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『いちご100%』感想

たった今19巻まで読みました。
感情が消えないうちにすべて書きます。致命的なネタバレを含むので注意。

















総合感想の前に、前回の続きから8巻~13巻までの巻ごとの感想を書いてあるので載せますね。

8巻

「……あたしが神様だったら 淳平くんと同じ番号のくじを引くのは東城さんにするのにな」

ほお~。なるほどね。言っちゃうか、そういうことを。
実に面白い漫画ですね、やはり。だってこれは西野のセリフであると同時に、作者の頭の中から出てきた言葉ですからね。神様の立場で書いた言葉だから。これが何を意味するかというと、"They know what they are doing"ということです。やはりこの作者は対局を見れている気がする。私が感じてきた不安のすべてが手のひらの上であることを願う。
しかし西野とペアになるのは割と読めた。意外だったのはむしろ小宮山がさつきの方とペアになった点。てっきり小宮山&東城、天地&さつきで行くかと思ったんだけど。ここばっかりはよくわからない。天地さつきペアは言うまでもないとして、小宮山も東城に矢印が向いていて1巻末でも割と関わりがあったから丁度いいと思ったんだが。
本巻は西野メインの回(?)だったけど、やっぱり西野はすごいね。表情が凄い。ずっといい顔してる。特に「運命の扉」の着替えた直後の佇まい。顔。美しい。そうですね、西野は可愛いというより美しいんだな。
東城とのイベントもあったにはあったけど、なんか……さつきの時のそれみたいな義務イベント感があってちょっと怖い。現状、正直やはり西野エンドが濃厚。さつき天地がくっついて、東城小宮山がくっついて(ただしこの場合おそらくCPがメインではなく東城の小説家としての成長が終点となる)、嘘から始まった真実の恋として西野と真中が結ばれる。そういう終わりが収まりが良すぎる。大草が出張ってた頃なら大草西野エンドも見えたけど、ここまでくるとまずありえないし。
ああ…………物語的にはそうなんだけど……東城~~~~~~!!!!東城に報われて欲しい。でも『聲の形』的エンディングを考えるなら東城の主題は恋愛ではなく夢なんだよな。そもそもぶっちゃけ彼女も結ばれたいとはもはや思っていない気がする。それでいえば西野も近しいが。貪欲なのはさつきだが描写がチープすぎて説得力がない。もう唯とくっついて終わりでいいんじゃない?(暴論)
作者も言ってたけど唯は随分顔つきが変わりましたよね。成長とかじゃなくてキャラ変的な意味で。ジョジョではよくあること。

9巻

えーっと。

1巻からずっと思っていたが。男性作家の描く女性像より都合がいいだろこの漫画。本当に女性なんですか河下水希先生は?偽装としか思えないくらい思考回路がオヤジに思える。

学校ってなんとなくエッチな気分を増長させる時があるんだよなー

↑キモすぎる。ないよ。
別に女性作家だから性欲がないのが普通とは微塵も思わないが、それにしてもベクトルがおかしい。まだ知るかバカうどん先生の方が理解できる。

そして後出し過去思い出はルールで禁止スよね。セレナくらいしか許されないよ。
なんかわけわからなくなってきたなあ。もう折り返しですよ?大丈夫なのか本当に……。
唯は雑に足切りされたなあという感じ。はじめからヒロインレースに参加してる感じでもなかったし、別にここまで露骨に切らなくても良かったと思うんですけどね。アマガミでいえば美也がいきなり一人暮らし始めるようなものだよ。
そしていよいよ外村妹が空気になってきた。はじめから解っていたが、だいぶ行き当たりばったりで描いてるなあこの漫画。ジャンプの作品っていつもそうですよね……!
前巻からかなり西野が押してきている。このヒキだと次回マジで情事があってもおかしくないレベルだが、経験則的にはこの漫画のこの手の引きはほぼ釣りなので何とも言えない。……そうなんだよね。いちご100%、展開のパターンが見えてきている。この流れが来たら次はこれが来るだろうというのが容易に予測できるようになってきてしまった。そろそろ破壊して欲しい。

10巻

ちなみとかいうマジモンのトロールきたな……。
でもこれくらいまで振り切れると逆に清々しいんですよね。さつきに足りなかったのはこういう精神なのかもしれない。ちなみはここまで行くと狛枝と同義だから。場を荒らしたいだけの奴。目的があって荒らすんじゃなくて荒らすのが目的の奴。以下のセリフで逆に好感度があがった。

あんなザコなんかにムキになってパンツまで見せちゃってあたしらしくないわね
それよりどっかにハンサムで背高くて金持ちの優しい男いないかなー

ちなみに見た目だけでいうとハヤテのごとくの日比野文ちゃんに似てる気がする。見た目だけね。
しかしこういうぶりっ子は女性が一番嫌いそうな気がしていたが、わざわざ創るんだね。もうここまでヒロインが増えると好きにしてくれという感じだが。冒頭のキャラ紹介から外村妹消えたし。そんなことある?

