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合唱は、能力と個性のバランスが見どころ。
昨日から「第89回NHK全国学校音楽コンクール 全国コンクール」(通称・Nコン)が開催されています。
昨日は高校生、本日は小学生、明日は中学生が、思いを込めて課題局と自由曲をそれぞれ歌います。
今回のNコンは、感染防止対策として、合唱の際はマスク着用のまま歌うことがルールとなっていて、出場する生徒・児童は、全員マスク着用で歌いあげています。
いち視聴者としては、合唱時の豊かな表情が見えないのと、マスクを直す仕草が気になるのと、声が聴こえにくくなっているのが、どうしても気になりましたが、それでも合唱自体は見応えがありました。
合唱前に差し込まれる練習風景のVTR、テロップで表示される自由曲に込めた思い、合唱後のインタビューなど、テレビならではの良さもあって、長時間の放送でも、飽きずに観ることができました。
テレビ越しでも鳥肌が立ち、「マスク着用の合唱」という点以外では、満足のいく時間が過ごせました。
僕は、大人の合唱団にはあまり興味がなく、基本的に、高校生以下の合唱しか見ないので、毎年Nコンを楽しみにしています。
なぜ、高校生以下の合唱ばかり見るのか。
その理由は、その学校の「日常」が伝わるからです。
合唱曲は、年齢が上がっていくごとに、難易度が上がった難しい曲になりがちなのですが、視聴者の立場の僕は、そういった難しい曲を歌い上げることに、あまり魅力を感じません。
もちろん、それを歌い上げることはすごいことなんでしょうが、それよりも良い曲をどう表現するかに差が出た方が、観ていて面白いのです。
つまり、「難しい曲を高いレベルでやる」よりも「良い曲を個性的にやる」方が、観ていてワクワクします。
この学校が、どんなことを大事に練習してきたかが分かりやすいし、そこから、彼らがどんなふうな日常を過ごしてきたのかも伝われば、より魅力的になります。
ハーモニーを重んじたのか、元気の良さを大事にしたのか、声の通りやすさを重視したのか。
その学校の生徒だからこそできる、その学校の生徒でしかできない、その学校の生徒らしさが詰まった歌声が、心から聴きたいのです。
大人になったら、そういった創造性を乗せるのが怖くなったり、いろんな知識を得たせいで乗せられなかったりと、個性をうまく伝えることができなくなってしまいます。
しかし、小中高の合唱では、技術や知識に個性が殺されることなく、本当に楽しくやっている感じが伝わってきます。
高い能力と独自の個性、どちらもあるから、心が動くのです。
自分も見習わなきゃな・・・。
最後には、そんなことを考えてしまうのが、僕にとっての合唱です。
明日は、中学校の部です。
仕事があるので、録画して観ようと思います。
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