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【成績公開】プレマスターコースでの成績と海外大学の課題でハイスコアを得るためにしたこと

修士前準備コースを今年の5月に終え、ついに全ての成績が公開されました。今までの人生で一番勉強した10ヶ月間となり、成績も満足できるスコアを得ることができました。今回はその成績と課題(エッセー)で良い評価を得るためにどのような取り組みをしたのかをまとめようと思います。



成績まとめ

このコースでは英語でのエッセーの書き方を学ぶAcademic English、研究と論文の方法を学ぶResearch Methodsの授業に加え、選択科目として選んだInternational Relations、International Business and Finance、Media StudiesとIndependent Study Projectの8000wordsの論文の6つに成績がつけられ、成績は以下のようでした。

Academic English ----------------- 66%
Research Methods ---------------- 72%
Independent Study Project -------- 75%
International Relations ------------  63%
International Business ------------- 82%
Media Studies --------------------- 71%

数字だけ見るとマークが低すぎて驚きそうですが、イギリスの成績システムは次のように区分されています。

0 - 39%      Fail
40 - 44%   Pass
45 - 49%   Third Class
50 - 59%   Second Class (Lower Division)
60 - 69%   Second Class (Upper Division)
70 - 100%  First Class Honours

学生のマークの平均が60%前後だと言われているので、4つを一番高い成績区分であるFirst Class Honours、残りが2番目に良いUpper Secondだったことは、初めての留学で得た成績としてはかなり嬉しいものでした。

各エッセーの評価

次に選択科目で書いた各エッセーのマークを見ていきます。

International Relations
-Assignment 1 --- 57%
-Assignment 2 --- 66%

International Business and Finance
-Assignment 1 --- 86%
-Assignment 2 --- 80%

Media Studies
-Assignment 1 --- 77%

初めて取った授業は国際関係学とビジネスでした。11月初頭に国際関係学の初めての課題を提出し57%を取ったことがショックで、そこから日本の大学のようなレポートの書き方ではまるで通用しないと痛感しました。そこからエッセーの取り組み方のコツを掴んでいき、型に沿って書くようになると、高いスコアを得られるようになりました。

高評価を得るためにやった5つのこと

1. 与えられた設問と向き合うことに時間をかけること

コースが始まって初めての課題が出た時に、一人の先生が強調していたことがありました。「書いたエッセーが設問に正しく答えているのかよく確かめなさい。」これを聞いた時は、問題に答えるなんて当たり前であり何を言っているの?と思いました。しかしエッセーのドラフトを添削してもらうと、あなたは設問に答えていないとはっきり言われました。ここで気がついたのは、設問に答えるというのは授業で習ったことを理解していると示すのではなく、設問に対する自分の考えが問われています。そのためまずは与えられた問題の文章をよく読み、問題の意図を理解することに時間をかけることが必要です。またエッセーにはある程度の設問と答えの形式があります。To what extentやDiscussなどのよくある質問形式はどのように答えるべきなのかをまず調べてみて、それから自分のサイド決めて論じていくことが大切です。

2. エッセーの全体図を先に作ること

自分の論じたいことをしっかりと制限文字数内で論じるためにドラフトの作成は不可欠です。ドラフトを作るには複数の文献を読み込み、自分の考えをその都度まとめ、必要な事例を集めておくことが必要です。それがある程度終わったらやっとドラフトを作ります。Introduction、Body、Conclusionで構成されますが、自分の意見を強化するために必要な理論や、反対意見、ケーススタディをどこで使用するのかを戦略的に決めます。これを作っておくと書くときに迷わなくなりますし、書いていると起こりがちな脱線、つまり不必要な内容を書いてしまうことを防げます。

3. Thesis Statementの作成にこだわること

英語のエッセーではかなり重要な、Introductionの中のthesis statement。この一文でこのエッセーでは何が論じられているのかがわからなくてはいけません。つまり自分の立場を明らかにし、それをどのようにして論じていくかなどの方向性や重要なキーワードなども盛り込む必要があります。これを適当にしたら良い評価は得られないと言っても良いぐらい、ネイティブの人もこれを重要視しています。YouTubeやブログなど良いstatementの書き方を解説するものがたくさんあるので、見てみると良いと思います。一度書いて終わりではなく、何度も書いて修正していくことがコツです。

4. 正しい文献を選び、正しく引用すること

当たり前のことですが、文献選びは非常に重要です。なぜその文献を選んだのか全て説明できることが重要だと思います。つまり適当に見つけた2次資料ではなく、重要な論者の一次資料に当たる、多くの論文に引用されているものは読むなど、論文を書くうえで当たり前のことをエッセーでもきちんと行うことが重要です。与えられているリーディングリストなどを活用したり、信頼度の高いリソースを使用したりすると良いと思います。

5. 必ず全ての主張を検証すること

主張するからには理由が必要です。その理由は理論だけでなくて事例があってこそだと思います。自分の主張をしっかり裏付ける事例を探すことは重要であり、その事例こそが自分ならではのエッセーにしてくれます。そして主張をすることは自分の意見ばかり述べることではありません。反論に対して自分の主張が正しいと言えることも重要です。そのため主張したいことと反対の理論や思想に言及するとよりエッセーが強化されます。

大学での勉強とAIの活用

大学での学びとAIについてはいろんな議論がありますが、効果的に使用することでより良い学びをもたらすと私は考えます。

エッセーの作成にAIを使うことは基本的には不可能です。人伝いに聞いた話ですが、私の参加したコースのとある学生が課題のエッセーをChatGPTで作成し、そのまま提出した結果、大学が使用している剽窃検知システムに引っかかり、厳しい処分を受けたと聞きました。このように大学が導入しているシステムがかなり優秀であるため、完全にAIに任せることはできません。

しかしエッセーを書くためにAIを使用しない学生はほとんどいないと言っても過言ではないほどAIはなくてはならないものになっています。使い方は人それぞれですが、私はChatGPTだけでなく、英語をパラフレーズしてくれるもの、論文のPDFをまとめて内容を教えてくれるものなど、さまざまなAIを使用しました。AIの使用のせいで身につくはずの能力が身に付かなくなるという指摘は大いに理解できますし、そう思います。しかしAIによってこれまでかけていた事務的なことに時間を割かない分、質にこだわる時間を作ることができたと感じます。

まとめ

長々と書きましたが、これらが10ヶ月間で私が学んだ英語で論じるスキルです。これを実践した結果が成績に表れているので、身につけたことは他の人にも有用なのではないかと考えられます。日本の学部時代のレポートとは天と地ほど異なるぐらい、書き方もやるべきことも違います。このスキルが身についてみて感じることは、思考力のアップです。明らかに多角的に考えられ、意見をしっかりと持てるようになったと感じられます。このスキルは生きていく上でも非常に役立つと思います。海外大学や大学院留学してる、したい人にとって少しでも役に立てば幸いです。

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