スポーツセンスってなに？

昨夜のプロ野球中継「阪神VS横浜」を観ていて
解説の片岡さんが先発の伊藤投手について
「かれはピッチングセンスがありますからねえ」
「フィールディングのセンス抜群ですねえ」
などと、「センス」という言葉を連呼していた。

センスってなんや

私の場合には中学校入学から大学卒業までの10年間バレーボールをやっていた。中学時代は県大会で一回戦か二回戦で負けるくらいのチームだったので
あまり意識していなかったが、高校は全国大会の常連校だったので、入学と同時に合宿やら練習試合で他県の強豪を目の当たりに見ることができた。

この時に最初に感じたのは
「スポーツにはセンスが必要やな」
ということだった。

なんかかっこいい言葉で、よく使っていた。
「あの人センスあるなあ・・」
「センスないなあ・・」
などと言って笑っていたこともある。
当時はあまりセンスの意味が分かっていなかったように思う。

もし、野球の解説者10人に、「センスがあると思う選手を3人ずつ選んで」
と頼んだら、おそらくテンでバラバラの答えが返ってくると思う。

センスって才能？

センスってただの才能のことやろか？
恐らくもう少し特殊な意味を持ってると思う・・・

調べてみると「勘」とか「判断能力」ということらしい。

私の意見としては
「何も教えてないうちにかなりできる能力」
違うかな？

PL学園の中村元監督が松井稼頭央について話をしていた。
高校時代ピッチャーだった松井をドラフト指名した西武ライオンズから中村監督に「内野手で使いたいから少し教えておいてほしい」
と言われていたので、ある日、ショートの守備練習をさせていた。
ダブルプレーを取るときのジャンピングスローを口頭で説明しただけで
なんと松井稼頭央は
「一発できれいに決めた」
「あいつのセンスはすごかった」
と言っていた。

ボクシングの山中慎介さんが、中継でよく
「この選手はボクシングIQが高いですね」
と言っているが、この「IQ」は「知能指数」ということやから
やっぱり判断能力、
スポーツの場合には運動能力や運動神経みたいなことになってくるんやけど
使い方としては
「野球センス」といえば野球全体のセンス
「ピッチングセンス」といえばピッチングに絞ったセンス
「ランニングセンス」といえば、野球の中では、相手のピッチャーの癖を盗むとか、スライディングのうまさみたいなのが問われてくるやろうけど、
マラソンの業界で同じ言葉の「ランニングセンス」といえば、フォームであったり、駆け引きであったりということななってくるんやと思う。

素質かな？

わたしの妻の同僚のプロトレーナーがいる。
彼はプロ野球選手の専属トレーナーもしている
彼曰く
「普通の少年でも俺の言うとおりにトレーニングして、体の使い方を守ってくれたら１４０kmまでは出させる自信ある」
という
「でも、それ以上は素質」
らしい

わたしも高校入学当時の垂直跳びは確か６０ｃｍくらいだったが、
選手として使ってもらうようになって８１ｃｍまで伸びた。
でも、それが限界だった。
それ以上は伸びない。
習志野高校の佐藤は垂直跳びで１００ｃｍ跳んでいた。
対戦した時に「こいつは違う」と実感した。

要するにトレーニングや練習では限界のある部分をある程度最初からもっているものをセンスというのだろう・・・