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【読書感想文・農業の常識を超越する「Metagri」: NFTで生産する農業から創造する農業へ Metagriシリーズ(農情人 著)】差別化するには「業界の非常識」を取り入れる

Audibleで「農業の常識を超越する「Metagri」: NFTで生産する農業から創造する農業へ Metagriシリーズ」を聴きました。

ふと目に入ったので読みました。実家で父が退職してから祖父から受け継いで農業を、趣味程度にやっています。農協に対して思うところをたまに言ってきたりするので、色々あるんだろうなと思っていました。

農業というと、「キツイけど儲からない」というイメージがあります。おそらくこれが大半の人の考え方で、若い人たちが農業に携わりたくない大きな理由の一つになっているのでしょう。

それもそのはず、農業の元々の存在意義は、「飢えないために食糧を安定供給すること」で儲けることではないからです。本書にあったこのことを読み、なるほどと思いました。

自分がその「安定供給」に慣れてしまっていること。スーパーに行けば野菜もお肉もないことはよっぽどのことがないとほとんどありません。これは、ひとえに農業従事者の皆さんが「安定供給」のために日夜働いて下さっているからです。これを全く意識していませんでした。それに気づき、これが当たり前となっている環境に感謝をすると共に、それを今まで意識しなかったことを恥じました。

自分も、著者のように「農業は儲かる」となってほしいと思っています。著者はNFTなどを利用して「儲かる仕組み」を探求していることを本書で知りました。こういうことは是非応援したいです。

著者の取り組みを拝聴し感じたことは、どんな分野であれ、

その業界の非常識を取り入れることが差別化、突出化につながる

ということです。本書に農業の素人が農業関連の会社を立ち上げ年商○億円まで成長させた、などの記述がありましたが、それらは全て、「既存の常識にとらわれない行動」がもとになっています。

これは学ことが多いと思いました。なんとなく、先日書いた「抽象化」に似ていると思っていて、農業を農業の枠で考えるとその常識から出られないのだけど、「ものを作って売る=商売」と考えれば、その他の業種の知識を当てはめることができます。こうすることで「既存の知識が発明になる」ことが起きます。

これは自分の業種、研究にも全く言えることで、そのように科学は発展していっただろうし、分野が細分化している今だからこそ、より抽象的な知識を持っている研究者が残っていくだろうなと予想しています。

目先の誘惑(?)は多いのですが、このこをしっかりと意識し、地に足をつけた行動をとっていきたい、そう思った次第です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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