見出し画像

ライブハウスの需要について

この記事を読んでくださっているということは皆さん音楽が好きという認識でよろしいですよね?突然ですがあなたは音楽をどういった手段で聴いていますか?CDを購入するのかストリーミング配信サービスを利用しているのか、はたまたYouTubeやテレビでお金をかけずに聴いているのか…。そこでタイトルから何となく察しはついていると思いますけど今回はライブハウスで聴く音楽についてお話ししたいと思います。

あなたはどのくらいの頻度でライブハウスに足を運びますか。きっと年に一度行くか行かないかという人もいれば週に一度という人、なんならCD音源さえあればライブなんか興味ないという人もいると思います。だってCDって一番完璧な状態にパッケージされてるんですよ??ライブ行かなくて良くない??うん、分かる。分かりますよ。開場後1時間も立ちっぱなしにされてCD音源より全然整ってない音楽を耳が壊れるような音量で演奏され、挙句の果てボーカルはたまに歌詞を飛ばして音を外して。決して安くもないチケット代に発券手数料とかシステム利用料とかわけわからん請求もされるし入場時には600円のドリンクチャージ。やってらんねーよ。

って意見は多いと思うしライブ楽しみたければMステ見たりDVD買ったりで済んじゃう時代なんですよね。ちなみに僕はテレビの音楽番組があまり好きじゃないんですけどね。この話もいつかはしたいんですけどとりあえず今回は置いておきます。ここまでの話をまとめるとライブハウスに足を運ぶメリットなんか全くないじゃんと思っちゃいますよね、うん。それでも人がライブハウスに行くのにはそれなりの理由があるわけで。

きっとライブに行くことがお金と時間の無駄と思うあなたはまずCDの音源が完璧という常識に囚われすぎなんだと僕は思うんですよ。そりゃCDは手を尽くせる限りの最高の状態でそこにありますよ。同じ綺麗な音源というベクトルで戦ったら到底勝ち目なんてないし。でもライブにはCDに絶対パッケージングできない魅力があるんです。メンバーそれぞれがステージの上で、一人の人間として目の前のお客さんに向き合う。他の誰でもなく目の前にいる人たちのためだけに歌う。その瞬間に持ってる感情も熱量も全て余すことなく曝け出して。ヒリヒリして周りから一切のものが消え去るこの感覚。綺麗に着飾ったCDとは対象的な不格好でも等身大に、時には背伸びして生きているライブのステージ。そんな瞬間が世界の何よりもかっこよく映るんです。その生き様に胸を打たれ涙を流すことだってあります。

だから僕はずっとCDというのはライブのおまけみたいなものだと思っているんです。毎日ライブに行けるわけじゃない中で少しでも音楽に触れていられるようにと作られたおまけ。その本質はライブにあって、ライブの中で演奏されている、生きている音楽だけが本物なんだと思うんです。きっとバンドマンの方の多くはそう思っていると思います。自分たちの音楽を届けたいって。CD音源が綺麗なのは当然ですけどそれだけを聴いているようでは小説の中を旅しているようなものだと思うんです。完成されてはいるけれど現実とのギャップが大きくて。毎日ライブに行けとはいいません。せめてあなたが一番好きなバンドのライブにくらい一度は足を運んでみてください。そのバンドの想いを全身で受け止めてみてください。