ロック好き向けオルタナティブ・ロック、インディー・ロック系アイドルガイド(第1回目)

オルタナティブ・ロック好きな音楽オタク兼アイドルオタクが書いた、オルタナティブ・ロック、インディー・ロックを愛するあなたのための、オルタナティブ・ロック、インディー・ロック系本格音楽系アイドルガイド。

日本のアイドルの数は……もう数えられないでしょう。少なくとも3,000組以上はあると思います(今は5,000いってる気がする、10,000以上の可能性もある)。有名なグループさんしか知らない方はびっくりするかもしれませんが、グループの数が多いからこそ、アイドルの音楽性は驚くほどに幅広いです。ポストロック、シューゲイザーからエレクトロニコア、ゴシック・メタルまであります!

ここでは、音楽性が自分好みのオルタナティブ・ロック(オルタナ)、インディー・ロック(インディーズ)寄りのグループを幾つか紹介したいと思います。これの紹介文を読んで、少しでも気になった方は絶対に現場に足を運んだ方が良い!

ライブアイドル初心者でも全然OK!「アイドルの物販・特典会とは?」という地下アイドルの特典会のお手引みたいなやつも付いてます。是非、推しグループや推しメンを見つけてください!

今回はまず、5グループを紹介したいと思います。

RAY:シューゲイザー、ドリームポップの轟音を聴き、青春の夢を見る

もう説明要らないと思うけど、アイドル界だけではなく、シューゲイザー界からも良い評価を得るRAYです。シューゲイザーファンであれば多分見たことある、少なくとも名前聞いたことあるグループ。楽曲の提供陣がすごく豪華で(Ringo DeathstarrのElliott Frazierさん、cruyff in the bedroomのハタユウスケさん、For Tracy Hyde/エイプリルブルーの管梓さん、最近話題となった明日の叙景のKei Torikiさんとか)、Total Feedbackなどのシューゲイザーイベントへも定期的に出演し、2020年にリリースされたアルバム『Pink』も『シューゲイザー・ディスク・ガイド』に収録されていて、音楽の質はいつも高い。「アイドル版Slowdive」みたいな存在。

音楽のジャンルはシューゲイザーで間違いないけど、良い意味でシューゲイザーらしくない一面もあります。シューゲイザーには孤独的、抑鬱的というイメージがあるんじゃないか。RAYの音楽はまったくそうではない。彼女たちの音楽は、明るく、暖かく、いつも励まされる存在です。まるで青春の夢。だから、RAYはシューゲイザー好きではない方にもおすすめできる、シューゲイザーへの招待状です。

自分にとって、この轟音こそが青春の光と熱。一緒にギターの儚い轟音を聴き、もう一度青春の夢を見ませんか?

おすすめアルバム:『Pink』、『Green』

HP: https://r-a-y.world/

Twitter: @_RAY_world

situasion:色んな状況のための新しい音楽

読み:シチュアション(シチュエーションじゃない!)、略称:シチュ

音楽がやばい、ちょっと変なグループがあります!その名前はsituasionです。 彼女たちの音楽はもうジャンルの境界線に超えた。

ポップロック寄りでまだアイドルらしい曲もありますが、変拍子ポストロックの曲もあって、ドリームポップの曲もあって、インダストリアルみのある狂ったテクノみたいな曲もたくさんあって、IDM寄りの複雑難解な曲もあって、「21世紀の精神異常者」をサンプルした曲(「JAPANESE HORROR STORY」です、聴いてみて!)まであります。元々ロックメインのグループだったけど、今はインダストリアルテクノ、アンビエントテクノ、bubblegum bassなどエレクトロな転向し(Joy Division→New Orderみたいな?)、でも根はきっとポストパンクだと思う!ジャンルの枠に収まらない、頭がおかしい(良い意味で)音楽が好きなあなたにぴったりです。

楽曲だけではなく、シチュのパフォーマンスもかなりこだわった。グループの名の通り、メンバーは(良い意味で)ちょっと変な振り付けでいろんな「状況」を表現する。すごくかっこいいです!

おすすめアルバム:『SITUASIONISTA』、『amputasion』(EP)

HP: https://situasion.com/

Twitter: @situasion_info

Ringwanderung:東京のインディーズ・シーンを代表する、おしゃれキーボードロック

読み:リングワンデルング、通称:リンワン

今回のグループの中では音楽が一番ポップ寄りで聴きやすいかもしれない。キャッチーでキラキラな曲調と表現力の高いキーボード・シンセサウンドを中心としたおしゃれな曲が多い。最近のインディーズシーンと言ったら、すぐ頭に浮かぶのは「ボカロ」でしょう。リンワンは音楽プロデューサーがいませんが、運営は東京のインディーズ・シーンで輝いているミュージシャンたちを招い、「東京インディーズ」らしい、ボカロみのある曲をたくさん作ってきました。

自分も(カスみたいな)キーボーディストだから、一番気付くのは、Kbd.演奏のレベルです。ソロもたくさんあって、演奏レベルは本当に高い……Yes、ELPといったキーボードが強いプログレみたい。しかし曲調はめちゃ心地良く、リズムもダンサブルで、ヴィルトゥオジックな一面もあるものの全然重くなく、楽しく聴けます。

軽快でキラキラなポップロックが好きな方、キーボードやシンセサウンドが好きな方はリンワンのライブに行かないと!

