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上智大学総合人間学部心理学科の受験について

はじめに

 こんにちは。とらつぐみ代表の本多です。現在大学3年生です。様々な人に大学受験についてのインタビューを行う企画の第一弾として、今回の記事では私の受験についてお伝えしたいと思います。進路決定から使った参考書まで、受験に必要な情報を広く情報を提供する記事となっています。みなさんの受験の参考にしてほしいと思っています。それでは、どうぞ!


出身高校


 
 出身高校は相模原弥栄高校です。超進学校というわけではないものの、同級生の多くは大学への進学を選ぶ高校でした。令和3年の大学進学率は約83%です。相模原弥栄高校についてもっと知りたい方は以下のリンクをチェックしてみてください。

弥栄高校(神奈川県)の情報(偏差値・口コミなど) | みんなの高校情報 (minkou.jp)
 
 良かった点は、学校で購入した参考書が受験にも使えるものだったことと頼れる先生がいたことです。この点についてはこのあと詳しく解説します。
 
 良くなかった点はあまりありません。高校生活はとても恵まれたものだったと思います。

 

受験戦略


 
 私の受験戦略はずばり、「最小のコストで第一志望校に合格すること」です。「コスト」とは、お金や時間、体力のことです。兄弟もいるため、家に金銭的な負担をかけたくなかったことはもちろんですが、自分の変なプライドでもありました。
 
 

戦略のメリット/デメリット


メリット
・予備校などにも通わず、ほぼ誰の言うことにも従う必要がなかったため、自分の選択ができた
・一般的な受験生よりもお金を使わずに受験ができた
 
デメリット
・あらゆることを自分で決めたため、情報を集める必要があった
・落ちたら誰のせいにもできないという不安感があった
 

かかったお金


・スタディサプリ ( 当時月1,000円 ) 1000×6 ( 4月~2月 ) 
・参考書 5万円以内
 スタディサプリの教材はすべて印刷するかルーズリーフに書き写していました。家にプリンターがあり、インク代は結構かかっていたかもしれませんがここには計上していません。新品の参考書はあまり買わず、ブックオフなどで探しました。
・受験料 18万ほど
 1校3万円前後、共通テスト利用入試だと15,000円程度が多い
・第二志望の入学金 20万円
 第一志望が補欠合格だったため、第二志望に入学金を収めました。
・英検二級 8,000円程度
・TEAP2回 3万円
・模試 一万円ほど
・合計 約48,4000円

グラフです


 

取得した資格


英検二級
(高2冬 スコア2034) 

TEAP
(高3夏 スコア261、高3秋 スコア275)

 

受験大学について

受験方式


上智大学総合人間科学部心理学科 TEAP利用入試、共通テスト併用入試
→TEAP利用入試×、共通テスト併用入試△(補欠合格で繰り上げ)

中央大学文学部心理学科 英語外部試験利用入試
→×

明治学院大学心理学部 TEAP利用入試、共通テスト利用入試
→TEAP利用入試〇、共通テスト利用入試×

専修大学人間科学部心理学科 A方式入試(英検利用による加点あり)
→〇

帝京大学文学部心理学科、共通テスト利用
→×


志望のきっかけ


 自分でもうまく説明できないのですが、幼いころから漠然と「他者の見る世界と自分の見る世界との差異」に興味がありました。小さい頃は動物の生態に興味があったのですが、今思えば動物も「他者」ですね。こうした関心をはっきりと自覚したのは、「目の見えない人は世界をどう見ているのか(著 伊藤亜紗)」を読んだことがきっかけです。高校二年生の時に偶然高校の図書室で手に取りました。このような経緯で心理学を学びたいと思っていたため、大学は心理学科のある大学から選びました。特に上智大学は臨床系 (カウンセリングなど)・基礎系 (ホルモンなど「the科学」っぽい方) の両方を深く学べるところが魅力的でした。また、受験科目に面接や学科独自試験があり、手間をかけて真摯に受験生と向き合っている印象があるところにも惹かれました。

 
 
 

受験スケジュールと使用した参考書


  

1〜2年

 基本的にはテスト前にテスト用の勉強をする、という形でした。指定校推薦の可能性も考えていたため、ある程度の成績は保っていました。後述しますが、模試の成績は非常に悪かったです。高校2年生の冬に英検二級を取得しました。

使った参考書
英検2級の過去問
・高校英文読解をひとつひとつわかりやすく。
・高校英文法をひとつひとつわかりやすく。
 高校図書室で借りました。その名の通り、とても分かりやすくておすすめです。

3年春(3月~6月)

 新型コロナウイルスの関係で、高校への登校がなくなりました。それをきっかけに受験勉強を始めました。高校の宿題や、模試の解きなおし、TEAPを中心に勉強していました。

