第2話 運命の出会い?物語が始まる

「ねぇ、あの人かっこよくない?」

「声かけてみちゃう?」

友達がそんな話をし出した。うん、それは私が一番思ってると心の中で。

でも、日本でいきなり初対面の男の人に話しかけることなんてゼロだから、ちょっとためらう気持ちがある。

そんな私たちが話かけることができたのは、常夏マレーシアの熱帯気温でボーッとしていたからに違いない。

代表して私ともう一人の友達で話かけに行く。


「こんにちは。ココナッツジュースをもらえますか?」

そんな第一声だった気がする。もちろん英語で。

その男の人はニコッとはにかみ、4つ?と聞いてくる。

「いいえ。4人でひとつ。」

と言ったら、え、4人でひとつかよ?!的なアクションをして、ココナッツジュースをオーダーしに行く。うん、笑顔も可愛い(笑)

「私たちは旅行で日本から来たよ。」

「私はミャンマー出身です。」

と、名前の前に国籍を紹介された。気づいたけど、英語があまり得意でないようだ。当時の私の英語も結構怪しかったけど。

言葉が微妙なので、あまり会話は弾まない。ココナッツジュースをもらって、席に戻る。

このまま終わったらよかったんだけど、このままでは終わらなかった。

「記念に写真撮ってもらおうか」

誰が言ったか覚えてないけれど、私たち4人とそのミャンマーの男性とで写真を撮ってもらった。

その日はこれで終わりだ。それがなぜ結婚するまで発展したかというと…その日から帰る日まで連続でそのレストランに通ったから(笑)


次の日の夜。ホテルの周りには食べるところが彼のレストランくらいしかないから、その日も彼のレストランに行った。ちょっとは彼が働いていることを期待して。


彼はやはりいた。私たちは彼が働いてる場所の前の席を陣取って、夕飯を食べる。もはや気に入ってることを隠すつもりもなくなっていた(笑)


しかし、その日は彼が不思議な行動に出た。携帯をいじったと思ったら何やらニヤニヤして、また何かしたと思ったら同僚に何かを見せてニヤニヤしている。

グループ内で一番英語ができる夏子が、何やってるの?と探りを入れに行った。すごい行動力だなぁ。

すると夏子は驚きながら席に戻ってきた。

「あのねメメ(私)、彼、メメのこと盗撮してるよ!」

…………

えーーーーーー!!

何それ、日本では犯罪ですけど(笑)というかもう少しコソコソ盗撮した方が…

ミャンマー人の彼は、ばれたと思うとほら、これ~と盗撮動画を見せてきた。確かに、4人組なはずなのに、ズームで私だけを撮っている。

どういうことだ?彼は私のことを気に入ってるのか?

ちょっとどうしていいかわからない感じになっているのに、彼はばれたのをいいことにぐいぐい来る。

「明日、一緒にショッピング行こうよ!2人で。他の子は来ないでね。」

いやいや、いくら新しいもの好きな私でも、こんな異国で外国人男性と2人で遊べるかいっ!

「いやいや、それは無理…せめてみんな一緒じゃないと…」

他の3人は面白そうにしている。次の日は元々ショッピングの予定だったから、みんなはいいよ~と賛成した。

彼はちょっと残念そうだったが、わかった、いいよと了承してくれた。ホッ。それにしても変な展開だ。

次の日の朝10時にバス停で待ち合わせをして、その日はホテルへ戻った。


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