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「伝える → 伝わる」に必要なこと。発信を届けたいなら事前準備が大切。

あまり言及されないけれど、一般的な社会人にとって「自分の興味関心を他者に伝えるスキル」はこれから必要になってくると思っています。なぜなら、得意とすることの活用領域が業種を問わず横断的になるはずだからです。

例えば、「Webコンテンツを作れるスキル」はこれまで制作業界の中でのバリューでしたが、もはや需要の場は業種を問わないですよね。製造業でも教育でもサービス業でも必要な人材です。

そうなると必要なのは「◯◯ができる」と他業界の人たちに知ってもらう取り組みです。どうやって会社の外の人たちに自分を知ってもらうか。伝える力とも言えます。つまり、「できること × 伝える力」の組み合わせになります。「できること」だけだと足りません。個人のスキルとして「伝える力」をどう伸ばすかがこれから必要になります。

「伝える→伝わる」に必要なこと

「伝える」を「伝わる」にするにはあることが必要です。それが事前準備です。意外と語られていませんが。あなたの伝えたいことが他者に伝わるためには、「あなたの発信に耳を傾けてもらう状況」を前もって作っておくことが重要です。

「お知らせブログでニュースを発信しても誰も見てくれない」という嘆きは企業のWeb活用あるあるですが、当然なんですよね。誰もあなたの企業の発信に興味を持っていないんだから。「Webで発信したら全世界に見てもらえる」という旧来の思い込みと怯えがまだ地方中小企業にはあります。特に部長以上のおじさんサラリーマン。見られません。Webの発信にそんな力はありません。誰もあなたの会社に興味を持っていません。

企業の場合

だから、発信での重要項目は「ユーザーに耳を傾けてもらえる状況」を事前に作ることです。けっこう無視されるんですけど。
企業の場合は第一にハウスリストになります。まず彼らに知ってもらうことを最優先にすべきです。既にお客さんなんだから。もし、社内の名刺をデータ化してなかったら即やりましょう。それが事前準備のひとつです。コンテンツを作ったらハウスリストにメール配信するのが基本形になります。耳を傾けてもらうというより情報のデリバリーですね。企業はそれができるのが強みです。強みを活かしましょう。

個人の場合

企業はハウスリスト整備が事前準備の一つになりますが、個人の場合はそうもいきません。個人が普通にもっているリストは家族や友人ですよね。他業種の方の個人情報なんて持っていません。ここで役に立つのが「自分の興味関心を他者に伝えるスキル」です。特にSNSで。

人は「自分の興味に近しい他者」に近寄っていく習性があります。ぼくは映画が好きなので、映画の感想をツイートしている人をつい見てしまいます。この人のセンス好きだな…と思ったらフォローしたり。皆やっていますよね。フォロー後に流れてくる他の映画感想を見て、「この人の感想は信頼できる」と思ったりします。

信頼したら、新作映画が公開される度に「あの人はなんて言ってるかな」とわざわざ見にいったり。これが「耳を傾けてもらえる状況」です。この段階で「実は私、ライターもやっているんです。興味がある企業様はぜひご依頼ください」と発信されたら、それは目に入ります。

いきなり自分の話は御法度

「私のこと聞いて!聞いて!」といきなり声高にアピールしてもあまり聞いてもらえません。これは企業も個人も同じです。当然ですよね。ぼくならそっと席を立ちます。自分の話を聞いてもらいたいなら、まずは相手に興味を持ってもらう必要があります。

そして、興味を持ってもらうためには急に自分の話をするのは御法度です。相手はまだあなたに興味がありません。まずは「自分が興味があること」の発信から始めるのがお薦めです。あなたの興味に共感する人はいるかもしれないので。そこで接点を作り、耳を傾けてもらえる状況を作るのが個人スキルとしても必要になってくると思っています。

まとめ

・情報発信は「ユーザーに耳を傾けてもらえる状況作り」が大切
・個人は「自分の興味関心を他者に伝えるスキル」がこれから大切

この考え方はあなたの今の仕事でも役立ちますし(製品やサービスの認知向上など)、会社の外の人たちに「自分を知ってもらう」面でも役に立ちます。「製品やサービスをいかに知ってもらうか」と「自分をいかに知ってもらうか」は応用できる隣接した方法論だからです。

会社の仕事に貢献しつつ、自分のスキルを伸ばす。今の時代、大切ですよね。お試しください。


ぼくの興味関心

ぼくはWeb制作会社に勤めています。制作会社の多くの方はWebそのものを語る傾向にあると思いますが、ぼくは「Webサイトで起こること」に興味があります。プロダクトによって起こる「シーン」を理解したい。その個人的な興味関心が原動力になっています。

Webサイトというプロダクト(制作物ではなく)
Webサイトで生まれるシーン(場/状況)に興味がある

詳しくは下記のnoteにまとめていますのでよかったらご覧ください。

金沢星稜大学で経営学科/観光情報論のゲストスピーカーを体験。

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