そして西野。
西野はどんどん魅力的に、可愛くなっている。それは事実だ。
しかし私は怒っています。
何故なら、その「可愛さ」は「東城の可愛さ」だからだ。
西野は東城に近づいていっている。この巻で西野がやっているのは東城が経験してきたイベントの再上映だ。西野本来の魅力ではない。
西野の表情筋が東城のそれに寄ってきてしまっている。それは西野つかさというキャラクターに対して最も侮辱的ではないか?
作者は7巻巻末で「西野というキャラクターの性格が掴めない」というようなことを吐露していた。その結果がこれなのか?西野が西野でなくなって、東城のクローンになって真中と結ばれるのがこの漫画の結末か?そんなことは許されない。
西野は東城とは違う。だからこそ西野には西野の魅力がある筈だ。先生にはそれを思い出して欲しい。

あといい加減「良い感じになる→妨害が入って中止」は禁止カードにして欲しい。冗談抜きで10巻までに20回くらいやってるぞこの流れ。他にないのか?

それにしても、今更言うまでもないことだが真中は本当にアレですね。伊藤誠との違いがわからない。5巻くらい前に馬に蹴られて死んでいてもおかしくない。まぁ、ペルソナ主人公とかと比べればマシ……なのか?
そういえばこの作品、結構時間経過早いよね。10巻でもう高2の冬だぜ?開始時点が中3だったんだから、このペースでいくと終盤には大学生になってそうなんだが大丈夫なのか。大人編とかもやる感じ?大人になった東城……あまり見たくない……。ひだりは成長なんかしなくていいんだ……。

11巻

やっと少し着地点への軌道が見えてきた。
今回とても重要なイベントがありました。さつきの狂言ではない。西野のパリ行きと東城の「真中と同じ大学に行く」宣言です。それぞれが重要なわけではなく、双方揃って重要な意味を持つ。
これはきっと、それぞれが「依存」から抜け出す物語。東城は真中との思い出から。さつきは真中への盲目な愛から。では西野は?西野は既にその壁を超えている。彼女に抜けるべき依存は最早ない。
ここからパリ行きが揺らぐとはかなり考えづらい。では西野は脱落するのか?と言われるとそうとも言えない。何故なら「真中と同じ大学に行く」という宣言のせいで却って東城エンドが絶望的になったからだ。
これは西野の「成長」と対比して描かれている。つまり今の東城は未成長の状態。真中との思い出に依存している。ここから脱すことがキャラクターデベロップメントなのだ。そうなれば必然的に「真中と同じ大学に行かない」という帰結が真になる。
やはり東城はまったく西宮硝子っぽくない。本巻でそれがはっきりした。以前書いたように、「真中からの離別」こそが彼女の最後の成長ポイントとなるのだろう。苦しい……くるしい。
もう誰と結ばれるとかいう話ではなくなってきた気がする。これはそれぞれの夢を追う話だ。真中の最終像は優秀な映画監督。東城は小説家。西野はパティシエ。唯はまだわからない。外村妹は評論家なんか向いてそう。ちなみはアイドルかなぁ。
では、さつきは?そう。今回の進路希望で示されたように、さつきには夢がない。しかしこれは真中と結ばれるエンドを示唆するものではない。むしろさつきのゴールとは夢を見つける事にあるのだろう。個人的には保育士なんかが向いてると思う。

マジで分からなくなってきた。結ばれるとするなら東城か西野かどちらかとだと思うが、誰とも結ばれないという終わりも見えてきた気がする。それはそれでブーイングが起きにくいエンドではあるが……。
東城は多分、「恋愛」が何かよくわかってないんじゃないだろうか。東城が真中に対して向ける「好き」は、愛し合いたいとか結婚したいとかいうそれではなく、自分に夢を見せてくれた、自分の夢を認めてくれた、共に頑張ろうと言ってくれた誰か。つまり感謝の気持ちなのだ。錯誤している
その点で一番恋愛然としているのはやはり西野なのだろう。彼女は自分の夢に真中を必要としていない。もっと別の場所で必要としている。まさかこんなことになるとはね。
駄目だ……どうしても東城エンドが見えない。もう霧中に消えてしまった。どぼじでごんなひどいごどずるの。
前回「西野が東城に近づいている」という話をしたが、今回で再び在るべき形に戻った……と見せかけて、実際まだその現象は起きている。というのはベーシックな立ち振舞いのことではなく、真中を前にした時の表情や態度がおおよそ同じになってきてしまっているということ。例えば2巻で真中がコーヒーか何かをズボンにこぼしたシーンの西野の態度。今の西野は絶対にあんなふうな反応はできないだろう。まるで東城のように顔を赤らめて、すっ転びながらアタフタするでしょう。恋が彼女を盲目にしたのか。

