本当の豊かさ

本当の豊かさとは、心の平穏にある。

泰然自若の心にあるのである。

では、どのようにして、心の平穏を獲得するかを考えると、それは、
恐くて恐くてたまらないこと。
これに挑んだ先にあるわけである。

恐くて恐くてたまらない。
そう思っていたコトやモノが、
本当は、人生の豊かさのひとつで
あったことに気づくことにある。

恐くて恐くてたまらないことを
経験し、それを自らの不要な価値観を削ぎ落とすことに活用する。

それを成し遂げることで、心は、
穏やかになるのである。
平穏無事の境地に至るのである。

そして、これこそが、人生の豊かさを味わうことを意味しているのである。

では、恐くて恐くてたまらない。
そのようなことに嬉々として
挑むことができる人とは、
いったいいかなる人なのか。

これが大事となる。

そして、恐くて恐くてたまらないことを克服し、人生の糧とするのは、
いったいいかなる人なのか。

これを考えるわけである。

それは、例外なく、愛を知っている
人である。

愛に気づいている人である。

愛を知る人とは、両親の深い愛を
知っている人であり、ご先祖の愛に
感謝している人のことである。

そういう人は、愛を知るゆえに、
アイ=私=自分を知っているので
ある。

自分を知っているから、自分が
挑むべきことも、知っているので
ある。

そして、自らを愛の塊だと自覚しているから、たとえそれが、恐くて恐くて
たまらないことの先にあろうとも、
挑み続けることができるのである。

そういう生き方を習慣として生きる
人は、少しずつ恐いコトやモノが
なくなってゆくのである。

これすなわち、自分自身を修めてゆく
ということなのである。

そうやって平穏無事の境地に
至るのである。

恐くて恐くてたまらないことを
克服する中で、人生は愛に満ちて
いることを、実感してゆくことが
できるのである。

「神は愛なり。愛なき者は、
神を知らず。神は愛なればなり」

祖父の名刺に書かれた言葉が、
心に沁みるのである。

本当の豊かさを感じる瞬間である。