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オブラートに包むか、はっきり言うか

こんにちはエイです。

最近TikTokでこんな話題を目にしました。

「なにかを相手に伝えるとき、オブラートに包むか、はっきり言うか」

……という話です。

動画のコメントの中で、意見がぱっきり、2つにわかれていたんです。

「相手を傷つけたくないし、自分も(傷つけたかもしれないと)気にしたくないから、オブラートに包む。自分も傷つけられるは嫌だ。
オブラートに包んでほしい」

「はっきり言ってくれないと理解できない、わからない。人に何かを言うときもはっきり言うようにしてる。
だから、はっきり言ってほしい」

ちなみに私は、オブラートに包んでほしい派です。
(だけどオブラート越しにチクチクされるくらいなら、はっきり言ってほしい派です。難しいですね)

今回は、オブラートに包む、はっきり言う、それぞれの派閥の人の気持ちになって、どちらがより良いのか、考えてみたいと思います。


はっきり言う
=内容の誤解は少ない、新たな誤解は生まれやすい

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「はっきり言う」という人の言葉は、オブラートに包む人にはどう聞こえているのでしょうか。

まず第一に、余計な言葉を交えないのですから、内容は誤解なく伝わります。


例えばカラオケで

「あなたは音程が外れてるから音痴だ」

といわれたら、「自分は音程が取れない」「自分の歌は悪く評価されている」ということが伝わります。


一見すると、言いたいことが伝わっているように見えます。
ところが、伝わらなくていい、伝えるつもりのないことまで余計に伝わってしまっている可能性があります。

オブラートに包まないということは、「相手を傷つけるかもしれない」という配慮を怠った、ともみなされます。

「私はあなたを攻撃する人間だ」「私には理性がない」という、誤った(誤っているかもしれない)情報まで、相手に伝えてしまうのです。


内容を確実に伝えなければならない場面なら、たしかに有効な伝え方です。

しかし、場面によっては、相手に無駄な不審感を抱かせてしまうかもしれません。

この場で内容が伝わったとしても、その後は何も伝わらなくなる可能性があります。

「この人は私を攻撃する人だ」と認識されてしまったら、そもそも耳を貸してもらえません。

距離を取られたり、避けられたりするリスクもあります。

誤解をされないとしたら、本人によほどの魅力があるか、裏表のない性格か、普段のやりとりでフォローできているか、強い信頼関係があるか……。

とにかく、たくさんの前提条件が必要になります。

逆に言えば、こうした前提条件があるのに、変に遠回しな言い方をされると、「何を隠しているんだろう」「何が言いたいんだろう」と、かえって不安を煽る結果になりかねません。


オブラートに包む
=内容が伝わりにくい、気遣いは伝わる

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オブラートに包んで話す人のことを、はっきり伝える人はどう見ているのでしょう。

答えは簡単で、「苛つく」「むかつく」「腹が立つ」、です。

遠回しな言い方な分、内容が伝わりにくくなるため、聞き手側に察する能力が求められるからです。

バカにされているように、感じる人もいます。
「はっきり言えよ!」とイライラしてしまう人も、少なくないようです。

伝わりにくい分、内容が誤って伝わる危険性も持っています。


先程と同じカラオケの例を上げると、

「あなたは音のとり方が個性的で、独創的な歌い方をするね」

というのが、オブラートに包んだ言い方でしょうか。

察しのいい人、ネガティブな人なら「私、歌ヘタなんだ」と気づくでしょう。

しかし、ポジティブな人なら「私は独特なセンスを持ってるらしい!」と勘違いしてしまう可能性もあります。

そもそも、言い方自体が気に入らなくて、「何が言いたいの?」と怒り出す人もいるかもしれません。


ただし、繊細な人や、察しがよすぎるような人にとって、オブラートに包んで話してくれる人は、とてもありがたい存在です。

遠回しな表現から、「この人は自分を気遣ってくれている」と、気づいてくれることでしょう。

はっきり物事を言われることで、頭を殴られたようなダメージを受け、立ち直れなくなる人もいます。

そうした人には、出来得る限り、遠回しな言い方をしてあげるのが、優しさかもしれません。


相手の話し方に合わせて、歩み寄ろう
どうしても無理なら、諦めよう

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ここまで考えた中でわかるのは、はっきり物事を言う人は、はっきり物事を言ってほしい人でもあり、遠回しな言い方の人は、遠回しな方がありがたい人である、ということです。

どちらの言い方が良い、というものではなく、相手と同じ言い方がいい、ということのようです。

普段物事を遠回しに言う人にとって、はっきり物事を言うのは苦痛かもしれません。

逆に、普段はっきりものを言う人にとって、遠回しな言い方ほど面倒なものはないでしょう。

しかし、見て分かる通り、苦痛さや面倒さはお互い様です。

相手の話し方を見て、それに合わせた話し方をしてあげるのが、一番ではないでしょうか。


はっきり言う人に、はっきりものを言っても、おそらくあまり気にしません。
むしろ、わかりやすく伝わる分、相手はあなたを信頼してくれるかもしれません。

遠回しに言う人に合わせて、言い方を考えるのは面倒かもしれません。
でも、遠回しに物を言う人は、あなたが言い方を考えてくれる気遣いを、陰ながら察して、感謝してくれることでしょう。

少しだけ、お互いに歩み寄ってみるのは、どうでしょう。


もちろん、どうやっても相手を傷つけてしまう、どうやっても相手を苛立たせてしまう、というときは、いっそ離れてしまうのも一つの気遣いです。

人間、「絶対的に合わない人」というのが、かなりの数で存在しています。

無理に付き合う必要はありません。


ただ、ほんの少しだけ、歩み寄れるようなら、試してみても、楽しいかもしれません。


あなたは物事をはっきり伝えるタイプですか、それともオブラートに包むタイプですか?

エイでした。

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