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我、生きずして死すこと無し

嗚呼、斑鳩が行く・・・・

斑鳩は2001年にゲーセンで稼働していた縦スクロールシューティングゲームとその自機の名称。難しくて僕は1コインだと2面のボスを倒せなかった。

ステージ間の演出で表示される文章がどれも詩的で美しい。中でも最も目にする機会が多く、ひときわ印象的なのがスタート直後のこのセリフ。

我、生きずして死すこと無し。理想の器、満つらざるとも屈せず
これ、後悔とともに死すこと無し

シューティングゲーム「斑鳩」より

屈することなく理想を追い続ければ後悔して死ぬことはない、という意味だ。強い意志と覚悟が感じられる。ストーリーを知らずとも文章だけでもう熱い。

一行目の「我、生きずして死すこと無し」には解釈の余地がある。韻を踏むための文にも見えるが、行間を読むなら「私にとって生きることとは理想を貫くことだ」ではないかと思う。これが僕には刺さった。

現実的にすべての理想を貫くことは不可能だ。我が強いだけでは生きていけない。人生には折れなければならない局面が必ずある。

それでもたった一つだけでいい。これを貫けないなら生きている価値などないと思えるほどの理想を胸に秘めていたい。他人から見れば取るに足らないこだわりだとしても、自分で選んだ理想の器を満たすために生きていきたい。

そして、たくさんの後悔と満たし切れなかった器を抱えながら、最期には満足して眠りたい。