おすすめアルバム:『synchronism』、『synchrotron』

HP: https://ringwanderung-official.com/

Twitter: @RWR__OFFICIAL

ピューパ!!:エモサウンドで青春の憂鬱を語る

Midwest emo/emo revivalを軸として、kawaii future bassなどの電子音を取り入れた音楽性で、青春の憂鬱を語り尽くす!本格的Midwest emoの曲もあれば、「芯はemoだが表現手法は電子音」という曲もたくさんあります。エモだから、ピューパ!!の曲はいつも懐かしく、エモく、気分がダウンな時に聴きたいですよね。

ピューパ!!の音楽を通して、青春の憂鬱をもう一度味わいましょう!

おすすめアルバム:『PASS-WORD』、『えそらことば』

HP: https://pupa11.com/

Twitter: @pupa11music

yumegiwa last girl:夢際の向こう側はロック

読み:ユメギワ・ラスト・ガール、略称:夢際(ゆめぎわ)

スーパーカー好きな方を絶対にくすぐるグループ名!メンバー6名も全員「夢際」の苗字。ラモーンズへのオマージュ的なものかもしれない?楽曲の音楽性はオルタナティブ・ロックが中心で、アイドルにして珍しいダークでちょっとネガティブな曲が多い。「ちょっと暗い」アイドルソングが好きな方は是非お見逃しなく!

そして、夢際の現体制は今年の4/24のワンマンライブを持ちまして終了するということで、まだ行ったことない方はこの一ヶ月間に行ってみるのをおすすめします!

おすすめアルバム:『universe』、『6/6』(EP)

HP: https://yumegiwalastgirl.sainantantracks.com/

Twitter: @yumegiwa_l_g

最後は特典会のお手引きコーナー!

アイドル物販、特典会の楽しみ方

アイドルの「物販」と「特典会」は基本同義ではあります。物販と呼ばれるけど、一番売れるのはグッズじゃなくて「特典券」です。(もちろんTシャツ、ステッカーなどのグッズもありますけど。気になったらそれも買ってください!)

特典券とは、アイドルとチェキを撮れて、少しだけ喋れる券です。特典券の値段はグループによって異なりますが、だいたいは1000円〜2000円で、1500円は一番多い。時間もグループや現場によって変わります(だいたい45秒〜1分半程度)。

「サインあり特典券」と「サインなし特典券」両方販売するグループもあります。

  • サインありチェキ券は高い(基本1500〜2000円)けど、これを買ったらアイドルと喋れるし、サインと落書きと一言コメントも書いてくれる。(可愛い絵を描いてくれる子もいますよ!)

  • サインなしの方は安い(基本1000円)けど、ほとんどのグループではアイドルと喋れなくて、サインも落書きももちろんありません。

特典会に参加するには、まずはさっき紹介した「特典券」を購入するが必要です。特典券を購入し、お好きなメンバーの列に並んで、しばらく待っててください。あなたの番になったら、スタッフさんに呼び出されます、その時はメンバーの隣に移動してください!

まずは、メンバーと一緒にチェキを撮りましょう!撮影時のポーズは自分で決めてアイドルにお願いしてもいいが、決められないという方(自分もそういうタイプ)はアイドルにお任せしても構いません(ピースかハートになりがちだけど)。「自分の存在を残したくない」という方がいましたら、もちろんツーショットではなくワンショットにしてもOK。

チェキの撮影が終わったら、トークの時間です!「本当に落書きを書きながら喋れるのか」と思う方もいると思いますが、本当に喋れます!アイドルの皆様、偉いですよね……尊敬しかないです。

トークの内容は何でもいいですが、もちろん、社会通念を反する発言、アイドルに傷つく発言とかはおやめください。音楽の話とか、共通の趣味の話とか、「今日のパフォーマンス良かったよ!可愛いです!」といった褒め言葉とか(アイドルも人間だからみんな褒められたいですよ)、どうでもいい話とか……本当に、何でもいいから緊張しないで!

そして、少し現実な話になりますが、特典会はアイドルにとってかなり重要です。もちろんアイドルはステージの上でキラキラして全力でパフォーマンスする時が一番魅力的なんですし、私も特典会目当てでアイドルを追いかけるのが絶対に良くないと思いますけど、やっぱり金銭面でも色んな面でも特典会が大事です。もし「このグループの(パフォーマンス、曲)がいい」と思ったらぜひ(無理せずに)特典会に行ってみましょう。思う以上に楽しいし、グループの支えにもなります!

音楽好きな人間には内向的な方が多いと思いますので、特典会怖い行けないとか、行ってもあんまり楽しそうではないとか、という方もいるけど、全然そうではないよ。自分もかなり内気な人間だけど、楽しんでます!

では、また今度!次回も5グループを紹介したいと思います。

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