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気候変動対策~先住民族が果たす役割とは

The Climate Reality Projectの見解

先日、10月に行われるthe Climate Reality Leadership Corps Virtual Global Trainingに、応募した。これは元アメリカ副大統領アル・ゴア氏が立ち上げた The Climate Reality Projectが主催していて、世界中の人たちと共に気候変動問題について学ぶトレーニングプログラムだ。2019年には東京でも開催された(私は行きたかったが諸事情で行けず…)。

通常は世界各地で実地でおこなわれているが、それが、今はオンラインになる、ということで思い切って申し込んでみた。

…と、前置きが長かったのだが、The Climate Reality Projectからきたメルマガで紹介されていたブログ記事がとても興味深かったので、シェアしたい。

西洋的な考えとの違い

この記事の主な内容は、先住民族が、どのようにして気候変動対策の手助けをしてくれるか、だ。

前半では、主に先住民族の身の回りの自然に対する概念の西洋的な考え方との違いが書かれている。

Numerous Indigenous peoples have a completely different perspective of nature, seeing the natural elements around them as kin and as living conscious beings.

仮訳:多くの先住民は、自然に対するまったく異なる見方をしており、周囲の自然の要素をkin(親族)、意識がある存在として見ています。

このあたりは、大いに納得。日本の森や海に対する考えかたも、近いものがあると感じた(ジブリの映画の世界とか…)。

そして、そういった考え方に基づいて自然と共に生きてきたので、世界の人口の5%しかいない先住民族が、世界の生物多様性の80%を守ってきた、と書かれている(下記です)。

Although they only make up 5% of the world population, Indigenous peoples protect 80% of global biodiversity.

気候変動の議論には、もっと先住民族の声が必要

記事の後半では、前半を踏まえて、先住民族の声の必要性が書かれている。

More and more, the climate movement is recognizing that Indigenous knowledge on climate change mitigation and adaptation can benefit the world. Even the IPCC said so.

仮訳:気候変動に関する運動では、気候変動の緩和と適応について、先住民の知識が世界に利益をもたらす可能性があるという認識をどんどん高めています。 IPCCでさえそう言っています。

そして、IPCCの見解として、この文書(IPCCやユネスコによるもの)を紹介。

記事の最後には、世界的にみると、それまでの歴史で無視され続けてきた先住民族の権利の保障が進んでいるが、国ごとの対応は異なり、気候変動においても先住民族の声が反映されていない地域もある、といったことが書かれている。

世界的にも、国、地域ごとでも先住民族の声にもっと耳を澄まして、気候変動の緩和と適応に努めていかなければ…。記事を読んで改めたそう感じるとともに、気候変動対策の最前線のディスカッションで先住民族の声が取り上げられている現状に、心が明るくなった。もっと先住民族の声が重視されますように。そして私も微力ながらそのサポートができますように…。

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