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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.253 映画 ピーター・シーガル「リベンジ・マッチ」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ピーター・シーガルの「リベンジ・マッチ」 (2013/米)についてです。


スタローンとデ・ニーロが老齢ボクサーとして再戦する作品。

スタローンと言えば「ロッキー」、デ・ニーロと言えば「レイジングブル」

どちらもボクシング映画として歴史の残る作品。

80年代に二人を見て育ってきた人間としては見る前は、このボクシング映画で二人のドリームマッチは嬉しいような、いやいや半分もう歳なんだから大丈夫なのと心配してしまう作品でした。

見たらさほど心配でもなく、その心配の種の年齢をギャグにして、年老いた自分達を笑ってくれと言わんばかりに、楽しいコメディ映画でした。

そう言いながら、二人とも試合のシーンまでにきっちりと肉体を作っていき、試合のシーンは結構本気で試合しているように見せているところは流石でした。



物語は、80年代が全盛期だった二人の元ボクサー。

元ボクサーのシャープ(シルベスター・スタローン)は独身で寡黙で造船場で働く労働者。

もう一人の元ボクサーのキッド(ロバート・デ・ニーロ)はお調子者で、自動車販売とレストラン経営をしている。

対照的な二人は、過去に戦って1勝1負の宿命のライバル。

シャープの引退で決着がつかないままだった。

そして私生活でも同じ女性(キム・ベイシンガー)を愛していて恋のライバルでもあった。

それから30年。

若きプロモーターが二人に再戦を持ちかけて、一儲けをしようとする。

最初渋っていた二人も経済的な問題や、過去の因縁のために

もう一度リングに上がり、今度こそ決着をつけるということになる。

老いた二人は果たして、ちゃんとボクサーになるために肉体を鍛えられるか。

二人の試合を盛り上げるために、プロモーションを成功できるか。

そして二人の恋した女性との関係は?



撮影当時、スタローン67歳、デ・ニーロ70歳。

その年齢でボクシング映画なんて、それもコーチではなく選手として戦うの?

まあ脚本はちゃんと現実的で、年老いた老ボクサーたちの自虐ネタ満載で笑ってしまいました。

でもずっと笑っていましたが、試合になるとちゃんと体を絞ってきて、試合も
ノーガードで殴り合って結構凄いんです。

スタローンって、ここ最近自分の年齢をしっかり認識しながら、老いを隠さずちゃんと見せていますよね。

アクションスターは歳をとると引退することが多いですが、

イーストウッドのように、年齢とともにそういう役をずっと演じていくのは、同じ時代を見てきた人間としてはとても勇気をもらえます。

そして、脱アクション俳優ではなく、ちゃんとアクションを続けてほしい。

年老いた姿で、戦ってほしい。

最近のスタローンは「エクスペンダス」やシュワちゃんと共演したり、昔のアクションスターと一緒に仕事していますね。

もう歳なんだからやめとけばと思う半分、いやいや演技派俳優や上司役で出たりするのではなく、あくまでもアクション俳優!

最高にかっこいいです!

この映画の元ボクサーのように不器用で良いんです。

スタローンはそこが魅力なんです。

デ・ニーロは性格俳優なので、いろいろな映画に出れますが
今回はスタローンの依頼だったのか、ちゃんとしたアクション映画にも、それもボクシング映画はこれが最後かもしれません。

同じイタリアン系の先輩俳優として胸を貸しているのかなと思いました。

老いをネタにしたコメディながらも勇気をもらえる作品でした。

ロッキーネタで冷凍牛肉を叩くシーンと生卵のシーンは大笑いしましたw

今日はここまで。




今が俺の全盛期だ!
/「リベンジ・マッチ」より












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