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「明るさ」と「暗さ」が共存して、初めて人生が楽しくなる。

最近、なるべく楽しい人生を送ろうと思って、「楽しい」というカテゴリーに入りそうなものを、片っ端からやってみました。

家でダラダラしながらゲームしたり、好きなものを好きなだけ食べたり、行きたいところに出かけたり、好きな時間まで寝てみたりと、楽しい自分を演出してみます。

しかし、なぜかどうも、しっくりこない。

楽しいと言えば楽しいのですが、完璧に楽しいかと言われれば、それは微妙で、少し物足りないのです。

理想の人生かのように見えた僕の日々に、何が足りなかったのだろうか。

僕なりに考えた結果、「暗さ」が足りないのかもしれないと感じました。

一般的に、「楽しい」=「明るい」というイメージがあります。

笑うこと、喜ぶこと、はしゃぐこと、穏やかになること、テンションが上がることなど、その全てが明るい気持ちにさせてくれます。

そう思った僕は、自分が明るくなるようなことばかりをやり続けました。

しかし、明るい世界では、不安や不満など、嫌なことから目を逸らすようになります。悩みそうになったら、強制的に打ち消します。

「まぁ、とりあえずゲームでもするか」

「まぁ、とりあえず寝てみるか」

そんな風に、問題から目を逸らしては、明るい時間を増やそうとします。

確かに、楽しい時間が増えているような気もしますが、自分の人生を進めている気は、全くしません。

来る日も来る日も、自分の悩みをごまかしてしまえば、昨日も今日も明日も変わらない毎日が訪れます。

そうなると、いくら楽しい人生を送っているように見えても、明るさをまとった実体のない人生になってしまいます。

「楽しい」=「明るい」というわけでは、全くなかったのです。

そこで、明るい人生を目指しすぎて失ったものを考えてみます。

悩むこと、粘ること、もがくこと、辛いこと、怒ること、愚痴ること。

一見暗くて、あまり良しとされないことのように見えますが、実は、これらのことだって、十分に楽しかったのです。

その時は、ただ苦しいとしか感じませんが、終わってみると、一生忘れられない思い出になっていたり、その時書いた文章が誰かの心に刺さったりと、自分の人生を楽しくさせてくれる、大事な要素だったりします。

暗いことって、意外にも敵ではありません。

「明るさ」が自分の外側の楽しさを作ってくれて、「暗さ」が自分の内側の楽しさを作ってくれるのです。

「明るさ」と「暗さ」、それが共存する人生が、最も楽しい人生なのかもしれません。

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