使った参考書
英語
システム英単語
 TEAP受験に向けて、切羽詰まった状態で進めていました。受験本番まで使い続けた相棒です。レイアウトが見やすかったので、この単語帳を選びました。

・TEAP攻略問題集 (大学入試シリーズ)
 教学社のものです。解説が丁寧でした。

・合格へ導く英語長文Rise 読解演習1.基礎編(高2~センター試験基礎レベル)
 Z会のものです。こちらも解説が丁寧で、長文の長さがちょうどよかったので使っていました。解き終わった後は音読もしていました。

世界史
・HISTORIA世界史精選問題集 問題編
 レイアウトが可愛くて手に取りました。問題の難易度は低いものから高いものまで網羅されています。このころの私にはだいぶ難しかったですが、解説が丁寧で、暗記のモチベーションになりました。


3年夏(7月~8月)

 本格的にTEAPの勉強を始めました。8月末に模試を受験することが決まっていたので、それを目標に勉強しました。

使った参考書
英語
・大学入試合格のためのTEAP実践問題集
 旺文社のものです。力試しとして使いました。

・基礎英文解釈の技術100
 TEAPのために勉強をしていたところ、長文読解で力不足を感じました。単語はわかっても文が読めないということが多かったため、構文をとるためこの参考書を使い始めました。

・関正生の英語長文ポラリス 1 標準レベル
 長文の勉強のためにこれも使い始めました。1の標準レベルとはいえ、レベルが高く、難しかったです。

・関正生の英語リスニングプラチナル-ル 大学入試
 リスニングの力不足を感じていました。スタディサプリだけでは演習不足だと感じたため、この参考書を購入しました。


世界史
・書きこみ教科書詳説世界史 世界史B
 学校で使っていた教科書の太字部分が空白になっている参考書です。正直この段階ではアウトプットができる段階ではなく、もっとインプット用の参考書を使えばよかったと思います。

・時代と流れで覚える!世界史B用語
 こちらはインプット用として購入しました。覚えやすいレイアウトに惹かれ購入しました。世界史の参考書の中では薄い方だったため、これを覚えきろうというモチベーションを保つことができました。とてもおススメです。


 

3年秋(9月~11月)

 基礎を固めるのはもうこれが最後だと思いながら勉強していました。独自入試の勉強も始めました。

国語
Key&Point古文単語330 わかる・読める・解ける
 お恥ずかしながら、秋になるまで古文を助動詞の知識と勘で解いていました。やはり限界が来たため、単語の勉強を始めました。

・漢文早覚え速答法共通テスト対応版
 漢文の勉強をできる限り効率よく済ませたいと思い、購入しました。とても分かりやすく、狙い通り効率の良い勉強ができたと思います。

・極める漢文 2(センタ-試験編)
 漢文の演習として解きました。

・大学入試全レベル問題集古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル
 こちらも古文の演習として解きました。助動詞にはチェックを付けて、活用と意味を確認しました。

世界史
・先生からいただいたプリント
 上智大学にはかなり長い世界史の論述があり、当時の世界史の先生に相談したところ、先生が論述の対策をしてくれることになりました。

・最新世界史図説タペストリー
 学校で配られた資料集です。共通テストの過去問を解く中で、わからないことやこんがらがっているところがあればこれで確認していました。

英語
・大学入試レベル別英語長文問題ソリューション 2 ハイレベル
 長文の演習をもっとしたいと思い、購入しました。


そのほか
・共通テストの過去問
 夏の始まり頃に一度解いていますが、本格的に解き始めたのはこのころです。ある程度基礎が固まったと感じた教科から解き始めました。国語→英語→世界史の順でした。

・読解評論文キーワード 頻出225語&テーマ理解&読解演習50題
 上智大学の心理学科独自問題の対策として使用しました。

 


3年冬(12月以降)

 演習中心に勉強をしていました。穴を探しては埋めるように勉強していたつもりです。

・私大赤本
 買ったり、高校から借りたりしてすべての受験校の過去問を最低3年分解きました。

・共通テスト実戦模試(Z会)
 その当時調べる限り、一番収録された予想問題の数が多く、質の良い問題がそろっているように思われました。実際、いい買い物だったと思います。
 
・共通テスト予想問題パック(Z会)
 1月1日にやりました。モチベーションがあがってよかったと思います。


面接対策

 上智大学の面接の練習は自分でしました。一次が通ったとわかる前から、どんな質問が来るのかネットで調べるなどして自分の中で回答を用意しました。実際に聞かれた質問はあまり覚えていないのですが「心理学科を志望した理由」「オープンキャンパスに来たか」は確実に聞かれたと記憶しています。私の前に受けていた受験生は、得意教科とその理由も聞かれていました。アドバイスがあるとするならば、大学のホームページにある学科の特色などをきちんと確認し、志望理由をきちんと言語化しておくとよいと思います。大学で学ぶ心理学は、世間の心理学への認識と小さくないギャップがあります。どんなことをどんな手法で学びたいのか、なぜ学ぶ場所が上智大学でなくてはいけないのか、自分なりの答えを出していくといいと思います。


