングラフィックデザイナーとして参加した案件です。サイト上で使用するために、色々な形の図形を動かすというもので、前職までは関わることのなかったウェブディレクターのメンバーとのやり取り、サイトに組み込むため容量を抑えながら良い動画を作っていく試行錯誤など、IN FOCUSに興味を持った理由とも重なるとても楽しい経験でした。

ー制作の過程で特にこだわられた点を教えてください。

カラフルで、ループされることを前提にした規則性を持つ動きでありながら、とは言え知育動画のような“ポップさ”でも”可愛さ“でもなく、クライアントのイメージに合うスタイリッシュな印象になるようこだわりました。この点についてはウェブチームのメンバーが最初の段階から明確なイメージを持ち、的確にオーダーしてくれたので何を作るべきか迷うことはありませんでした。
その上で、サイトに組み込めるよう容量は軽めに、でも簡単に動かしているとは思われないよう工夫しました。

映像はいかに気持ち良く、モーショングラフィックはいかに意味を込められるか

ーカオナビの案件に限らず、映像エディター/モーショングラフィックデザイナーという仕事で大事にしている考えはありますか?

映像はまず“気持ち良いもの”であるべきだと考えています。そのため、カメラマンが意図せず撮影した素材でもそれがクッションとして使えるなと思ったらカットとカットの間に挟んでみたりと、常に自分なりに気持ち良さを見つけられるよう編集しています。
モーショングラフィックについて、これはよく言われることですが“動きにいかに意味を込められるか”が大事だと思います。なぜかと言うと、完成された静止画を動かす行為って本来はあまり必要のないことなんです。それをなぜ動かすのか?そこには動かすべき意味が込められていなくてはいけません。もうひとつ大事にしているのは、動画を”複数の静止画の塊”と考え、はじめから終わりまで、どこで停止したとしてもその状態が綺麗であるべきということです。一コマ一コマを送りながら確認し、どうしてもその間が綺麗だと感じられなければ少しだけずらして調整していますね。

ーかなり根気のいる作業ですね。

普通の人は気付かないところなのかも知れませんが(笑)。わたしは映像もモーショングラフィックも大好きだからこそ、自分のお気に入りの作品を見る時には一コマ一コマ送って確認したりするので、わたしのような誰かがわたしの制作物を見てくれた時に綺麗だと思ってもらえるよう、大変でも手を抜いてはいけないと思っています。

大学時代に観たミュージックビデオ。そこで使用されていたアニメに衝撃を受けて

ーそもそも現在の仕事につながる分野に興味を持ったきっかけはどんなものだったんですか?

元々『アキラ』や『攻殻機動隊』のような、サイバーパンクっぽくて、リアルで、ちょっと後味の悪いアニメが好きでした。その流れで決定的に衝撃を受けたというか、きっかけになったのは大学の時にはじめて観た、森本晃司監督が手掛けたKen Ishiiの『Extra』というMVです。大学は建築学科だったのでアニメはまったく関係なかったのですが、このMVを観た時に「カッコいいなぁ。こういうのを作ってみたい」と思ったんです。とは言え絵は描けなかったので、じゃあグラフィックを動かしてみようと考え、AviUtlという無料の動画編集ソフトを使ってみたのがはじまりでした。有料ソフトは高くて学生には手が出せませんでしたから(笑)。

ミラ・ルイードというアーティストも大好きです。この人は、パブリックドメインを使用し、それらをつなぎ合わせた画像や動画の作品を作っているのですが、コラージュの感じを見た瞬間に「あ、この人だな」と分かる個性があって。色やレイアウトのセンスからは影響を受けていると思います。

ー今後は今挙げられたアーティストからの影響をより強く感じるような、個性を生かす制作をしてみたいという思いはありますか?

そう思ったりもしますが、中々奇抜なのでどうでしょう(笑)。それでも最近、「RUINER」というゲームのウェブサイトがとてもカッコよくて、デザインのテイストも好みで、こういったウェブサイト制作に映像やモーショングラフィックで貢献してみたいと思ったりはしています。

Profile - Miho Tanaka 
滋賀県出身。大学卒業後、大阪でアパレル企業に入社。その後に上京し、複数の制作会社を経て2020年3月にIN FOCUSに入社。趣味は音楽。最近のお気に入りはTalos「In Time」と、Netflixのオリジナルドラマ『ダーク』の挿入歌「Familiar」で、1日中リピートさせて聴いているとのこと。

インタビューシリーズ過去回はこちらから。

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