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「ふ」Plastic Plasticとアジア音楽と旅行について

 さあ、労働が始まった。今日はなんと言っても特別な日だ。年に一回の特別な日だ。そう、スーパーボウルの日だ!!!スーパーボウルってなんぞやという人のために。

アメリカンフットボール通称「アメフト」。このスーパーボウルというのは米エンターテイメントの王様である。歴代のアメリカの視聴率ランキングを御覧ください。【全米テレビ歴代平均視聴者数トップ13】
1位 1億1440万人:第49回スーパーボウル・NEvsSEA (NBC・2015年2月)
2位 1億1220万人:第48回スーパーボウル・SEAvsDEN (FOX・2014年2月)
3位 1億1190万人:第50回スーパーボウル・CARvsDEN (CBS・2016年2月)
4位 1億1130万人:第51回スーパーボウル・NEvsATL (FOX・2017年2月)
4位 1億1130万人:第46回スーパーボウル・NYGvsNE (NBC・2012年2月)
一年に一回、アメリカで1億人以上が見ている番組があるのだ。日本的に説明するとすれば、日本シリーズと紅白を一緒にしたようなもんだろう。音楽とスポーツの融合それがスーパーボウルの楽しみ方だ。スーパーボウルとはなんぞや。簡単に言えばアメリカで大人気のスポーツアメリカンフットボールの日本シリーズみたいなもので平均視聴率が50%を超え、毎年最高視聴率の番組として紹介されるコンテンツである。そして、そこにはハーフタイムショウというものがあり、そこにはその時期にホットなアーティストが軒並み出揃って自身の名曲をメドレーでこれでもかというばかりに押し付けてくる。エンターテイメントの国、アメリカが誇る最強の矛と言っても過言ではないだろう。 自身の記事より抜粋

もう、スーパーボウルについて書いてやろうかと思ったが、今回はタイの宅録兄妹デュオ、プラスティックプラスティックについて書いていきますので、全くアメフトにかすりもしない、、、、ぐぬぬぬぬぬ今回の試合あまりにもあつすぎてこの後8時からのオードリのスーパーボウル反省会の視聴券を買ってしまったくらいだが。。。。なので、20時までという期限に向けていそいそと記事を進めていきたい。

タイポップスとの邂逅

 タイポップス聞いただけでは駄菓子か何かですか?という感じだがこのジャンルがにわかに日本のニッチなファンの間では個々数年結構な熱を帯びている。その中でも、タイ語が聞き取れないし取っ付きづらいという人のために、このプラスティックプラスティック(勝手にプラプラと呼称しているのでその様に記述していきます。)はとても聴き馴染みが良いと思う。まず、基本英語歌詞なので、タイポップスと聞いていないと普通にアメリカとかのバンドかと勘違いしてしまう。そして、曲のクオリティがとても高い。どの曲でもほぼハズレ無しだ。まずは、バイオグラフィーから。

Plastic PlasticはPokpong Jitdee( Guitar,Vocal )とTongta Jitdee( Vocal,Piano )による兄妹デュオとのこと。少なくとも2012年より活動をスタートさせており( 当時のライヴ映像を見るとトンタさんがとても若い、というか幼い )、当初はタイのおしゃれミュージックレーベルとして知られるBelieve Recordsにて活動をしていたようですが、現在はそこを離れて独自で活動を続けているようです( 定かではありません )。兄のポクポンは同じくタイのインディー・バンドであるGym and Swimというグループのメンバーでもあるようです( 定かではありません )。TongtaさんのInstagramはフォロワー15万人を数えるなかなかのインフルエンサーぶりを見せつけているので、フォローしてみるのもまた一興かもしれません。 simonsaxonより

初めて、プラプラと出会ったのはJ-WAVEを聴いていたときだろうか。多分深夜だったと思う。2019年くらいだったかな。その時、すでに東京インディースの雄だったミツメのエスパーという曲のカバーが流れた。まず、原曲の方をお聴きください。中々にシニカルなサウンド。ピッチずれているんじゃないかってくらい揺れるイントロのサウンドが印象的です。

これもこれで東京の匂いを多分に感じるし、名曲である。どこか逃避感があり、もう居たくないこの場から私達を連れ出してくれる。嫌なことがあってもそれを置き去りにしてどこか知らない街にぽつんと置いておいてくれるそんな曲だ。ミツメの代名詞ともなっている曲の一つです。

そしてこれがプラプラのカバーバージョン。

もう、シャインネス!!輝いている、少し恥ずかしげで美少女が微笑みかけてくれているかのようなサウンドが終始続く。もう、一生聴いていたいくらいサウンドが気持ちいいのだ。裏で鳴っている音、そして、カバー元を彷彿とさせるようなギターのサウンド。ポップソングの一つの頂点ではないか。2019年の年間ベストポップソングの一つだ。それがまさか、タイからとは本当に思いもよらなかった。嬉しい誤算というやつだ。そして、日本語でしっかりとカバーしてくれているところにも愛を感じる。前に紹介した真夜中のドアをカバーしたインドネシアのユーチューバーの方然り、原曲への限りない愛をカバーの仕方で見せてくれるというのは日本人として嬉しい限りです。

ありがとうございます!

