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ジャック・アマノの“アメリカNOW” ハッピー・ジュライ・フォース・ウィークエンド トランプ大統領のキャンペーンカラーのNASCARマシンが登場

 アメリカがイギリスの統治からの独立したのは1776年で、宣言を行った7月4日は後に国民の祝日に制定されて今に至っている。国として独立した日だからインデペンデンス・デイって呼ばれてる……と何の疑いも持ってなかったけど、当のアメリカでは日付けそのままフォース・オヴ・ジュライ、ジュライ・フォースって呼んでいる人の方が多いかもと、この週末に感じた。本当にそうなのか? 何か理由があるのか? と調べたら、日付の方で呼ばれる方がポピュラーになったのって、もう100年とか150年も前の話なんだという説を見つけた。本当かな? ずっとインディペンデンス・デイだと思ってたのに。おそらく、同じ名前の映画が大ヒット(1996年)する前から……。

 今年の7月4日は土曜だったので、前日の金曜からお休みって会社も多いらしく、みんな感染には気をつけてつつも、のんびりと過ごしている風だった。シカゴ界隈は暑い日が続いているものの、この週末はほぼ雨の心配がないってことで、街に出ている人が多かったみたいだ。私は食料品の買い出し以外、ホテルの部屋に基本的に缶詰になってるけど。

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アメリカには街それぞれに人気のハンバーガー屋がある。隣り町のマンデレインで操業40年以上のルークスは、地元の人で賑わっていた。今週、これより空いている時間帯にチャレンジしたい

   ジュライ・フォースの週末には、私の取材対象であるインディーカーのレースがインディアナ州インディアナポリスに1909年にオープンした歴史的スピードウェイで行われた。インディーカーとストック・カー、2カテゴリーのレースが同時開催。メディアの数も大幅制限されていて、自分は自己検疫中の身でもあるし、テレビとネット、電話を駆使しての取材となった。レース以外のメジャー・スポーツとしては、ミシガン州デトロイトでPGAのゴルフ・トーナメントが今週末にはあった。テレビでその他に見つけたのは、イギリスのプロ・サッカー・リーグの試合と、今週が今年最初のレースだっF1グラン・プリ。

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優勝候補の1人だったのに序盤にしてマシン・トラブル発生。16周でリタイアしたドライヴァー。スポンサー・ロゴ入りのベースボール・ハット(つばがグルリとなってない帽子はキャップと呼ぶのが正しいんだろうが、ハットって言ってる人は多い)、サングラス、フェイス・カヴァーで強盗みたくなっちゃっていた

 アメリカではモータースポーツの人気が日本と比べものにならないぐらい高い。今週末はインディーカーとストック・カーのレースが同じサーキットで史上初めて一緒に開催されるということで、アメリカでの注目度は高かった。前代未聞のCOVID-19パンデミックによって両シリーズともスケジュール変更、実現の可能性が非常に薄かったレース共催に至ったという次第。「アメリカ人同士、苦難の時には協力し合っていて素晴らしいな!」と思ってたが、インディアナ州は7月になってもウィルスが安全なレヴェルまで収束しておらず、記念すべきレースウィークエンドをファンはライヴで堪能することができなかった。感染爆発防止のために無観客での開催とされたので。来年以降、ウィルスの脅威がなくなった時にも2シリーズの併催が続いて行けばいいのだけれど、どうなるか。

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ピットロードでの多重アクシデントでトランプ2020のマシンは大きなダメージを受け、160周のレースの15周を走っただけでリタイア

 この週末のメイン・イヴェントにエントリーするストック・カーのカラーリングをチェックしていたら、1台がドナルド・トランプ大統領のキャンペーンをスポンサーにつけていて、星条旗カラーのフォード・マスタングのボンネットとサイドには”トランプ2020”と大書してあった。”あなたの一票が大切です”なんてキャッチ・フレーズと一緒に。ところがレース序盤、ピット・ロードで起きた9台による多重アクシデントでこのマシンはリタイアの憂き目に。テレビの前で悔しがった人とニヤニヤしちゃった人、両方たくさんいるだろうなぁ……とひとり思った。ニヤつきながら。このチーム、今日のペイントで今シーズン、あと8レースに出場するんだとか。
以上 7月5日第6回終了

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