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【インド就職】面接対策(現地採用)

2024年2月に私が日本で働きながらインドの現地採用で転職活動を行った時の面接対策として準備していた想定質問をまとめています。
私の場合、書類審査と2回の面接を経て、無事志望する企業・ポジションに採用が決まりました。

応募から採用までの流れについては別の記事にまとめています:

本記事では面接対策として、どのような質問に対する考え・回答を準備していたのかを記載しています。
※ 想定した質問内容は、日本で働きながらインド転職をした背景があるので、既にインドにいらっしゃる方の転職の場合は面接の対応も変わってくることが考えられます。

基本的には日本の転職と同じような面接対策ですが、少しだけインド就職ならではの質問も考慮しています。


大まかな流れとしては、

  1. 面接の質問を日本語で調べる・考える

  2. 面接の質問と回答を英語にする

  3. 回答を丸ごと覚えるのは無駄なので、質問→回答のキーワードが思いついて、自然に話せるように練習する

ということを行なっていました。

これから挙げている基本的な質問は、戸惑わず堂々と回答できれば、きちんと自己分析・準備してきたんだなという印象も与えることができます。


肝心な面接の質問については、以下の通りにカテゴリ化します。


自分の経歴(過去)

インド 現地採用 転職活動 面接対策編 自分の経歴(過去)
  • 自己紹介
    就業開始から現職までの業界・職種・業務内容を1分程にまとめます。
    時間に余裕があって、かつ、実務やこれまでの人生でインドと関わる点があればその説明も加えます。

    自己紹介の締めくくりは、話を聞いている方(面接官)が「今、自己紹介が終わったんだな」と分かりやすくするために、「本日はお時間をいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします」という文言を最後に加えていました。英語の自己紹介でも同じです。
     

  • 新卒(転職)の時、なぜその業界や職種を選んだのか
    私自身は、大学卒業時に就職で上京、それから一度同業種で転職した経験があるので、その当時の転職の軸とその背景をまとめました。
    この質問に対する面接官の意図としては、転職という人生のイベントに対して軽い気持ちを持って臨んでいないか、また、求職者が転機を迎える時に何を基準にして意思決定をするのかをみています。
     

  • インドにまつわる経験があればエピソードをまとめる
    留学やインターンシップ、実務などでインドに行っていた・一緒に何かをしていたなどがあれば、そのエピソードをまとめます。
    単に、こんなことをやりましたという話だけではなく、何か教訓を得られたことや自分の中に残ったものなどもメモしておきます。こうしておくと、面接官がエピソードに関心を抱いて会話が続いた時に、話を繋げやすくなります。

    ポイントは、今回のインド転職の動機と、このインドにまつわる経験・エピソードが直結するかどうかです。もし直結している場合は、面接官の質問が何なのか (志動動機?きっかけ?エピソード自体を聞かれているのか?など)を理解し、適切な回答をする必要があります。話す内容自体は似ているかもしれませんが、準備した定型文エピソードでそれら全ての回答をカバーしようとすると、準備した答えを読んでいるだけかなと感じ取られる可能性があります。

    また、今回のインド転職の動機とインドにまつわる経験・エピソードが関係がなかったとしても、インドに馴染みがある応募者という印象を伝えられれば十分です。

    インドの現地採用は、1年間だけで結局日本に帰ってしまったり、とりあえずやってみよう!みたいな方が多いので、採用する段階から、インドで就業だけでなく生活自体も長くできるかどうかも重要だということを聞いたことがあります。

現職(現在)

インド 現地採用 転職活動 面接対策編 現職(現在)
  • 現職の業務内容
    私は以下の内容を文章化しておいていました。

    - 普段一緒に働いているチームは何のために構成されたチームなのか
    - 何名程のチームなのか
    - どんなポジションのメンバーがいるのか
    - そのチームの中でどんな役割を担っているか
    - 具体的に業務内容はどのようなものか(※ 応募先の職種が現職と異なる場合や面接官が上層部の場合は、あまり具体的になりすぎないようにします)

