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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.313 映画 ヤノット・シュワルツ「ある日どこかで」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ヤノット・シュワルツの「ある日どこかで」(1980/米)についてです。


タイムトトラベルものにハズレはない、と言われている。

確かに、バック・トゥ・ザ・フューチャー、アバウト・タイム~愛おしい時間について~、オール・ユー・ニード・イズ・キル、LOOPER/ルーパー、時をかける少女、サマー・タイムマシン・ブルース、スタートレックIV 故郷への長い道、ラン・ローラ・ラン、ターミネーター2、など。大体面白い。

特に映画とはタイムトトラベルは相性が合う。映画は時間の芸術だからでしょう。
時間を自由に扱えるのは映画の夢だからでしょうか。

そんなタイムトトラベル映画である本作。

なぜカルト映画と言われるかというと、ちょっと奇妙な方法でタイムトラベルをするんです。

なんとタイムマシンを使うのではなく、雷や事故や未来から来た人でもない。

なんと”念じて”タイムトトラベルをするのですw

思わず口をあんぐり、けどギャグではなく本気で物語の中で挑戦しているし、映画制作も美しい映像良い役者を揃えたちゃんとした映画なんです。

制作した時代は1980年なので、科学的な知識がないわけでもありません。

そんな奇想天外とんでもタイムスリップ以外は、とことん美しいメロドラマ。グランドホテルが舞台。

そうですね、その1910年代のクラッシックな雰囲気を壊さないために、やはりマシンじゃダメなんです。

結構ファンも多いのも納得です。

とことん美しく、甘い甘いメロドラマなんです。



物語は1970年代のアメリカ、大学に通う主人公は、手がけた戯曲が評価され友人たちと祝福パーティを開いていた。

そこへ見知らぬ老婆がやってきて古い懐中時計を渡し「戻ってきて」と言い去っていきました。

それから数年後、劇作家になった主人公は仕事に行き詰まり、息抜きのためにグランドホテルへ泊まることにします。ホテルの展示室に美しい女優の写真を見つけ、有名な女優がこのグランドホテルで公演したと書いてあります。

図書館でその女優を調べると、晩年の写真を見て驚きます。以前懐中時計を渡した老婆が彼女だったのです。

彼女について調べていくと、彼女の愛読書の著者が大学時代の教授で、タイムトラベルについて書いてあります。

早速教授を訪ね、タイムトラベルについて聞くと、
自分が身につけている現代のものを外して、その時代の服を着て、自分自身に強い催眠術をかけると過去に行けるかもと聞きます。

主人公は彼女が滞在していた1912年に行くために、その時代の服や帽子、靴まで揃え、髪型も変えました。

グランドホテルのベッドに横になり、一心不乱に、ここは1912年だと自己暗示をかけます。なかなかうまくいきませんが、主人公は諦めません。執念で念じていると
1912年の時代で目が覚めました。

早速ホテルの周りで彼女を探すと湖のほとりで、彼女を見つけます。
彼女は「あなたなの?」と聞かれます!

しかしマネージャーが来て無理やり二人を引き離します。

それでも何度も何度も彼女と話そうと試みます。

最初は戸惑いながら、次第に彼に惹かれてきます。

マネージャーに「彼なの?」と聞くと「君にしかわからない」と言われます。

彼は未来を読む能力があり、彼女が人生を変える人間に会うと予言していました。

やっと彼女とゆっくり会う時間ができ、二人きりで散歩し話をします。

惹かれ合う二人。

その夜舞台で女優は舞台で演じ、主人公は観客として見にきています。

舞台中に彼を見つけた女優は脚本にはない台詞「愛している」と彼に向かって言います。

客席は拍手でいっぱいになりますが、二人は見つめ合っています。

マネージャーは怒り、彼女の仕事の邪魔をするなと、彼を縛って馬小屋に閉じ込めます。

次の日、劇団はもう次の場所に出発してしまいました。

悲しみに呆然とする主人公に女優が現れ、二人は結ばれます。

二人はホテルで食事をしながら幸せな時間を過ごしていると、主人公のポケットからあるものが見つかります・・・。

今後の展開はここまでにしましょう。




まあタイムトラベルも面白いですが、やはり1912年のグランドホテルを舞台にした時代がとっても美しい。

その時代の衣装、車、ホテルと完璧に再現されていて、ソフトフォーカスを活かして淡くハレーション気味な映像が、ピッタリ。

なんと現代のシーンをコダックで撮り、過去のシーンを富士フィルムで取り分けている。確かに現代と過去は微妙に色調が違ったなと思います。

とにかく映像が素晴らしい。

そして主人公の劇作家はクリストファー・リーヴ、スーパーマンの役者さんですね。とってもハンサムで、1912年の時代の服が似合う。

その相手役になる女優さんはジェーン・シーモア。007の映画でしか知らないが、彼女もとても気品があり美しい。

美しい二人が演じています。

美しい場所、美しい二人、そして出会い別れ、お互いにずっと思い合う美しい物語

もうただただ美しい映画です。

タイムトラベル方法が変なのは気になりません、多分。

自分もやってみようかな、強く強く思えば時空さえ飛べるかも。

自分がタイムトラベルしたいのは中学時代だから1980年代。

そのころはケミカルウォッシュのジーンズが流行っていたな〜。

あれを履いてタイムトラベルか、ちょっと恥ずかしいかもw

今日はここまで。




「Is it you ? (あなたなの?)」
/「ある日どこかで」より
劇作家の主人公と女優が1921年の世界で初めて会ったときの彼女の言葉。


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