今まで少なからずヒロイン間のイベント量のバランスが取れていたが、最近はかなり西野に傾いてきてしまっている。これはもう着陸態勢に入ったと見ていいかも知れない。
西野と東城の決定的な違いは、東城は笑顔が一番輝く女の子だが西野は寂しげな顔が一番美しいということです。一巻時点では東城が影で西野が光みたいなイメージだったのが、今では逆と言って良い。いや、当初は確かにそうだったんだけど2年の月日が逆に変えた。
as much as I want 東城エンド、もしいちご100%星人が攻めてきてエンディング予想を外したら植民地にすると言ってきたら、私は西野に全てのチップを置かざるを得ない。
「同じ大学に行く」というのは最早絶望的になったが、その成長イベント込で考えてもまだ東城エンドが完全に消えたわけではないからどうにか巧いこといきませんかね。なあ。『ハヤテのごとく』の例もあるように、勘違いで始まった西野と結ばれる事が悪とは最早思わないが、どうか慈悲を……。

12巻・13巻

こずえね。これで最後ね?最終ヒロインと見ていいのね?
さつきの脱落は予想出来ていたとはいえ、まさかここまでハッキリ落とすとは思わなかったな……。教会の場面はかなりいいシーンだった。彼女のその日一日の心境を考えるとね。
確かにヒロイン組の中ならさつきが間違いなく真中の一番いい「友達」になれるだろうし、これで良かったんじゃないかしら。

天地は……東城を幸せにできるとは思えないが、言っていることはおおよそ正しい。「大切なものを捨てた」というのも外村の言うように真中との違いですね。真中は結局何も捨てられていない。より真摯に向き合っているのは確かに天地かも知れない。
しかし遥の言うように、東城のようなタイプは天地とは根本的に馬が合わないと思う。そもそも天地は東城のどこに惚れたんだろう。一目惚れじゃなかったっけ?そこから内面も好きになったって感じなんかなぁ。序盤数巻はかなり面食いな感じがあったが。この漫画わりとキャラクター像がブレブレなのでわからん。
そして完全に空気と化したちなみさん。可哀想に……。ヒロインを増やすとこうなるんだってだから。いや、元々ヒロインですらなかった気もするが……。だとしたら尚更存在意義が分からない。外村妹はまだ真中の他に映画研究部でまともな意見を言えるキャラが欲しかったということで説明がつくけど。ちなみマジで荒らして帰っただけやん。

唯は女子校にいる癖にどこで大草と接点持ったんだっけ?7巻巻末だと恋なんてわからんと書いてあったのに随分とまあ……。いや……もうやめましょう・・・!いちご100%のキャラクター性について考えるのは・・・!
後13巻からいきなり絵柄が変わった気がする。線が細くなったというか……東城含め全キャラの可愛さが下がった。逆に男は格好良くなった。どうなってるんだ。
メガネ東城が久々に見れたのがよかったです。マジで戻してほしいあれに。ひだりも終盤メガネかけ始めたし行けるでしょ(?)。
スキャンダルはどうせ茶番だからどうでもいいが、とにかく作者の西野推しの機運が高まりすぎている。もう車輪見えてるよ。それでいいのか?
複雑なんですよね。それぞれの「いちばん大切なもの」を考えてみて欲しい。西野はね、割とパティシエの夢のために真中を捨てられる人間だと思っている。でも東城はそれが出来ない。小説家の夢のために真中を捨てられない、絶対に。今回の「塾でも同じクラスがよかったな」で依存度がより明確になった。で、物語の教本的に考えるなら良いレールに乗っているのは西野なんです。『聲の形』と同じ「別離こそがハッピーエンド」の法則へ着陸するのなら、おそらく西野も東城も真中と”結ばれる”ことはない。西野はパリへ、東城は真中より頭のいい大学へそれぞれ別離する。何だかんだ”友達”としてのさつきが残り、真中は映画監督を目指す……みたいな終わりになるんじゃないだろうか。え?さつきちゃん大勝利?コレモウワカンネェナオマエドーナツへいや。

