これさえあれば何もいらない
若い時分は、あれもこれも、
何でも欲しがり、時間が、
足りなかったわけである。
自分自身が何を欲しているのか。
これがわからなかったからである。
そのくせ、自分が手に入れた
コトやモノには、人一倍執着して、
捨てることや誰かに与えることなどできなかったわけである。
自らの価値観を知らなかった
からである。
でも、人生の岐路にたつたびに、
大事にしてきたモノやコトを、
捨てねばならなくなったわけで
ある。
あるものは、手放してすぐに
また手に入れようとしたが、
かなわなかったのである。
また、手放したことで、
もっと良いカタチになり
戻ってきたものもある。
そうやって、価値観の断捨離を
重ねてゆくうちに、自分の
欲していることが、
理解できてきたのである。
それが、「家族愛」と「仕事愛」
である。
愛ある家族の繋がりと
人生を懸けるに値する仕事。
これさえあれば何もいらない
のである。
もっとも大事なモノであるのに、
何度も手放してきたのである。
そのような人生だったから、
きつく感じたわけである。
この人生が、自分をどこに
導くのか。
いつも疑問に思い生きてきた
わけである。
しかし、手放したモノで、
本当に大事なモノは、
ブラッシュアップして戻ってきたのである。
それゆえ、
「これさえあれば、何もいらない」
そのような自分になれたわけで
ある。
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