また、最近出した曲では自身の曲へのクオリティもうなぎ登りである。

鳴っている鍵盤のイントロから「あー、もう好きな曲」と感じさせられる。盛り上がり方も自然で急にテンポアップしたり、叫びだしたりしない。自然体でいい音楽を常に届けてくれる友達のようなこの二人から最近はずっと目が離せないでいる。みなさんもこういうところから音楽を聴く国の幅を広げてみてはいかがだろうか。

切り売りパート 不定期連載 台北一人旅編

 タイの音楽についても書いたので今回は異国つながりで久々の台北一人旅編です。

前回はここから。

旅は始まったばかりだ。私は夕方から初めて台北の街へ繰り出した。基本的にマップアプリは使わない。アナログ地図を頼りに現在地を確認しながら歩を進めていった。

今まで、タイやベトナム、カンボジアなどアジア諸国を巡ったことはあったが、台北は異次元なくらいに治安が良いことを肌で感じた。

人々から浴びせられる視線がまるで違うのだ。また、下水臭さもそこまで無く、都市として機能していることを五感を使って感じていた。しかし、東京とも違う景色が広がっていることに面白さがこみ上げてきた。

まず、建物が古いものが多いのだ。レンガ造りのような建物がびっちりと隙間なく四階建てくらいでひたすらに並んでいる。急に高くなったり、低くなったりはしないのだ。みんな均等な高さでひたすらに見えなくなるまで伸びている。だからだろうか、あまり圧迫感を感じないのだ。空を見上げれば電線は張り巡らされているが背が高い建物は少なく、なんとなく息の詰まるという感情は湧いてこない。さあ、知らない街に向かうということにワクワクが止まらなくなってきた。

夕方くらいになってくるとどこからともなく屋台が立ち並び、街は活気づいてきた。私は夜市を巡ることとした。観光で有名な士林市場などには目もくれず、小さなローカルの人が行き交う市場へ赴いた。そこは完全に異世界だった。毎日が縁日のような500mが続いていた。そして、赤い。それにしても赤いのだ。道教的価値観であることは知っていたが、夜市あるところに寺ありである。面白いものでその市の中心部に大体立派な寺があるのだ。

ローカルで賑わうということもあり違法的なものもあった。子どもたちがパチンコみたいな遊技台で遊んでいる脇にワゴンがあったのだが、そこにはびっしりと日本のAVの海賊版が並んでいた。笑ってしまった。それが彼らには当たり前なのだろう。誰も色めき立つような様子もなく遊技台に真剣に取り組む子どもたち、言葉はわからないが大きな声で世間話をしていそうなおばさまがた。もう、これだけで台湾に来たかいがある。誰も私を知らない街で街の空気をいっぱいに肺に入れるこれが旅の醍醐味だ。

好奇心は暴走し、変な路地にまで入ってしまった。いくら治安が良いからと言って路地に入ってはいけない。それを身を持って知ることになるのだが、急にガラが悪くなった。そして、照明の明かりが急に無くなった。(あ、やばいところ来てしまった、、、、)後悔なんて後からするものであって先立つものではない。急におばあさんに大声で叫ばれ、手を掴まれた。

私も急なことにびっくりして日本語で

「いや、やめろよ!!!」と叫んでしまった。おばあさんは不服そうな顔で握った手をほどいたが、私の心臓はバクバクしたままだった。

後々調べてみたら、そこは日本統治時代の赤線地帯だったらしく、そのような店がグレーに営業していたらしい。それにしてもおばあさんに手を掴まれて叫ばれてそのまま、エロい店に入るってできます?いや、無理だと思うんですけど。。。今でもそのあたりでうなだれるように私を見下したように見てきた黒い大型犬を思い出す。

そんなスリリングな体験も旅のアクセントである。興奮してついついビールを飲みすぎた一日目も終わりである。街の地理も分かってきたところだし、明日はMRT(台北の鉄道)を活用してやろうと考えながら床についた。

では、また。

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