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【檻の中のライオン】 書評#53、番外編#5!

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

これまでの私の投稿において、本で事前学習してから実際に臨むとき、「番外編」と称して書かせていただいてきました。
今回は、番外編とのハイブリッドのような内容です!

本書は昨年中に読んでいたのですが、著者が全国を講演で回っており、今回近くで講演が行われるということで、参加してみました!
そこで今回は、かつて読んだ内容を思い出しつつ、講演を聞いて思ったことを書いてみようと思います!

※ヘッダーは、私もフォローさせていただいているおえかきちひろさんの作品を使わせていただきました!ありがとうございます!


基本情報

楾 大樹(著)
かもがわ出版 出版
2016年6月20日 第1刷発行

全118ページ
読書所要期間1日

私が本書に出会うきっかけ

本書は、地元で様々な活動を共にする仲間からおススメされ、読んでみよう!と思った一冊。
端的にいうと憲法の話である。

この本の本質

タイトルにある通り、「檻(おり)」「ライオン」がキーワードとなる。

「ライオン」とは、国家が行使する「権力」
「檻」とは、「憲法」

猛獣のライオン(権力)が、人間など周囲へ危害を与えないようにするためには、ライオンの動きを制限する檻(憲法)が必要となる。

この檻は、いったい誰が設置するのか?
それは、私たち国民一人ひとりである。

しかし、私たちはその檻に関心を持っているだろうか。
メンテナンスしようとしているだろうか。

つまり、権力の暴走を止めるため・正しく機能させるため、主権者である我々国民が政治に参加し、安心できる檻を設置し、維持管理していこう!
ということを呼びかけるものと捉えている。

私が感じたこと

1点目 〜人権とは・・・

憲法には、たくさん人権について書いてある。
特に第11条では、基本的人権という重要な考え方が規定されている。

講演の中で、著者から重要な問いがあった。
「人権とは、どこから与えられるのか?」

一見すると、憲法から与えられるように捉えることができる。
しかし、著者はそれ以前の問題、憲法があろうがなかろうが当たり前に、人が人として生まれた瞬間に持っているものであると指摘している。

”生まれた瞬間、当たり前に持っている”

この辺は、まさにルソーの社会契約論やロックの市民政府二論そのものの考え方である。
彼らの考え方が、日本では憲法でしっかり担保されているのだという理を改めて認識することができた。

2点目 〜ライオンの飼い主とは・・・

税を払う
逮捕される
罰金を払う などなど

これらを規定する法律を決められることで、生活上色々と制限されることが多いと思う。
つまり、一見すると国家から何かと与えられるという感覚があるだろう(お金をもらうなど良い面を含めて)。

しかし、これらを決める者=ライオンを決める者、つまりライオンの飼い主はいったい誰か、そして誰が檻をかけるのか。

それは、私たち国民である。

憲法では、私たち国民全員が一斉に、あらゆることを議論するのは大変だから、意見をまとめる代表者を選挙で選ぶ。
その国民の総意を持つ者達が集まって国会で議論され、そこで決まったものが国家権力として行使される。

これはつまり、私たちが飼い主としての役割を果たす最も簡単な方法が選挙ということになるのではないだろうか。

ところが、いわゆる国政選挙の投票率はどうか。
最近は、概ね2人に1人は飼い主としての役目を果たせていないと言わざるを得ない。
確かに、お年寄りで投票に行きにくいなど、事情があって投票に行けない方も大勢いるだろう。
しかし、まだまだ参加可能な方がいるのではないだろうか。

むすびに(まとめ)

憲法に基づいて、私たちは飼い主としてライオンをしっかり頑丈な檻の中に入れて、私たちの人権やこの土台となる平和を守るために働くよう監視していく必要がある。

そのためには、
一人でも多く選挙に行く。
行っても無駄だと諦めない。

私は、どこの党、どの人に入れて欲しいという主張は一切持っていない。
ただ純粋に、
みんなに選挙に行ってもらいたい!
政治に関心を持ち、どんどん話題にしてもらいたい!

そう思っているということを再確認させていただいた。


以上です。

正直、思うこと・書きたいことはまだまだあります。
”平和”の話、講演ではあまり触れられなかったけど”福祉”の話などなど。

しかし、もうすっかり長くなってしまったのでこの辺にしようと思いますw

講演は、本書の構成に基づいて進められました。
(条文を1条から順に説明するというものではありません。)
憲法の全体像を掴むためには、とても良く考えられた構成だと感じます。

憲法については、これまでも何冊か読んできましたが、ここまで幅広い層にとって読みやすいものはないのではないかと思います!

講演の様子

そして講演は、笑いはあるけど涙は無しw
わかりやすい、とても良い内容でした!

本日も、誠にありがとうございました!

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