    端的に現在の業務内容を問われた場合は、やりがいであったり、どれだけ難しい業務内容なのかはさておき、客観的な業務内容を述べるにとどめます。

  • 現職からのカウンターオファーや他の企業での転職状況
    退職の意向を現職の上長などに話した場合、転職先として応募しているポジションよりもいい条件を提示するので現職に残ってくださいと受ける交渉のことを、カウンターオファーと呼びます。
    現職からのカウンターオファーや他に面接や書類審査を受けている企業があるかなど、転職の現状はほぼ必ず質問されます。
    これは、面接官側が面接のプロセスに関わる意思決定を急いで行わなければならないのかを確認するだけでなく、応募者の志望度を見ています。

    私の場合は、現職のインド支社へ移るカウンターオファーは断っていたことと、他のインド企業は応募していなかったので、面接では率直にそれらを伝えました。余談ですが、現職のインド支社へ移るカウンターオファーを断ったのは、現職のグローバルの組織図と業務内容に鑑みて、転職先のポジションの方が面白そうだなと感じたためでした(という内容をかっちりした文章にまとめていました)。
     

  • 在宅勤務に対する態勢とモチベーション
    私が応募したポジションは、主に在宅勤務が想定されていたので、働き方に関する質問も想定しておいていました。私自身は毎日在宅を何年も続けてきて今があるので、在宅勤務を好む自分自身の性格や、自分なりのモチベーションの方法などを文章化していました。

    在宅勤務でなくとも、例えば営業職などで外勤や出張が多いようなポジションの場合は、それらに対する耐性を確認する質問を想定してもいいかもしれません。
     

  • 誰かに相談して解決しなかった時、どのような対応をするか
    これは個人的な経験から準備した質問ですが・・・昔コンサルファームへの面接でこの質問を聞かれて、少し戸惑ってしまった経験があったためです。
    もし面接対策に時間を取れそうであれば、このように業界や企業のあるあるな質問をインターネットで調べておくのも安心材料になります。

キャリア志向(未来)

インド 現地採用 転職活動 面接対策編 キャリア(未来)
  • 数ある国の中でなぜインドなのか
    インドには大勢の日本人が就労のため滞在していますが、やはり一人ひとりバックグラウンドは異なります。時間をかけてインドへの思いが醸成されたのか、はたまた、一度の経験が自分に印象的だったのかなど、どこでインドへのターニングポイントがあったのかは様々です。複数のターニングポイントがある場合は、それらの動線を繋げられると、志望動機の一貫性や意志の強さを理解されやすい傾向にあります。
     

  • 日本で就業できている中、なぜインドなのか
    例えば似たような業務内容が日本にもあって、かつ、インドへの志望理由の押しが弱い場合、なぜ日本で仕事を続けるという選択肢はないのかという質問が想定されます。
     

  • 志望動機
    上記「数ある国の中でなぜインドなのか」「日本で就業できている中、なぜインドなのか」という質問は就業場所にまつわる質問ですが、「志望動機は何ですか」という質問には、
    なぜインドなのか×なぜその企業なのか×なぜそのポジションなのかという3軸で回答します。
    例えば、なぜインドなのか×なぜそのポジションなのかという2軸だけの回答だと、競合他社でも同じ志望動機なんだろうなと理解されてしまいます。
    一方で、私の場合は、応募しているポジションの希少性が高かった(他社の同様のポジションの求人には出会えなかった)ので、その旨をお話しして、「なぜその企業なのか」という理由づけは省いてしまいました。

    また、志望動機を話す上で大切なのは、応募しているポジションで期待されること(募集要項)と志望動機がマッチしているかどうかです。
    極端な例だと、営業職のポジションに応募した人が「よりチャレンジングな環境で、これまでのソフトウェアエンジニアとしての技術力を発揮したいと思ったからです!」という回答をしたら、面接官としては「100%エンジニア力を発揮できるポジションではないんだけど・・・」と思ってしまいます。

    ここまで極端ではなくても、志望動機(=そのポジション・企業でやりたいこと)とそのポジションや企業が応募者にやってほしいこと(募集要項)がきちんとマッチしていることを強調できる志望動機にすることを意識します。
     

