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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」ZINE 『私のLife vol.1』 #life954

TBSラジオで放送している「文化系トークラジオLife」の有志によるZINE『私のLife vol.1』(塚越健司 編)に寄稿しました。

番組のメインパーソナリティーである charlie さんこと社会学者の鈴木謙介さんをはじめとする豪華執筆陣が、「私のLife」というテーマで、エッセイ・日記・小説・楽曲紹介などをのびのびと書いています。

同書は、2023年11月11日に開催された文学フリマ東京37にて初売。現在は、下記で購入できます。取扱い店舗に更新があれば随時お知らせします。


もくじ

  • バナナフィッシュにうってつけの夜 長谷川裕

  • Lifeは夜明けまで続き、朝焼けとともにまた生活が始まる 矢野利裕

  • 駐車場で寝転びながら聴いている人へ 宮崎智之

  • 十月の3日間 碇雪恵

  • 私の17通の命 渡辺祐真(スケザネ)

  • 私のLife:ジャパメタという伝統芸能について 常見陽平

  • 親しいメディア 吉川浩満

  • 書評家vs膝 倉本さおり

  • 私のLife:引越し 塚越健司

  • 弱き個体のライフ 荻上チキ

  • 小作品集・Life History 水無田気流

  • 跡地にひたる 竹田信弥

  • コンビニは歳時期だ 永田夏来

  • charlie's recommend これは聞いとけ! 鈴木謙介(charlie)

  • 赤い靴と宇宙的存在 海猫沢めろん

  • 二〇二二夏、私は 廣瀨涼

  • 前代未聞の現代文問題集 斎藤哲也

  • 日記 2023年2月13日-27日 山本ぽてと

  • 僕の炎上日記 速水健朗

  • そしてポッドキャストは続く 工藤郁子

  • 執筆者プロフィール




下記は筆者(工藤)が勝手に作ったあらすじです。順次更新予定。

バナナフィッシュにうってつけの夜 長谷川裕

文学フリマまであと2ヶ月しかない中で ZINE 制作を思い立ったラジオ番組のプロデューサー。しかし経験・知見はないので番組関係者らを頼ることにし、相談を進めるために新宿ゴールデン街のプチ文壇バーを訪れる。そこでは思わぬ出逢いもあり──TBSラジオ「文化系トークラジオLife」プロデューサーが本書の制作経緯を語るとともに、管理職として多忙を極める日常から少し離れたところで大切な何かを取り戻すエッセイ。

Lifeは夜明けまで続き、朝焼けとともにまた生活が始まる 矢野利裕

「文化系トークラジオLife」リスナーであるライター志望の「僕」は、番組観覧に行ける機会を得て、緊張しながらTBSの玄関をくぐった。その後、関連イベントや飲み会を通じて、編集者・ライター・研究者たちとの交流を深め、仕事を得るきっかけをつかむ。ついには、Lifeに出演するに至り──Life交友録の形をとったビルドゥングス・ロマン。

駐車場で寝転びながら聴いている人へ 宮崎智之

新卒で勤めた会社を一年で辞め、地元である東京の西側に戻ってきた「僕」は、青梅市役所の駐車場の隅っこに社用車を止め、一人でポッドキャストを聴く。いつか「文化系トークラジオLife」に出演できるような物書きに成長したいと思いつつも、自分が今いる青梅と、TBSラジオのある赤坂は、同じ東京なのに、途方もなく遠く感じる──現在は「渋谷のラジオ」でパーソナリティを務めるライターが、「駐車場で寝転びながら聴いている人」に贈るエッセイ。

十月の3日間 碇雪恵

「しかし私は『知り合いだから観に行く』という義理観劇(?)をなるべく避けている。なぜなら、作品が微妙だったとして『つまんなかった』と正直に言うほど芸術至上主義ではないし、かといって『よかったよ!』と嘘をついたら自分の魂が汚れる」──東京で日常生活を送る「私」の中でうずまく思索と心情を垣間見ているような気持ちになる「エッセイの名手」による3日分の日記。

