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胃もたれしてでも食べたい人生

さっき、ミルクレープを食べながら考えていたんですが、人生はもどかしい瞬間ばっかりだなと思います。

その中でも一番もどかしくなってしまうのが、好きなものに近づくことを遠慮してしまうときです。

僕は昔から、意味のない行動をとってしまう癖があります。それは、目的はわかってて、目の前まで来ているのに、そこに飛び込む勇気を出せないことです。

例えば、街を散歩しているとき。
ある程度疲れた時に、前から気になっていた喫茶店に入ろうと考えているのに、なぜか素通りしてしまいます。理解できない人もいるかもしれませんが、何度もやっていますし、今日もしています(笑)。

他にも、好きな人と付き合ったとき。
その人と付き合うまでは、どれだけ緊張しても熱量を持って話しかけたり、容姿を気にかけます。しかしながら、肝心な告白はできませんし、それで向こうから告白されて付き合えたとしても、なんとなく恋愛が終わってしまった気がするんです。これからが醍醐味なのに(笑)。

今まで20年以上生きてきて、全く分からなかったんですが、さっきミルクレープを食べて少しわかった気がします。

おそらく僕は、胃もたれしたくない。

僕は、甘いものが大好きです。でも、すぐに胃が苦しくなってくるので、あんまり食べられません。
僕は、人と話すことが大好きです。でも、話していくうちに自分だけ頑張ってる時間が長くて疲れるので、避けています。
僕は、飲食店が大好きです。でも、店の雰囲気に馴染むように気を遣ってしまうので、あんまり入りません。
僕は、恋することが大好きです。でも、付き合ってしまうと、相手の要求やプレッシャーに押しつぶされそうなので、明るい未来は想像しません。

結局は、好きな物事に対して、裏切られたくないという気持ちが勝ってしまうのです。ミルクレープを食べて、数秒で胃もたれして、今までの自分の行動の意味が少し分かりました。あんなに好きなのに、自分の体のつくりのせいで、たくさん楽しめないことが怖いし、あんなに好きなのに、自分の性格のせいで楽しくできないことが怖い。

もし、それを脱却できる方法が一つあるとしたら、早食いなのかも。

胃がもたれる前に、「美味しい!美味しい!」と言いながら素早く食べることによって、ミルクレープを食べている間は、ミルクレープのことを恨まず、愛すことができます。

それと同じように、どこへ行くにしても、どんな人と接するにしても、どんなことをするにしても、嫌になる前に終わらせてしまうことが大事なのかもしれません。素早く取り掛かって、短距離走を走るように一気に駆け抜ける。満足感で胃もたれする前に、幸福感で胃もたれする前に、それが胃もたれするものだと認識する前に。

何をしても、どうせ胃もたれします。だったらせめて、それに接している間は胃もたれしないように心がけたいものです。時間を決めて取り組んだり、スピードを上げていくこともいいかもしれません。

胃もたれしてでも食べたいものとは…。

「やりたいことをしたい」、「やりたいことが見つかりません」など、最近よく聞く言葉のやりたいことは、自分が胃もたれしたくないことを指しているのかもしれません。それをしてしまったことによって、プライドが傷ついたり、たくさんの失敗をすることで、自分の体が疲弊してしまうことを恐れているのかもしれません。

僕は今、ミルクレープを食べたせいで胃もたれしています。しかし、後悔はありません(笑)。これがそんなに好きでもない羊羹とかなら、とても後悔するでしょう。でも、あのミルクレープが美味しかったことには変わりありません。なので、完食しました。

胃もたれしてでも食べたくなる、それが自分の進む道だと信じます。

あぁ、胃もたれして、良かったー!(笑)。

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