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開高健ノンフィクション賞受賞作、川内有緒さんの『空をゆく巨人』のnote全文公開がスタート!

いつもnoteをご利用いただき、ありがとうございます。

川内有緒さんの第16回 開高健ノンフィクション賞受賞作『空をゆく巨人』が、11月26日の発売に先駆けて、noteで全文公開されることになりました。11月16日より、毎朝午前7時に一章ずつ公開される予定です。

noteで、書籍の全文公開による販促が注目を集めております。集英社として開高健ノンフィクション賞受賞作を全文公開するのは初の試みで、『空をゆく巨人』が一人でも多くの人に読んでいただける作品になればと思っております。

現代美術のスーパースター蔡國強と、いわきの“おっちゃん”志賀忠重がアートで起こした奇跡!
福島県いわき市の会社経営者、志賀忠重(しがただしげ)と、中国福建省出身の世界的現代美術家、蔡國強(ツァイ グオチャン/さいこっきょう)。生まれた国も、育った環境も違う二人は、1980年代の終わりにいわきで出会い、数々の「作品」を生み出してきた。砂浜に埋もれた大型木造船を掘り出した作品、海に導火線を置いて走らせた炎......。蔡が描いたスケッチを、日頃アートに縁のない志賀氏らが頭と体を使って形にしていく―― 蔡がニューヨークに拠点を移してからも、志賀ら“いわきチーム”は作品制作に協力をした。そんな二人の最大の作品が、東日本大震災の翌々年の「いわき回廊美術館」だ。美術館周辺の山々では、原発という「負の遺産」を故郷に残してしまったことを激しく悔いる志賀が、99,000本の桜を250年かけて植樹する「いわき万本桜プロジェクト」を進めている。誰もが訪れたくなる場所にしたいという思いを込めて。二人の「巨人」の足跡を辿りながら、美術、ひいては「文化」というものの底力を問う、こんな時代だからこそ伝えたいアートと人間の物語。

左 志賀忠重氏 右 蔡國強氏

■登場人物プロフィール
蔡國強(さいこっきょう/ツァイグオチャン)

1957年、中国福建省生まれ。1986年に来日。1988年、いわきで初の個展開催。1994年のいわき市立美術館での個展の際は数カ月滞在して作品をつくった。1995年、米ニューヨークに移住。以来、世界各地で大型プロジェクト、美術館での個展を開催し、ヴェネツィアヴィエンナーレ金獅子賞など数多くの賞を受賞。北京五輪開会式での「巨人の足跡」も有名。

志賀忠重(しが・ただしげ)
1950年、 福島県生まれ。大学卒業後、就職した会社を辞め渡米。帰国後山小屋を建て自給自足を目指す。兄のガソリンスタンドで働き起業、山小屋生活をヒントに太陽熱温水器を販売。実績2万台。依頼を受け、多くの企業を再生。大場満郎の世界初北極海単独徒歩横断を成功に導く。蔡の無名時代から数々の作品を共に制作してきた。

■川内有緒さんプロフィール
1972年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、米国ジョージタウン大学で修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、仏の国連機関などに勤務後、フリーのライターとして評伝、旅行記、エッセイなどを執筆。その傍ら小さなギャラリーも運営。『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で、第33回新田次郎文学賞を受賞。
著書に『パリでメシを食う。』『パリの国連で夢を食う』(幻冬舎)、『晴れたら空に骨まいて』(ポプラ社)など。
note:@ariokawauchi