  • 5年後、10年後どうなりたいか
    面接官の意図としてこの質問では、中長期的になりたいこと・やりたいことと、志望動機やポジションのマッチ度を確認します。
    具体的なビジョンを既に持っている場合はそれを素直に伝えてよいですが、あくまで今回応募しているポジションでそれを実現できる、またはその過程として適切な選択であることを伝えるようにします。

    一方、10年後という長期的な目標やビジョンがイメージしにくい場合があります。
    実際に、私はまだ社会人経験5年もたっていない未熟な状態で面接に挑んだため、10年後というと特にこれをやりたいんだ!というものは決まっていませんでした。
    そのため、外部要因と内部要因のどちらも考慮して、長期的な目標を決めていました。
    例えば私の場合、
    ITの産業は移り変わりが早い(外部要因)、
    自分自身は技術的な仕事も好き(内部要因)、
    しかし技術面の強みだけでは不安を感じることもある(+なぜ不安を感じるのか)(外部要因+内部要因)
    ・・・こうしてピックアップすると、今応募しているポジションでそれらを実現できる・解消できる要素があるはずです。
    これらの要素からポジションとマッチする要点をまとめると、10年後の目標が決まります。

自分の性格

インド 現地採用 転職活動 面接対策編 性格
  • 強みとそれらのエピソード
    強みが思いついたら、なぜそうなのかという自問を3回ほどします。
    例えば、強みとして「売上に裏付けされた営業力がある」と思っているのなら、なぜ自分は営業力かあるのか(1回目の自問)を考えます。
    次に、営業力がある根拠が「これまでお客様のニーズに沿ったポートフォリオを提案してきた」であれば、なぜそれをすることができたのか(2回目の自問)を考えます。
    さらに、2回目の自問から出た「お客様のニーズに沿ったポートフォリオ」は、「扱っているサービスや技術の詳細までを継続して自ら学んでいること」と、「ステークホルダーである各部署の担当者と一人ひとり密にコミュニケーションをとっていること」に起因すると考えたとします (3回目の自問)。
    これら二つの要因はそれぞれ、「好奇心」や「ホスピタリティと誠実性」という性格に基づいていると考えます。

    面接では、最後の自問の答えを、強みの回答とします。上記の例では、「好奇心」や「ホスピタリティと誠実性」が強みといえます。
    具体的な強みのエピソードとして、1回目の自問や2回目の自問の内容を盛り込んだ話をまとめます。
     

  • 弱みとそれらのエピソード
    弱みは、上記の強みが裏目に出るようなポイントにし、性格の一貫性を持たせます。また同時に、弱みをどう克服しようとしているのかや、どう普段の業務で弱みをカバーしているのかを伝えます。
    例えば「好奇心」が強みであるならば、タスクの優先度よりも気になったタスクを先にやってしまいがち・・けれども、タスクの優先度をボードで管理して、何をやるべきなのかを普段から心がけるようにしている、といった具合です。
    または、具体的な弱みエピソードがあれば、その失敗談などを盛り込んだ上で、どう改善したのかを話すのもよいかもしれません。

    余談ですが、初対面である応募者に対して、その人の弱みなどネガティブな質問をするような面接官は、(個人的な意見ですが)実際に働いてみると、その面接官とウマが合う人と合わない人がかなり2分する傾向があるように思います。


私が準備していた質問自体は以上ですが、これらの回答を考える過程で、改めて自己分析を行うことができました。

また、英語で回答を考えるときは、直訳ではなくて、なるべく自分が普段使っているような馴染みのある言い回しや単語に変換することを意識していました。
難しい言葉で回答を記憶するような対策をしてしまうと、会話よりも覚えたことを話すことで精一杯になってしまうためです。

面接も1時間と長いようで短いので、事前に対策へ時間を費やすことができれば、面接で大困りというリスクも減るのではないかと思います。

その他、聞いてみたいことや記事のご希望などアイディアがありましたら、コメントをお寄せいただけるとうれしいです🇮🇳

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