私の17通の命 渡辺祐真(スケザネ)

「手元に遺書が17通あります」。幼馴染の「彼女」は、桜のはかなさを嫌っていた。彼女は生まれたときから病を患っており歩くことがかなわず、この世に足をつけたいという思いを、靴に、そして「遺書」に託す。十歳から毎年「遺書」を受け取るようになった「私」は、そのお返しとして彼女のために物語を創るようになる。しかし成長にしたがって、彼女と「私」の関係に変化が訪れ──人気の書評家・ゲーム作家による、鮮烈な小説デビュー作。

私のLife:ジャパメタという伝統芸能について 常見陽平

「『若き老害』として知られる私だが、来年で50歳を迎える。もう決して若くない。ただ、私の行動パターンはどんどん若くなっている。特に音楽生活がそうだ」──余談と脱線を恐れず、力強いエピソードを効かせながら言葉を刻み、日本のメタルシーンと自分史を高密度で重ねる。労働社会学者・働き方評論家が拳を突き上げながら奏でる「熱く、滾る、ダサカッコイイ世界」。

親しいメディア 吉川浩満

田舎生まれ田舎育ちの「私」にとって、ラジオはカルチャーに親しく触れることのできる貴重なメディアだったが、親しみが感じられる存在ではまったくなかった。そんな「私」に、ラジオ的な親しみを内側から楽しむ機会が訪れ──ベストセラーを出し続ける文筆家・編集者が、ラジオに関する体験を織り交ぜつつ、「非常識なほど高い負荷を関係者全員に課すストロングな番組スタイル」を批評する随筆。

書評家vs膝 倉本さおり

江國香織の小説に憧れ、朝から風呂に浸かりながら本を読む生活を実践しようと窓付きバスルームがある1Kを借りた、書評家の「わたし」。ところが数年後、その浴槽は本で埋まっていた──人気書評家の知られざる生活実態、そして膝に棲みつくクリーチャーについて鮮やかに描き出すエッセイ。

私のLife:引越し 塚越健司

大学で非常勤(≒バイト)をしている「僕」は、節約好きで、グラム58円の鶏もも肉を買い、今は亡き「ナショナル」ロゴの洗濯機を使う。学生時代から10年くらい同じ生活を続けていた。しかし、正教員(≒正社員)になりラジオのレギュラーも増えてきて、引越しを考えはじめる。当初は「安心・安全・便利・快適」な生活環境に批判的だったが、後輩のある一言をきっかけに心境の変化が訪れ──ラジオでも活躍中の情報社会学者が、生活と都市についての意識を省察する随筆。

弱き個体のライフ 荻上チキ

「私は、とても弱い個体である。ゼルダの伝説で言えば、序盤のリンクくらいに弱い。ライフゲージが3つくらいしかない。体力もないし、なんならメンタルも弱い」──TBSラジオ「荻上チキ・Session」でも知られる評論家が、弱く臆病であることを吐露し、自身が「社会的には、強い席にいる(こともある)」と留保しつつも、弱さが取材を助けてくれることを紡ぐエッセイ。

小作品集・Life History 水無田気流

「たぶんこれはただの多重夢(まるちぷる)。わるくもないけどよくもないの」──「ライフ・ヒストリー」「文字スクイ」「でぃすぷれい」そして書き下ろしの新作「DIGITAL DIVA DECIDE」の4作を収めた、社会学者でもある詩人の作品集。

跡地にひたる 竹田信弥

本も好きだが本屋が好きな「私」は、本屋という空間に救われてきた。だが、これまで公言してこなかったものの、実はあまり良いとは言えない趣味も持っていて──東京・赤坂にある選書専門書店の店主による、本屋をめぐる記録と追憶のエッセイ。


※ 以下順次更新予定


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