12/10 「知らないを知ることがボクらをつくっていく」
稲城にこれからインクルーシブ公園ができるのをきっかけに、「インクルーシブ」ってなんだろう?心がひらく居場所、遊び場って?いろんな人が地域で一緒に暮らしていくには?を学びながら考える3回講座。
最終回はNPO法人SUPLIFE代表で歌手の美保さんを豊島区からお招きして、インクルーシブの現在地と、目指す未来をみんなで対話しながら共有しました。
心をつなぐ歌とダンス、子どもたちの笑い声も泣き声も響き合う温かい空間で、参加してくれた方一人一人の優しさや願いを共有し合う素晴らしい時間になりました。
行政独自で初のインクルーシブな要素を取り入れたとしまキッズパークの企画にも当事者の声を届けながら尽力されました。
真ん中にある汽車に乗っている耳の聞こえない子、それを見ている耳の聞こえる子が大きく手を振り合う交流、ジェスチャーでのコミュニケーション、、
子どもたちは「合理的配慮」を知らなくても、遊びを通して勝手に考え、新しい自分たちの世界を作り上げ、どんどん育ち合って行く姿を目の当たりにしたと言います。
大人がその機会を取り上げちゃいけない、諦めちゃいけない。
としまキッズパークの開幕式の時の豊島区長の言葉、「100%のインクルーシブを叶えることは難しいかもしれない。でも、豊島区の第一歩として、できることから、この小さな公園から始めてみようじゃないか」というメッセージが、自分の願いにも重なって胸が熱くなりました。
重度知的障害で運動発達遅延の長男と、運動神経抜群の次男をどう一緒に遊ばせよう?楽しませられる?という悩みがきっかけで、子育ての理解者や協力者を増やしていこうとインクルーシブフォレストを始めた私は、子育てで感じてきた苦しみも喜びもひっくるめて共鳴する思いしかなくて!初対面にも関わらず長年の親友に再会したような安心感でした。
親子で厳しい言葉をかけられても、法や権利を理由に対立するのではなく、「先生と友達になりたい!仲間になりたい!!!」と心でぶつかってきた美保さん。
「知らないことを知ってもらうのは本当に大変」
「自分の思いを包み隠さずに言うのは実は怖いこと」
「でも、安心できる場所なら言える、お互いに慣れていくことが大事」
40分椅子に座っていられることを目標にするのではなく、学校に慣れることを目標にしたかのんちゃん。
「なんで喋れないの?」と、喃語が不思議だという子どもたちのストレートな気持ちをぶつけられ話せなくなった時もありましたが、出来事発表の時、頑張って手をあげて話して、クラスのみんなに「よかったですね!」と受け取ってもらえた経験が自信になり、発表が好きになったと言います。
子どもたちの耳も喃語に慣れてきて、意味を理解したりコミュニケーションがスムーズにできるように!
結果的に、3ヶ月の付き添い期間で大きく変わって行ったのは「学校」。
美保さんも子どもたちの成長がよく見え、勉強になることがたくさんあったそうです。
子どもたちが自然と育ち合うことに希望を感じつつ、子どもたちだけではうまくいかないことは大人が一緒に考えたり、伝えたり、繋いでいければ、いじめられない。いじめない。
知らないを知ることが、「友達」と「安心」と「インクルーシブ」を作っていく。
それぞれの地域で、それぞれの関係性の中で、どんな人も自分らしくいることが許され、肯定されていくように。
私たち大人がインクルージョンの機会や可能性を潰していかないためにも、インクルーシブフォレストは地域の中に遊び場や学び場を作り続けて行きたいと思います。
そして、地域を越えて、それぞれができることを持ち寄り、願いを共有しながら連携して行けますように。
美保さん、ありがとうございました!!
SUPLIFE主催、バディーウォーク東京for all
来年度は2023年3月25日(土) 12時~ 16時
代々木公園 ケヤキ並木通りで開催されます!
*参考*
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