地方起業のリアル!パン屋さん編〜場所の選び方や資金&事業計画の準備まで〜
2021年に井波で、パン屋さんbaker's house KUBOTAをOPENした窪田直也さん。
ここ最近、井波で起業したいと考えてくれる若者が増えております。
どういう準備期間を過ごせばいいのか、事前に何をすべきなのか?
やってみないと分からない部分、人によって違う部分ももちろんありますが、地域独自の取り組み内容やポイントについて、窪田さんの経験がこれから井波で起業を目指す方にとって学びになるのではという声を受け、今回は窪田さんに起業ストーリーをお伺いします。
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【窪田直也さん自己紹介】
富山県高岡市出身。10年ほど、東京のパン屋さんでの勤務を経験。2020年に井波に移住し、2021年5月にbaker's house KUBOTAを、奥さん・娘さんとOPEN.
パンの写真だけでなく、空き家をリフォームして開業するまでの様子もInstagramにて公開中。
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1) 起業前の準備について教えて下さい
●場所の条件は?
人の流れがあったり、パンを1番買ってくれるお母さん世代、女性が多いところ。保育所や小学校などの施設が近くにあるかも重要視した。
●起業を決めた条件は何でしたか?
一通り学んできて、自分が美味しいと納得できるパンを作りたかったから。
●事前準備としては何をしていましたか?
・自分のパン屋さんで並べるパンのラインナップの考案とレシピ作り
・貯金
・周辺エリアのパン屋さん巡り
・マーケティング(この地域ではどういうパンが売れるのか?の事前リサーチ。井波のカフェバーnomiで働くことを通じ、お客さんの声を集めた)
●携帯電話・インターネット等の通信環境は整っていますか?
はい
2) スケジュールについて
●起業してからの一日・一週間のスケジュールを教えて下さい
【営業日の一日の流れ】
4:00〜6:00 仕込み
6:00〜11:30 成形&焼成
9:00〜11:30 品出し
11:30〜17:00 営業
13:00〜15:00 仕込み
17:00〜18:00 締め&片付け
★ちょうどいい発酵の状態のパンを見た瞬間が1番楽しい!
【一週間の流れ】
月曜日 夕方営業
火曜日 通常営業
水曜日 休み
木曜日 仕込み
金曜日 夕方営業
土曜日 通常営業
日曜日 仕込み
●起業する前の一年間の準備期間について教えて下さい
【12ヶ月前〜6ヶ月前】
・補助金申請
・コンセプトと店デザイン思案
・パンラインナップ思案
・大工さんたちとの顔合わせ、自分たちの想いを伝える
【6ヶ月前〜オープン】
・工事開始
・井波のカフェバーnomiでのパン販売による周知&手応え&マーケティング
・試作
・店内でのルールづくり(お客さんが混乱しないようなルール。入店は〇名まで、列にどう並んでもらうか、ひとりあたりの購入は〇点まで、など)
3) お金について
●起業資金はどれぐらい用意しましたか?
1900万円
他の飲食店に比べて、パン屋さんは初期投資がかかる
・店内機材:約500~600万円
・改修工事費:約1000万円
・運転資金:約400万円
●いろいろな助成金はどのように活用しましたか?
・県、市起業補助金(合わせて500万円ほど)
・県の移住補助金
・店家賃補助金
・利子補給金
・クラウドファンディング(2階のイートインスペース改修に向けて)
●事業計画を立てたことが有りません。どのように立てましたか?
商工会の方と二人三脚で仕上げた
4) 今後はどのようなことを計画しているのか教えて下さい
・今年(2021年)中か来年(2022年)に2階のイートインスペースオープン
コロナ禍が落ち着いて観光客の方が戻ってきたら、歩き疲れた方がちょっと休憩しつつ、パン食べながら、飲み物を飲みながら、休んでもらえる場所を作りたいなと思っている。
また、baker's house KUBOTAのパンフェス的なイベントを開きたい。
・2年目(2022年)は、1年目に作ったパンのブラッシュアップ(富山県の地元の農家さんとのコラボをするなど)
こちらの記事の内容は、ジソウラボのYouTubeチャンネルにて、動画でも配信しています
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