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恋愛とは、男女の壁を乗り越える行為。

僕が通っていた中学校では、男女の席が離されていました。

小学校までは、隣の席同士がくっついているのが当たり前だったのですが、全員の席が離されていました。そのシステムは高校に行っても同じでした。

しかし、高校の同級生にこのことを話すと、とても驚かれます。

ほとんどの学校では、中学までは男女隣同士の席がくっついていて、席が離されるのは高校になってからだそうです。

そして、隣同士をくっつけるかくっつけないかで、中学校の思い出に差が出てきます。

他の中学校に通っていた人は、友達や部活の思い出などが中心になります。

しかし、僕の中学校の思い出の中心は、恋愛の話です。

自分の周りの人も恋愛を謳歌しており、僕自身、中学時代を越えるような激しい恋愛期は、今後も訪れないと思っています。

なぜ、男女の席を離すと、恋愛が活発になるのか。

その理由は、男女に壁ができて、異性としての意識が強まるからです。

これまでは「同じクラスの〇〇ちゃん」として喋っていたのに、それからは「同じクラスの女子の〇〇ちゃん」として喋るようになります。

女子と喋る難易度が少し上がると、自分の気持ちに気づきやすくなります。

「この人と喋るのに、少し緊張してるということは、好きなのかな?」

「他の男子が喋っているのを見るとムカつくのは、自分が喋りたいからだよな…」

壁ができることによって、自問自答する時間が増え、相手への想いが溢れていきます。

その壁を壊して、もっと近づきたい。

それを行動に起こすことが恋愛なのです。

その壁を壊すために、やさしくすることを覚えたり、カッコつけることを覚えたり、笑わせることを覚えたりして、恋愛に夢中になっていきます。

僕は、そんな学校生活が好きでした。

しかし、高校に入学すると、女子の方から「男女の壁をなくそう!」という声が上がったり、授業中に男子が女子をイジったりしており、僕は驚きが隠せませんでした。

男女の壁があることは悪いことじゃないし、男子の雑なイジリに女子を無計画に投入するなんて、あまりにも無責任すぎる。

案の定、高校で充実した恋愛をしている人は少なく、壊す壁がない男女の関係は、あまり惹かれあうことはありませんでした。

もちろん、恋愛だけがすべてではないので、どういう人間関係を築いても良いのですが、僕は壁を壊そうともがく人間が愛おしく思います。

恋愛においては、あえて壁をつくる方が上手くいくのかもしれません。

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