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【「過干渉」をやめたら子どもは伸びる】 書評#49

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

教育関係者で興味のある方が何人かいる中、今回は、私にとって初めての尾木ママです。
それ以外の著者の方も素敵な方々ばかりでした!

※ヘッダーは、私もフォローさせていただいているメイプル楓さんの作品を使わせていただきました!ありがとうございます!


基本情報

尾木直樹・西郷孝彦・吉原毅(著)
小学館 出版
2020年4月7日 第1刷発行

全219ページ
読書所要期間2日

私が本書に出会うきっかけ

本書は完全にタイトル買い。
特に「過干渉」やそれを「やめたら」というワードがとてつもなく気になった。
私には4人の娘がいるが、どちらかというと子どもたちへ干渉しない方だと思っているのだが、そのやり方がいいのか悪いのか、手応えみたいなものが欲しかったのかもしれない。

この本の本質

キーワードは「管理」ということになってくるだろう。

子どもを巡る環境の中で、特に影響の大き学校、そしてベース基地である家庭。
これらを含む社会が今、大きく変わらなければならない時代が来ている。

その中で、従来の一斉指導・管理教育といった文脈による画一的な、全員同じという方法が、今の学校において必要なのか?
そして、家庭でも親からの一方的な「指示・命令」が果たして子の成長にとって有効なのか?
ということを問いかけてくれる。

これらを紐解く、もう一つのキーワードは「自分の頭で考える」

これらキーワードから、「子どもの権利」「人権」について考えるきっかけを与えようとするものではないかと考えている。

私が感じたこと

「同調圧力」がいじめを加速させる

第2章冒頭は「同調圧力」について書かれている。
以前#6で、堀江貴文さんの「同調圧力なんかクソくらえ」を読んだが、同調圧力、つまり、周りに合わせて自分の意見を変えるということは「全く必要ない」と個人的には考えている。

ただ一方で、これを完全に無くすことができるのだろうか。
同調圧力をかける側に回っていないだろうか。
少なくとも今の私は、全く無いとは言えない・・・ということを自覚している。
ということを前置きした上で、自戒を込めて書くことにする。

「同調圧力」が、いじめを増長させるという考え方が示されている。
私は、なるほど!その通りだ!と同感した。

キモい・くさい・貧乏 などなど
こういったネガティブな感情から発生する同調圧力があるだろう。

一方で、
背が高い・きれい・かわいい・目立つ・お金持ち などなど
一見するとボジティブな感情まで同調圧力が発生するきっかけとなって、いじめの種となることもあるだろう。

自分の属すると思っている輪からはみ出そうとする。

そう感じることで同調圧力が発動し、攻撃が強まっていくということが考えられる。
この構図が、少なくとも集団におけるいじめの発生と増長を引き起こすのであろう。

他方、個人的な感情から集団に派生していじめが発生するということもあるだろう。
これは、いじめの発生源が”個人的感情”であるという点で、”集団から受ける”同調圧力ではないと考えられるが、増長させるシステムとして同調圧力があることは、おそらく間違いないのだろう。

ただし、いじめ発生のメカニズムとしては、同調圧力が”全てではない”と言えるかもしれない。

では、発生のメカニズムとはいったい何なのだろうか?

それは「自分とちがう」ことを認められるかどうか。
つまり、多様性/ダイバーシティ”心から”受け入れられるかどうかではないだろうか。
もっと言えば、「人権」を真の意味で認識できるのかどうか。

この点で、これからますます外国の方との共存共栄が必要となってくる昨今において、多様性を認める社会とするためには、子どもの頃から
「他人は自分と違って良い」
「自分は他人と違って良い」

ということを心底から思えるように、家庭や学校で学んでいく必要がある。

この多様性を認められる心は、結果として日本が世界と再び渡り合っていくためのエネルギー源になるものと私は考えている。

むすびに(まとめ)

同調圧力は、大人を含む他人から、あるいは自分自身が他人を巻き込んで築き上げるルールや規則、指示・命令から生じうる。
つまり、これらは他者への過干渉から生まれることが多いということが言えるだろう。

本書は、大人からの子どもへの眼差しという視点で書かれている。
その視点から言えば、子への過干渉は、
子ども同士の過干渉にもつながっている
・日本人の持つ本来の能力をコンパクトに押し込めている
ということが言えるであろう。


以上です。
本書では、「他人を認めること」の重要性について、とても強く学ぶことができたため、その1点に絞って書きました。

他人とは、我が子を含みます。

従来の家庭教育は、意外とここを見落としてきました。
だから虐待といういじめが、家庭内で平気に生じるのだと思います。

そう考えると、他人は我が子と同じ、尊い存在です。

でも、中にはウマの合わない、どう頑張ってもうまく付き合えない、こちらに攻撃してくる人もいます。
ここに「わかっちゃいるけどうまくいかない」というジレンマが生じるのだと思いますが、そもそも他人の心は変えられません。

その方々を尊重するために、干渉しない。

そういったことを教わりました。

もう一度言います。
私は、自戒を込めてこれを書いています。


本日も、誠にありがとうございました!

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