中高生向け経済学習会 第二回 「希少性と選択」
個別指導塾 Open mindの田中です。
当塾では、中高生むけに経済の学習会を行っておりその経過をnoteにて報告しています。
今回は第二回「希少性と選択」について学習を行いました。
実施日:2021年4月21日
学習方法:
アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書(フォレスト出版)を用いて経済の用語を学ぶ。
学習内容(キーワード):
1.希少性とは何か
・商品を生み出すのに必要な3つの生産要素
・インセンティブとは何か
・トレードオフの関係
・生産性を表す式を求める
・分業について(水平分業と垂直統合)
・生産要素の地域的偏在と生産技術の地域的格差
・家計と企業、政府の関係性について
・市場とは何か(市場価格
趣旨:
・経済の基本である「希少性と選択」を理解する。
・生徒が分業について理解することにより、企業のビジネスモデルをイメージした上で具体的に進路選択ができるようになることを目的とした。
学習で重視したポイント:
・生徒の身近な例で話を展開
例えば、希少性の具体例として、ゲームハードやアイドルグループのコンサートチケットを挙げました。経済学習において指導側が持つべき重要な視点は「いかに身近な例で置き換えられるか」という事です。事前学習を行っていた生徒に教材を読んだ感想を伺うと「あまりイメージができなかったので、言葉だけでは理解がしずらかった」と返答がありました。その為、学習会では生徒がより具体的で分かりやすい例を提示することが重要であると考えました。実際学習会後に感想を聞くと、「文字を読むだけでは理解ができなかった言葉がよく分かった」と言葉を頂きました。
・分業を例に「会社員」の仕事を捉える
最近中高生のなりたい職業ランキング1位に「会社員」が並んでいるのを見ました。これはあまりにも広義すぎて何も考えていない事と同じです。しかし、その原因は中高生、下手すると大学生や大人も経済を理解していないからではないかと考えました。
(https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2020_102.pdf)
第32回「大人になったらなりたいもの」調査結果を発表 コロナ禍で人気の職業は男子「会社員」、女子「パティシエ」(第一生命株式会社より)
そこで、会社員の職種にどんなものがあるのかを知るという事をテーマとしました。初めに垂直統合と水平統合について説明を行い「ある垂直統合型お菓子メーカーの会社員として働いた場合に、どんな種類の仕事があるのか」というテーマで話合いました。
生徒からは商品の販売先を見つける営業職、発注などを管理する事務職、製品管理、新商品開発などが挙げられました。単に会社員という単位で企業を見るのではなく、それぞれの企業でどの部分に強みがあるのか、自分は何がしたいのか、それでお金を稼ぐためにはどのような事を学習するべきか。を考えるきっかけになったかと思います。
希少性と選択を学んだ受講生のアンケート
・生産性を考えながら行動する事が重要であると感じた。
・何も知らず会社員になるのでなく、どのような部署があるのか調べた上で目的の部署に入る事が重要であると感じた。
・商品を生み出す三つの要素が労働、土地、資本であると分かった。
・お小遣いを貰った時に後先考えず使っていたが、貯金の選択もあると感じた。
次回
第三回は家計の経済学、72のルール、短期金利、長期金利、金融のビジネスモデル、単利と複利を学習します。より理解が難しくなる可能性がありますので、身近な例に置き換えられるよう準備致します。
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