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この国には何でもある。 だが「希望」だけがない。

失業率が10%に迫り、円が暴落した日本。80万人の中学生が、学校を捨てる。 彼らは、ネットワークを築いてビジネスを開始し、国家との情報戦を制し巨額の資金を得て、やがて北海道に半独立国を作る。壮大なスケールで、この国の絶望と希望を描く超大型長編。

希望の国のエクソダス

最近は暇さえあれば読書をしています。
面白そうな本は電子か、電子がなければメルカリで探すと大抵かなり安く売っているのでじゃんじゃん買ってます。

どんなきっかけか忘れましたが、村上龍の「希望の国のエクソダス」を読みました。464Pの大ボリューム。こりゃ読み終わるの1週間かかるかなと思ってましたが、読み始めてびっくらぽん。

面白い…

2日で読み切りました。

とある日本人中学生がパキスタンで現地武装民族に加わりCNNのインタビューを受けるところから物語はスタートします。

もしいやでなければ最後に何か日本語を喋ってくれないか? 記者に頼まれて、少年は、ナマムギ・ナマゴメ・ナマタマゴ、と少し笑みを浮かべながら、言った。どんな意味の言葉なのか、と記者が聞いたが、少年は再び印象的な微笑みを浮かべただけで、答えなかった。CNNの記者をバカにしているような、お前は何もわかっていないというような、侮辱的な微笑みだった。

日本人少年兵はナマムギと呼ばれるようになり、戦場で戦うナマムギの言葉は、日本の中学生たちを覚醒させる。そこからアフガニスタンに渡る中学生、全国で集団登校拒否を起こし、教師たちに様々な要求をたきつける。到底、受け入れられないということも理解している神奈川地区のリーダー格の少年はインターネットを軸に80万人の中学生たちのネットワークを基軸にビジネスを興します。

ビジネスは一気に拡がり、メディアも活用し経済混乱に便乗し、金融市場をも利用する。国会にも登壇し、大人たちの予想を簡単に超えていく若い集団は大きな資本を得る。彼らは「自分たちの国を作る」ととあるエリアに一気に移住。そこでしか使えない通貨を発行し、エネルギーをおこし、自分たちの国を立ち上げいくストーリー。

何がすごいってこれ2002年に発売されているんです。
インターネット、YouTuber、オンラインビジネス、仮想通貨、
これらの登場を予期していたかのようにストーリーを構築する村上龍、天才すぎる…。

本来、実質的に日本を変えていくのは政治家や官僚であるべき。
だがそんなにうまくいかないのが現在の日本も含めてリアルなところ。
外圧でしか日本は大きく変わらないと言われている中で、こうした若者たちの大きな力のうねりで日本が変わらざるを得ないのかと勝手に期待してしまいました。

今年TOP3に入る面白さだったので興味ある人はぜひ読んでほしいです。語りたい!タイトルの「この国には何でもある。 だが、「希望」だけがない。」というセリフが出てきた時にはとても考えさせられました。


さて、個人的に今、貨幣経済に囚われない村づくりとかコミュニティづくりに興味があります、場所は自然が溢れるところがいい。自給自足で暮らしていくためにはどうしたらいいんだろう?今回の本でも改めて色々考えさせられました。

実際に村づくりを行なっている人たちは世の中にたくさんいて、YouTubeなどみれば参考になることがたーくさん。何がいるんだろうと考えてみたところ、

・水、食料の確保
→水源があるところをベースとするのが基本とのこと。北海道なんかは水源も多いようで、食料自給率も高いから候補としてはありですよね。実際中国人を中心とした外国人に土地をばんばん買われているようです。

・インフラの確保
→電気、ガス、水のインフラは現代社会に生きる我々にとって最低限生活において必須。電気とかガスってどうやって自給自足するの?

・住む家の確保
→さすがに山や自然の中にそのまま住むわけにもいかないので屋根と壁は欲しい。

・その他
→多分きっと他にも色々ある。


エコビレッジビルダーの山納銀之助さんの動画も結構見てます。

周囲の知人友人にも
島で農業を始めたり、田植え体験を紹介してたり、複数拠点で活動していたり、
同じベクトルを向いている人たちが増えてきているような気がします。

まずはエネルギー作ってみたい!
村づくり興味ある人いたらぜひ語りましょう。



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