ていうかさあ……今気づいたけど、公式ジャンプに「西野厳選27話無料公開」みたいなのがあるんすけど。西野をわざわざピックアップしたっていうのは、そういうことよね?なあ。ネタバレやめちくり~。
そろそろ覚悟を決める必要があるかもな……。敗北者となる覚悟をよ。
私は耐えられるだろうか……東城がいない世界のスピードに。1巻2巻の感想を読み直すと苦しい。まさかこんなことになるなんて。
マジで苦しい。この作者絶対NTR癖あんだろ。keep your fetish away from me。なんで東城を幸せにしてやれないんですか大人しく。頼む……東城だけが……。


ここまでが巻ごと感想。ここからの6巻は一気に読んだので総合感想として話します。






「わかってたのに」


完全にこれになってる。いや、なってない。
でも……わかってた。前述の通り。「わかってたのに」ですよね。いい題だ。わかってたのに、ですよ。涙が止まらない。
でも、総合的に東城の道に文句はないんです私。かなり丁寧にやってくれたと思う。文句があるとしたら西野や他のヒロイン周りの雑さが主。それについてもたっぷり言いたいんだけど、まず東城について話したい。
色々私を救済してくれた点はある。ひとつは「東城が選んだ小説のエンディング」。これは、実に示唆的ですよね。何を意味しているかというと、東城の気持ちはいつまでも真中とともに在るということを言ってるんです。つまり、東城から真中への矢印が途絶えることは決してない。今後永遠に。抱えたまま成長していく。その示唆。
ふたつは最終巻の巻末コメント。元々中学生編までの構想しかなくて、そこでは東城と真中がくっつく未来を予定していたと書かれている。今更言うまでもないことだが、この漫画はずっと行き当たりばったりで話を展開している。さもなくば友達宣言を撤回なんてふざけた真似はしない。すなわち、少なくとも始まった時点では原作者神のプロットでは東城と真中が結ばれる筈だったのだ。連載が続く上で後年の作者が勝手に西野とくっつけただけという乱暴な言い方もできる。
みっつは占いの数字の合致。これは正直連載中のクリフハンガーのために適当につけた要素と見れなくもないが、「もしあの時気持ちを伝えあえていれば、”今”のオレたちはきっと」というひとつのテーマの象徴となるアイテムである。
どのタイミングでもよかった。チャンスは十分にあった。真中はともかく、東城はその点に関してだけは言い訳の余地がない。チャンスがなかったとは言わせない。つまり、東城の敗戦はおおいに東城自身にも原因がある。中3、高1、高2、高3……。4年も留保したそのツケを支払ったに過ぎない。遅すぎた、どうしても
東城があとほんの少しでも、もっと早く勇気を持っていれば。そんな「未来」が幾らでもあり得た。むろん真中も罪人だが、手を伸ばせなかったのは東城である。なにせ真中は一度手を明確に伸ばしている。「このまま離したくないっていったらどうする?」のシーンだ。あそこで掴めなかった時点でこの未来は見えていたかも知れない。
東城は自らの罪のために罰を受ける。その禊が「神様 許して」のキスである。その後自らその罪を告白する所も良い。すべてのキャラクターの人間性がめちゃくちゃに不条理に変わっていくこの漫画で、東城綾だけは最後まで東城綾だった。奇しくも先程書いた日記の「誰も傷つけないために自分が傷ついて笑う」役目を負ったのだ。
よっつ。東城の失恋を「公式」が描いたということ。これが西野と入れ替わったらどうなっていたか。東城ほど映える物語になっただろうか?否。18~19巻を読んではっきりとわかった。東城はこうである方が映えるキャラクターだったのだ。これが東城エンドが公式で、二次創作でしかこういうのが見れなかった時の味気なさを考えれば、公式がこれだけ丁寧に東城の心の機敏を描いてくれたのはむしろファンサービスとまでいえるのではないか。
対照に西野は真中と結ばれた途端に描写がどんどんチープになる。最後に至るまでずっと。恋愛という盤上での勝者は西野だったが、『いちご100%』という物語のMVP―運命とともに自分というキャラクターを最も輝かす事ができたのは、東城綾ではなかろうか。最後まで読んで、私は西野のその後のあんなチープな恋愛模様を見せられるくらいならこれでよかったとさえ思った。
ただ細かい所でいえば、「同じ大学行くのやめるかも」の切り出しはかなり違和感があったな。あれは『聲の形』と同じように真中の方から説得すべきだったと思う。そっちの方がずっと自然。あれだけ依存していた東城の心の切り返しとしてはあまりにぎこちなかった。

