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【詩】Knocking Door

 コンコンと
 軽やかにドアを叩く。
 誰も居ない部屋の中から
 何も反応しないはずなのに。

 2DKの部屋。
 その片隅に残された写真。
 君と行ったみなとみらい
 湾岸の見えるあの場所は素敵だった。

 君が置いて行ったのは
 中古の家具だけじゃなかった。
 想い出も痕跡も
 本当は苦手だった煙草の香りも。

 反応の無い部屋の中
 君が戻ってきたと錯覚したくて。
 コンコンと
 虚しくドアを叩く。

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