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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.065 読書 柚木麻子「あまからカルテット」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 柚木麻子さんの「あまからカルテット」についてです。

柚木麻子さんの本を初めて読みました。

柚木さんは最近取材する機会がありまして、とってもエネルギッシュで魅力的な作家さんだったので読みたかったです。

今作を読み始めると、ああ元気な柚木さんらしいお話だと嬉しくなりました。

高校時代から仲良しのアラサー女性四人組が恋に仕事に料理を絡めながら友情の絆で乗り越えていくお話。

女子高育ちの柚木さんだからこそ、こんなに生き生きとした女性たちの友情を描かれることに納得です。

いじめや意地悪や僻みや足の引っ張りあいもなく、ひたすらポジティブな友情物語。

読んでいてこんなにハッピーな気分になったのは久々でした。

そして美味しい料理がいっぱい出てきて特に稲荷寿司を食べたくなってしまいました。



物語は、高校時代からの仲良し四人組アラサー女子。

バリキャリの編集者の薫子、合コン好きで美人の美容部員の満里子、おっとりとしたピアノ教師の咲子、ブロガーで料理好きの専業主婦の由香子

一人一人の物語と、総集編のような構成で、5編からなる連作集。

最初の章は、ピアノ教師の咲子が花火大会で会った運命な人。

名前も連絡先もわからず、手がかりはその花火大会でその彼にもらったお稲荷さんだけ。

親友三人はその彼を探すために自分の得意分野を駆使して奮闘する。

2章はお料理ブログを書いている由香子が料理本を出すことに。

しかしネットでひどいバッシングにあい、

彼女を励ますために三人の友人はまた奮闘します。

3章は美容部員の満里子は合コンで知り合った彼が浮気をしているのではと不安になる。

三人の友達は彼がよくいくバーを見つけ、

そこに満里子と全くタイプの違う店主の女性がいる。

果たして浮気なのか本気なのか。

4章は編集者の薫子、結婚しても忙しくて家のことを何もできていないことに罪悪感を持っています。

そんな時に玄関に手作り食べるラー油が差し入れであり

三人の友達は誰からの差し入れは調べていくと。

5章は雪の大晦日に薫子の家に集まって彼女の姑さんが来る前にみんなでおせちを作る予定でしたが、

全員色々なハプニングが重なり家に辿り着けません。

果たして姑さんと薫子は大丈夫でしょうか?

と、ざっとあらすじはこんな感じです。



友情のお話って良いですね。

なかなか実際は学校、就職、結婚、子供ができると生活環境が変わり、ずっと仲良しで付き合っていくのは難しくなりますが

それでも、学生時代の友達はどんなにその人の状況が変わっても、会えばすぐ昔のような関係性になれますね。

そして全力で友達をサポートする姿勢最高です。

仕事が、家庭が、と言い訳してなかなか出来ないことです。

確かに物語なのでこんなに友情が続いていくのは理想ですが、良いじゃないですか。

とっても羨ましく思いました。

久しく会っていない友達に会いたくなりました。

今日はここまで。



「仕事と恋のチャンスは友情より優先するべき。そんなことで壊れる私達じゃないもの。」
P.203「あまからカルテット」より



















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