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五月病とモーター選別

モーター選別は出会いと別れの連続

 最近のミニ四駆シーンにおいては、モーターの選別に回転数だけでなく、トルクや消費電流を計測して選別するヒトたちがいて、そういったツールも出回っている(自作している?)そうだ。わたしの手元にはジーフォースというブランドのミニモーターブレークインシステムという半端な性能のやつしかないので、回転数と音でしかモーターを選別できない。しかも、このジーフォースのミニブ(ryは表示される電圧と実際に出力されている電圧が違うらしく、本当に簡易的にしか使えないようだ。
 回転数はGiriというスマホ用アプリで計測している。マイクで拾った音の周波数からモーターの回転数を推定しているものと思われる。音も選別基準だと書いたが、まず、ギーギーガーガー異音がするようなヤツは弾く。軸がブレていたり、内部の回転部になんらかの異常があると考えられるからだ。
 今回はパッケージを開けてそのままの状態で、ミニブレークインシステムの表示電圧を2.0Vに設定し、回転数を測定。測定後に、回転数が低かった個体を実験台に、いわゆる進角調整というものを行い、回転数が変化するかどうかを調べた。結果的にはほぼすべての個体で回転数の上昇が見られた。
 わたしはラジコン(1/10電動ツーリングカー)も嗜むのだが、ラジコン用のモーターにはそもそも進角を調整できる機構が設けられているものがある。レギュレーションによっては進角をいじることができない場合もあるが、許されている場合は、操縦者の好みやスキル、またマシンに合わせて進角を調整する。
 さっきから進角、進角と何を言ってるんだこの精神障害者は。と、思われる諸兄も多かろう。実はわたしも進角がなんであるのか、キチンと理解はできていない。ただ漠然と「モーターには構造的に一瞬だけ電気が流れない点があり、その点をなんらかの方法でズラすことで、モーターの特性を変えることができたりできなかったりする」という認識でいる。できたりできなかったりする、と書いたのは、今回の選別では回転数が上昇しなかった個体がいくつかあったからだ。そもそもミニ四駆のモーターは進角を調整できるようにできていないし、なんならレギュレーションに抵触する可能性すらある。分解はしていないし、車検でもモーターを外して見せてください、なんて言われたことないし、いまのところは、そういうことをするヒトもいるよね、くらいのものである。
 で、ミニ四駆における進角調整はどうやるのか。わたしがホームコースでミニ四駆有識者に聞いたところ、プラス側の端子をペンチかなにかでグッと引っ張り出してやるだけなんだと。それだけでモーターの回転数が2千回転ほど上がる(弊社調べ)が、進角を進めることによって、モーターのトルクは落ちる方向になるようだ。トルクが落ちて、回転数が上がる。わたしが使うゼロシャーシにとっては好都合だ。
 ゼロシャーシはレギュレーション上、3.5,4,4.2,5:1のギヤ比が使えることになっている。3.7,いわゆるチョイ速は使えない。また、超速ギヤに関しても、旧品、いわゆるからし色と呼ばれるものしか使えない。新品で出回っているものは少なく、また高価(大体1,000円くらい)であり、形状にも問題がある。そのため、現行のグレードアップパーツとして購入できる4:1が事実上の最高速ギヤになる。超速と0.5しか変わらないじゃないか、と思われるかもしれないが、これがべらぼうに変わるのだ。ローフリクションタイヤなんか履いた日には滑って全く加速しない。ただモーターだけがギュンギュン回って無駄に電力を消費してスピードに直結しない。だからトルクが落ちて回転数が上がるのは好都合なのだ。
 ということで、明日は回転数ぶち上がりのモーターを携えてホームコースのコジマに乗り込んでやるつもりだ。しかし、問題がある。回転数が上がった分、モーター側の消費電力が増えるため、バッテリーに求められる放電能力も上がってしまうのだ。
 今期からバッテリーを新調したが、新調したバッテリーがまだ“寝ている”状態のようで、モーターが思ったように回転してくれない。そう、測定は外部電源で行ったため、求められるだけ電流を吐けてしまう(限度はある)。一方で、活性化していないバッテリーではうまく大電流を放出できないため、たとえパンパンに充電したとしても、モーターの回転が上がりきらないのだ。なんというもどかしいことであろうか。わたしが以前、TZ-Xシャーシを使っていたとき、「おれ4.2万回るマッハ積んでるからw」「いまどき片軸はないっしょw」と言いながら現れた、メルカリで買ったモーターで回転数マウントおじさんに一方的にバトルをしかけられ、モーター回転数と制振能力に勝るMSフレキをストレート1.5枚突き放してゴールしたときのことを思い出す。あのおぢもまた、モーター(とシャーシ)の性能を過信したがゆえに、30年近く昔の、出来損ないと言われるシャーシに敗北したのだ。わたしは決してTZ-Xを出来損ないだとは思っていないが。
 旧シャーシで、片軸で、いまの環境を戦うのは正直厳しい。ドラゴンバックひとつ、LCジャンプひとつがギャンブルであり、手を離れたマシンが再びスタートレーンに戻ってくるまで、祈るような気持ちで見守らなければならない。少しでもそのハンデを解消するために必要なのがギミックであり、パワーソースの吟味なのだ。好きなもので勝ちたいなら、それなりの努力が求められる。当たり前の事だ。ミニ四駆はおもちゃであり、世界最小のモータースポーツなのだから。
 モーターはしばらく戦えるだけの在庫を手に入れたので、あとはバッテリーの育成だ。Thunderが有名どころだが、なにせ金額が金額なので、生保と障害年金と作業所の工賃で暮らしている身には重たい。当事業所のメルカリの方でも、わたしが出品したものが多数売れているようなので、月曜日は忙しくなりそうだ。こんなのない?とかあったらわたしのTwitterまでどうぞ。探すだけ探してみます。大正琴?とかもあります。まだ出品できてないけど。
 
 
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