さて、東城に関してはそれでいいとしても文句は山ほどある。まず、真中が西野に心が向かう説得力が終始欠落している。特に「ずっとずっと好きです」の直後に西野イベントを配置して「もう西野に気持ちが向いちゃってるよぉ~w」は正直信じられん。男性脳で考えれば絶対に有り得ないこと。この辺はよく言われる『男は「名前を付けて保存」、女は「上書き保存」』の女性版価値観をそのまま男性キャラクターにマージしてしまった結果起きている気がする。西野つかさというキャラクターが魅力的かどうか云々の前に、感情誘導も描写もあまりにも稚拙過ぎる。序盤の方がよほど巧くやれていた。何より一度「サヨナラ」したのを撤回に至った理由がまるで描かれていない。気持ちが変わったから~で済むようなターンじゃないと思うんですけど。
あと、これはもう序盤から言っているけど、北小路さつきというキャラクターを「動かしやすい」という理由だけで適当に動かしすぎ。友達宣言撤回は目を疑った。仮面ライダーくらいだぞ、そこまでのメチャクチャやるの。その後特に悪びれる様子もなく「恋のアタックしちゃお~w」とか、真中もそれに動じてたり、なんかもうこの辺は本当にメチャクチャでした。茶番すぎてほぼ飛ばし読んだ。
こずえというキャラクターの存在意義もよくわからなかったし。思いつきでキャラを登場させて思いつきでリタイアさせるという意味不明な悪手を何度も繰り返しており、週刊連載という形態や、もしかしたらあったかもしれないアンケートシステムのことを考慮しても尚支離滅裂な展開が目立った。特に中盤以降。

あと地味に腹立つのが、西野と真中って17巻で結ばれたんですよね。私これ見た瞬間ちょっと期待しちゃったもん。19で結ばれたらもうどうしようもないよ?でもあと2巻残ってる。これはもしかしたらあるぞ!?って、期待させないでくださいよ。はじめから西野エンドになるって解ってたのに。もっと強く拒絶してよ……!(さつき)余計に落ち込んだ。

先生、Twitterやってるのか。どのツラ下げて……(ぉ
まあ、描かなくていいです。描いてどうこうなるものでもないし。
あまり考えたくないことだが、東城はきっと20後半か30くらいで真中とは別の男と結婚して家庭を築くんだろうなと思うと流石に気が狂いそうになる。なるべく考えないようにしたい。物語の中の時空で閉じる分には東城綾という人間の人生には割と納得している。

ちなみに東城と比較して西野を推すような人類ってマジでいるのか?と読書中は思っていたが、どうやらいるらしい。いたからヒロインが変更されたまであるらしい。そうですか……。
巻末感想にも描いてあったけど、物語としてきれいなのは間違いなく東城と結ばれる終わりだった。『いちご100%』の正史は、始点と終点が繋がらず終わった。これが『ゆびさきミルクティー』との大きな違いです。どんな形であれ、そこが繋がっていた方がよかった。

22: 風吹けば名無し 2020/02/06(木) 18:47:43.94 ID:4eRjqE4jr
なぜ東城を選ばなかったのか
私には理解に苦しむね

34: 風吹けば名無し 2020/02/06(木) 18:48:48.12 ID:zqSz+frd0
>>22
東は初回7点リードくらいあったのにな
見事に継投失敗

ってなんじぇですかー : いちご100%を読んだことのあるなんJ民、絶滅する (livedoor.jp)

まぁ、これに尽きるよなぁ……。
この終わり方の一番の罪は、『いちご100%』の読み返しが最早極めて困難になったこと。どんな気持ちで東城を見ればいいんですか?ねえ。もう、読み返せないよ……。


東城……。

こう言われると「それはそう」という気もする。だって、騙されそうになるけど真中淳平って普通にドクズですからね。中3の東城を救ったのは間違いないし、4年間の熱烈な恋ではあったけれど、今後の人生も長い。4年といえば大学生活全部に当たるし、思い出はともかく人格的には絶対もっといい人いるわ。出会えると良いね。ただひたすらに東城の幸せを願う。

とりあえず私はこれから一週間寝込みます。お疲れ様でした。どうあれ、漫画として読めてよかったと強く思う。どんなふうにであれ、私の人生に大きな足跡を残してくれた漫画でした。

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