 アプリ
・mikan
 参考書ではありませんが、かなり使っていたのでご紹介します。英単語・英熟語をクイズ形式で覚えられるアプリです。

・スタディサプリ
 こちらも参考書ではありませんが。このころは英語、現代文、古文、世界史を見ていました。家にプリンターがあったため、スタディサプリの教材をプリントし、それを見ながら勉強していました。

おまけ
一日のタイムスケジュール
 
休日は一日を4つのセクション (3~4時間) に分け、1セクションで2時間勉強をするように心がけていました。もちろん初めから長時間勉強できたわけではなく、徐々にこのルールが守れるようになっていきました。寝る時間 (8~10時間) だけは譲れなかったので寝る時間から逆算して、一日の予定を立てていました。
 

成績など


高校二年生対象河合塾全統記述模試(1月)


174/500 偏差値48.2
国語 89/200 偏差値51.7 (現54、古16、漢19)
英語 63/200 偏差値47.2 (L 6/15)
世界史B 22/100 偏差値45.5 
 こうしてみると、第一志望校からはかなり離れた点数を取っていますね。学校のテストのための勉強を中心にしていたため、特に世界史はテストを終えると範囲の内容をすべて忘れていました。国語は現代文が得意でしたが、漢文や古文はてんでダメでした。

高校三年生対象東進共通テスト本番レベル模試(8/23)


345/500 偏差値57.3
国語 160/200 偏差値64.0 (現76、古45、漢39)
英語 122/200 偏差値54.6 (R71、L51)
世界史B 63/100 偏差値52.5 
 夏休み終盤になるまで模試は受けませんでした。夏の終わりに模試を受けて点数が上がっていたらうれしいなと思いながら、春ごろから勉強をしていました。E判定ばかりだったので周りは心配していましたが、当時の自分は勉強すれば点数が伸びることが分かりホッとしていました。

高校三年生対象駿台ベネッセ大学入試共通テスト模試(9/13)


371/500 偏差値64.8
国語 166/200 偏差値68.1 (現91、古32、漢43)
英語 145/200 偏差値61.5 (R78、L67)
世界史B 60/100 偏差値56.7
 夏休み明けに高校で模試を受けました。このころになると世界史が行き詰まるようになり、不安がありました。勉強時間を増やしている割に点が伸びなかったです。国語と英語には手ごたえがありつつも、第一志望校には点数が足りていませんでした。

高校三年生対象全統共通テスト模試(10/3)


380/500 偏差値59.7
国語 175/200 偏差値66.1 (現78、古50、漢36)
英語 138/200 偏差値57.6 (R73、L68)
世界史B 67/100 偏差値54.3
 この模試ではリスニングの回答をずらし、10点ほど落としました。すごく悔しかっただけに、これ以降は回答欄をきちんと確認するようになりました。偏差値的には以前の模試より落ちていましたが、点数が上がっていることが嬉しかったです。

共通テスト本番(自己採点)


403点
国語 161/200 (現61、古50、漢50)
英語 153/200 (R74、L79)
世界史B 89/100

 英語8.5割、国語9割、世界史8割を想定しており、特にリーディングと現代文の丸付けしているときは心が痛かったです。どちらも得意教科だと思って慢心した結果だと思います。苦手だと思っていた古文・漢文と世界史の点が良かったことからも、いかに慢心が危険か分かっていただけると思います。


模試の結果のグラフ

 模試に関して、受けられるだけ受けるという態度は疑問に思います。その模試は何のために受けるのか考えるといいと思います。模試の復習ができなくなるほどに受けるのでは本末転倒です。また、予想問題は模試でなくても参考書として入手可能です。そういったものを活用してもいいのではないでしょうか。

受験生がやるべきこと


 いきなり長時間勉強しようとするのは辛いと思います。ある程度計画を立てて徐々に勉強時間を伸ばしていくのがおすすめです。できない自分を認めずに詰め込みすぎてしまうのではなく、できない自分をある程度受け入れて、そこも計算に入れて計画を立ててあげるといいのではないでしょうか。

終わりに

 いかがだったでしょうか。この記録が、皆さんの受験に役立てばと願ってやみません。質問等ございましたら、お気軽にコメントをお寄せください。次回からはインタビュー記事となります。今後もいろいろな進路に進んだ先輩の情報を共有するので、是非チェックしてみてください!


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